ここからのつづき。
いや、話的にはこっちからか。
母方の祖母のきょうだいはみんなわりと長命で。
きょうだいのなかでは。
60すぎから心臓を患ってた祖母・まさが比較的早く逝ったほうで。
っつっても、78。
30年以上前に78だから、まあそこそこっつうか。
さすがにいまはもう祖母のきょうだいはみんな鬼籍に入っちまったけど。
だいたいふつうに90とか100近くまでいってた。
*
そんなんわけで。
キクチは幼いころ、盆暮れに母親の田舎に行くと。
ふつうに祖母のきょうだいに会ってたぐらい身近?で。
そんなきょうだいのなかでただ1人、
夭逝した大伯父のことは、親戚のなかで伝説みたくたまに話が出てきてた。
「親戚中の自慢の種みたいなひとだったんだけど」
「不慮の事故で亡くなった」
情報としてはその程度。
祖母は7人きょうだいの2番目。
上3人は女。
で、男女男男って構成で。
その大伯父は6番目だったけかな?
*
今回あそびに来てた伯母は。
母より解像度高く(←ひょっとしてこの物言い、キクチ気に入ってるのか?)、その大伯父のことを知ってるんだろうってんで。
訊いてみた。
「タクミ伯父さんは、ハンサムで体格もよくって、わたしたち甥姪にもすごくやさしい、非の打ちどころのないひとで」
「警察官になって、結婚して、名古屋に住んでて」
「スポーツ万能だったから、何の種目か忘れちゃったけど国体の選手になってね」
「国体に向けた強化合宿で旅館に泊まってたのよ」
ふむふむ。
「それで、その日が練習が終わってお風呂に入って」
「夜風に当たろうって、2階にあった部屋の窓際に腰かけて」
「柵に寄りかかって、涼んでたらしいのね」
「そしたら、柵が腐ってたんだかイカれてたんだか」
「ともかく、崩れちゃって」
「柵に体重をかけてた伯父さんは落下して」
「打ちどころが悪くてそのまま。。。と」
あああ。
「結婚してそんなに経ってなかったしね」
「小さい子どもを2人遺して」
「そのあと奥さんはすごく苦労したのも知ってるし」
「伯父さんも無念では言い尽くせない、いろんな想いがあったんだろうな」
*
なにより今回。
伯母だからこその知れた大収穫としては。
その大伯父のおなまえがタクミさんだったってことだ。
「よくわかんない、レジェンドみたいな親戚がいたよ」ってのと。
「その大伯父は、タクミさんっていうんだよ」とは。
納得感? がだいぶん異なるわけで。
人となりも知れて、なんだか。
キクチとの地続き感というか。
グッと身近に感じることがでけた。
*
。。。
*
いらねえ情報? 的には。
このクソ辺境でも何度も取り沙汰してきたケド。
10年前に1コ下のいとこが急逝したことがあって。
イケメンで、スポーツ万能で、しかもチョーいいやつで。
親戚中の自慢みたいな存在で。
わりと華やかな世界で、下積みが実を結びはじめてこれからますます。
っていうタイミングだったこともあって。
いとこの葬儀関連のあるとき、ふと。
(当時はなまえを知らなかった)タクミさんがキョライしたってことがあった。
だからどうだってんじゃないが。
まあ、そういうことだ。