10月の終わりごろ、こんなLINEがすっとんできた。
LINEにはなぜか「ユキねえマルコリーニキクチ」っていうわけのわかんないホットラインがあって。それがいつ、何のきっかけでつくられたものかは忘れてしまったが、有事の際にはコウ、発動される。
11/7木、下北沢ってことで、マルさんがとんとん拍子に話をまとめてくだすった。
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あ、何でおもむろにユキねえさんがこのLINEをよこしたかというと。
1ヶ月ぐらい前の駅伝ですげえひさびさにお会いしたとき、「ガチで近々飲みましょう飲みたいっす」ってほざいたのを覚えててくだすったんであろう。
やべえ、駅伝のエントリー、中途半端なまんまだ。
いま気づいた。
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11/7木といえば、中学の三者面談だ。
それはまあいい。
タイミングのわるいことに、おしごとの案件の1つがにわかにクソめんどくさいことになっちゃって、「夕方からの三者面談にかまけて職場を抜け出し、そのまま時間をつぶして下北へGOする」というわけにはいかなくなった。
ギリギリまで職場で粘り、狛江で三者面談をカマし、もう一度職場に戻って片づけられるもんを片づけてから下北にダッシュをカマす羽目になってしまった。
それもまあいい。
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中3の2学期の三者面談なんて、
だいたいやるべきことは決まってる。
「そろそろ具体的にどの高校を受けるか決める」
ただムスメっこの三者面談。
11月(今回)にあって、12月にもまたある。
その意味があんまよくわからないし、12月にやるのに11月にもやるってことは、じゃあ今回はどういう位置づけなんだぜ?
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あと、これは学校全体の方針だか担任の先生の性質だかわかんないけど、学校が生徒の志望校(出願校)をどういうふうにジャッジすんのか、とかね。
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たとえば「ギリギリ」なばあい。
平成元年、じぶんの時代は神奈川で。
中2の3学期のア・テストで第一次仕分け、中3の2学期の内申で第二次仕分けって感じで、その2つである意味ガッチガチにシステマチックに決まってた。
なのでだいたい、「2学期の面談で担任が受験していいとジャッジを下した学校=だいたい確実に受かる学校」ってことになって、入試はわりと形式的だった(長え)。
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令和元年の東京都下も、相変わらずそういうディフェンス一本槍な感じなのか、時とともにちょっと様子が変わってきてるのか、わかんない。
1学期の三者面談のときもいちおう志望校を出したんだけど、担任の先生はわりとシブ面をしてて。
「あすこは難しいし人気もあるから、こっちも視野に入れておいていいのでは?」
的なことを言われて、それが「事実上むつかしいから再考せよ」なのか、「まだ夏だし、あんま決めつけないでのびのびとがんばりなさい」なのか、わかりかねておった。
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今回、こちとらの強みとしては、2学期の中間テストでムスメっこ比自己ベストを叩き出したってことと、ごく最近受けた外部模試の志望校判定が、夏前に受けたやつから段違いに上がってたってことで。
それをよすがに、廊下に置いてある椅子に座って待つ。
ムスメっこはどっかで自習してるらしく、まだ来てない。
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椅子に座ってぼんやり待ってると、担任の声がデカくて、前の子の面談が漏れ聞こえてくる。
どうやら前の子は、くしくもムスメっこが考えてるのとおんなじ学校を受けたいらしいんだが。
「希望はわかりますけど、あの学校ちょっと特殊ですよ」
「単願推薦をめざすとすると校長先生と模擬面接をやることになりますが、何でそこの学校か、あなたが将来なりたい像を見据えたうえで、ちゃんと答えられますか?」
ナドナド、なかなかに当たりが厳しい。
マジか。そういうやつか。
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あわてて、椅子の隣に置いてあった分厚い高校受験案内をめくり、その学校のページをガン読みしだす。やんないよりはいい。
だっておれはその学校のこと、よく知らないんだもん。
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その学校の見学はにょうぼうが行ったし、見学5、6校目だったんだけど、帰ってきたしゅんかんにムスメっこがそこがいいって言ってたし。
理由を訊いたら「フインキがいいから」「近いから」って話で。
じぶんがそこに行くかもしれないっていう当事者意識で考えたら、そういうフィーリングってすごく大事なことだとおもうけど、いま、壁一枚向こうでおこなわれてる面談には通用しそうにないやつじゃんか。
救いといえば、そのときムスメっこはまだ来てなくて、前の子の厳しめなやりとりは聞いてないってことぐらい。
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前の子の面談は長引きに長引いた。
上記、叱咤激励的なぶぶん以外はそこまで漏れ聞こえてくるわけじゃなかった。おれはおれでビビり返って、あわてて高校受験案内ガン読みだし。
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予定の時間をだいぶ超過し、キクチが終わるはずぐらいの時間になってようやく、順番がまわってきた。
教室から出てきた前の子がムスメっことすれ違うしゅんかん、にが笑いみたいのをよこしてきた。マジおつかれって感じ。
「たいへんお待たせしました」
担任の先生が廊下まで呼びに来て、にこやかに招き入れてくださる。
ドッキドキだ。