ボクシングを観るのはわりとすきで、こないだの井上尚弥vsネリ戦は朝から興奮して待ち切れないほどだった。
*
あ、きょうのネタは思い入れがつよすぎて、書くのがとてもとてもむつかしいんだが。
なるべく抑制して、なるべく短くまとめようとおもう。
できるかなあ!?
*
いまさらキクチごときが言うことではないが。
井上尚弥って、少なくとも日本人のなかでは歴代でブッチギリに最強だとおもう。
パンチ力、オフェンス力、ディフェンス力、スタミナ、打たれ強さ、ボクシング頭のよさなどなど、ボクシングに必要なあらゆる要素を切り取ってもパーフェクトすぎる。
(日本人最強誰か議論は、語り出すと長くなるから措く)
そんでもって、カリスマ性もすごい。
それは。つよくて魅力があるからカリスマなのか、カリスマだからつよくて魅力があるのか、そのタマゴとニワトリはどっちが先なのかわかんないケド、そんなことどうだっていいじゃん? って感じがするぐらい。
そんなんわけでキクチは井上尚弥が大すきで。
もはや、好きとか嫌いとかを超越した存在なんじゃないか?
いまふうに言うと、大谷翔平とか藤井聡太とかそういう圧倒的な天才。
*
あ、すでに長くなりそうなので抑制して本題に入ると。
(井上尚弥は大すきだし、完全に最強だとおもうんだけど)
最高なのは辰吉丈一郎である。
と、最近ますますおもってる。
辰吉丈一郎こそ(最強じゃないかもしれないけど)間違いなく最高だ! と。
*
でいて、キクチはバカだし文章へったくそだから、客観的に辰吉が最高だということをうまく言い表すことができないんだけど。
ボクシング史上最高のカリスマは誰かって言われたら、やっぱ辰吉なんだよね。
たしかにタイソンとかパッキャオとか、それこそ井上尚弥だってそうなんだけど。
比較をしたいんじゃなく、パッとおもいうかぶのが辰吉丈一郎なわけで。
齢がちょい上だけどわりと同世代のおにいさんであるという、リアルタイムで熱狂を感じてきたってこともそうだし。
それを老害の懐古厨とか思い出補正とか信者目線っていわれても、よしんば別に懐古厨でも信者でもいい。
ただ、リアルタイムで熱狂してたからこそそう言えるってこともあるわけで。
言ってること、わかりづれえ?
思い入れが過ぎて長くなりそうなので、いったん頭を冷やす。
*
そもそも、キクチが井上尚弥ものすげえいいなって最初おもったのは。
井上尚弥のなかでも辰吉丈一郎ってのはカリスマで。
「辰吉さんや畑山さん(隆則)のころのようなボクシングに対する熱狂を、ボクは取り戻したい」みたいなことを言ってたって聞いたから。
ファイトスタイルは全然ちがうけど、以来、魂レベルで井上尚弥は辰吉丈一郎の継承者なんだって目線でみてる。
ファイトスタイルも道程も全然ちがうけど、辰吉丈一郎が(何度もおもくそKOされたりしたことも含め)見せてくれた、あたしたちぼくたちをぐいぐい引き寄せるあの感じを、井上尚弥は勝ち続けることによって、KOし続けることによって、(あえてこういう言い方すると)再現してくれてんじゃないかとすらおもう。
。。。まーた思い入れが過ぎて長くなりそうなので、いったん頭を冷やす。
*
辰吉丈一郎って、『あしたのジョー』の矢吹丈とおんなじだとおもってる。
矢吹丈って、『あしたのジョー』の物語を通して「つよさ」は成長しなかったと解釈してるんだが。
そりゃ劇中、丹下段平にボクシング的なテクニックを教わったり、力石、カーロス・リベラ、ホセ・メンドーサなどなどさまざまな強敵と対峙してきたりしたものの。
根本的な「つよさ」レベルは、最初に泪橋を渡ってドヤ街にたどり着いたころからずっとおんなじ。
って説があって。
辰吉丈一郎もそうじゃん! と。
けして「成長してない」と言いたいんではない。
辰吉が、出稽古に来た世界チャンプレベルの選手といっしょに練習したら、辰吉のふだんのトレーニングがあまりにも過酷すぎてその選手はソッコーでネをあげた、的なことが何度も取り沙汰されたぐらい、ボクシングに真摯であり、つよくなることに貪欲であり、あまつさえ、それをいまもなお続けているということはなんとなく知ってる。
でも、辰吉の「つよさ」は(じぶんが知ってるかぎりでは最初の世界前哨戦から)ずっと変わってない。
。。。ほんっとコレ、言い方がむつかしいな。
「上達してねえ」ってとられちゃいかねないけど、そんなわけないじゃん?
「最初からケタ違いにつよい」「モノが違う」っちゃそうなんだけど、そう言っちゃうとなんか陳腐化しちゃうし。
*
。。。
*
言いたいののありったけは、公開してない日記ブログでほざき尽くすとして。。。
そろそろ締めに入ると。
井上尚弥ネリ戦をAmazonプライムでリアルタイムした後から。
何度も何度も、何度もコレを見直している。
1997年11月22日。WBC世界バンタム級王座決定戦。
シリモンコンvs辰吉丈一郎戦。
(当時日本最速記録である)デビュー7戦目で世界王座という華々しいスタートを切りながらも。
王座陥落、度重なる世界戦での敗戦、網膜剥離、度重なる世界戦での敗戦を経て。
「辰吉は終わってる」
「いいよもう、ムリゲーだよ」
言われてたなかで無敗のチャンプ相手にまさかの7回KO。
3度目のチャンピオン返り咲き。
何十回何百回みても、興奮と涙を抑えきれない。
(貼った動画は最後だけだけど、検索すっと試合のフル動画もある)
キクチももうさ、いまや井上尚弥を見慣れちゃったのか。
辰吉のディフェンスってガバガバなのね。
KO勝ちしたラウンドすら、打たれまくってる。
ハラハラしちゃう。
でも辰吉は一歩も引かない。
で、こういう結果。
リアルタイムで観てて号泣したし、
繰り返すけど、何度見ても興奮と涙が抑えきれない。
辰吉丈一郎はことほどさように、いつもあたしたちぼくたちの夢を叶えてくれる。
最強じゃないかもしれないけど、最高である。
*
。。。
*
長くなっちゃったついでに、いらねえ情報をひとつ。
1997年のシリモンコン辰吉戦は、「辰吉丈一郎奇跡の復活」としてその年の日本ボクシングの最高試合として表彰された記憶があるんだが。
おなじ年の翌月。
福岡国際マラソンで早田俊幸がこれまた、まさかの優勝をした。
高校時代、野球部にもかかわらず県大会でのち、大東大の黄金時代を築き、アトランタ五輪のマラソン代表になったあの実井謙次郎を破り。
陸上に転向してスピードスターとして名を馳せ、駅伝で数々の伝説をつくり、満を持して乗り込んできたマラソンで。素質・実力はナンバーワンといわれながら。
何度も何度も何度も、判を押したように30kを過ぎると脱落して期待を裏切りつづけてきた早田が。
とうとう、とうとう福岡国際マラソンをトップで駆け抜けたわけですよ。
おさだまりの脱落をせず、当時の国内最高記録でもって。
早田俊幸も(最強じゃないかもしれないけど)最高のランナーだ。
あ、いや、1997年ってそんな年だったなあって。