「駅で待ち合わせていっしょにお店までいってくださいませぬか?」
前エントリーでほざいたとおり、蒲田へは初上陸で土地勘がまったくわからないので。
どさくさにまぎれて当日の昼下がり、ドキドキしながらいっちさんにLINEした。
ほどなく。
「では、10分前に改札に集合しましょう」ってレスがすっとんできた。
うっひょーーー!!!!!!
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幹事をしてくだすったマルさんっていうひとの情報では。
お店の場所がヒジョーにわかりづらいうえに。
お店の入口に仕掛けがほどこしてあると。
おめえ、マルコリーニよお。
なんでそんな、クソめんどくせえややこしいお店を取りなすった???
なんだが。
キクチにとっては、それもこれも「マルコリーニ、超絶ナイス!」で。
いっちさんに同伴してくださいって小心キクチが奏上できる建前てんこ盛りだし。
おかげさまでもうこの日午後は、「いっちさんとデートでける!」ってことにずーっとwktkしてた。
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はじめて降り立つ京浜東北線蒲田駅。
導線がよくわかんないから、着いたのは「10分前」ギリギリセーフぐらいで。
改札を出ると、すぐ前にいっちさんはすでにいらしておった。
お待たせしちゃってゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ!
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駅を出て、お店を目指して歩きはじめる。
キ「蒲田っておもったより栄えてるんっすね。。。」
クソどうでもいい言葉の継ぎ穂をする。
いわば、せっかくいっちさんとデート状態なのに。
もっと気の利いたこととか、おもしろいこと言えよおめえキクチ!
キクチの限界は、そんなもん。
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「わたし、就職したとき蒲田に住んでたんですよ」
おもむろに、いっちさんがおっさる。
ほう! ある意味におけるニアミス?
そういえば、前、そんなことを聞いたことあるような気もするが。
現地で聞くのとは臨場感が違う。
(言ってること、わかりる?)
(たとえば)
(「清水の舞台ってすごいらしいよね」っていう聞きかじりと)
(実際に京都行って清水の舞台から下を眺めたときの差みたいな)
(わかりやすくたとえようとして、よけいわかりづれえぇ。。。)
「いっちさんがかつて、ここで暮らしてらした」
って一点だけで、クソ陰キャ変態オブ大安売りキクチはもう、蒲田がググッと身近に感じちゃえるわけですよ。
*
そうして。
お店のある建物もいっちさんのおかげですぐわかり。
わかりづらい建物の入口も、すぐわかって2階へと階段を登った。
2階にあるお店のドア。
見るとシャッターが閉まってて、それを何らかの仕掛けを破ることによって入店でけるってすたっらくちゃーらしい。
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「せめてここでは本気出さなくちゃ!」必死になり。
なんとか、シャッターの脇にある小さな貼り紙を発見す。
「右側にあるコントローラーを操作するとシャッターが開きます」
って貼り紙に小さく書いてあるので。
右の本棚を見渡し、昔のゲーム機らしいコントローラーに手を伸ばす。
「いっちさん、ありましたよ! これっすよ!」
おれココにありぐらいのドヤ顔でいっちさんにお伝えしようと、いっちさんのほうを見るとまさに。
いっちさんは力づくで、シャッターをこじ開けようとしてたでござった。。。
つづく。