「あいつ今何してる?」っていうテレビ番組がすきで。
たぶん、古今東西のバラエティとかノンフィクションでいちばんすきかもしれない。
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「あいつ今何してる?」は。
ゲストの芸能人が出てきて。
前段階で打ち合わせで、卒アルとか見ながら学生時代を中心としたエピソードトークをして。
それをもとに、話に出てきた印象的な同級生や仲間の「今何してる?」を番組スタッフが追跡するという構成。
その、話に出てきた同級生や仲間が現在、とんでもなく優秀だったり立身出世を遂げてたり。
あるいはむかしの印象のまま個性的な生き方をしていたり、びっくりするような転身を遂げてたり。っていうのを眺める。
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キクチが秀逸だなっておもうのは2つあって。
番組内ではけっきょく、ゲストの芸能人と追跡されて出てきた同級生と仲間は直接は会わないってことと。
ゲストの芸能人の記憶違いがしばしば起きるってこと。
(同級生や仲間の証言によって、それが明らかになったりする)
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って、のっけから番組の説明を長々としてもしようがないんだけど。
キクチがこの番組が大すきな要素ってのは。
当該の芸能人のルーツっていうか、根本的にどういうひとかっていうのをうかがい知れるwktk感もさることながら。
ぜんぜん他人事なのにどこか、いろんな意味でのノスタルジックな想いをてめえに重ね合わせられて、なんだかポワーっとした気持ちになっちゃえるというとこなのね。
最初、深夜番組でスタートして。
その後、ゴールデンで長らくレギュラー化してたんだけど。
ネタ切れだか、現在は数ヶ月に一度の特番としてつづいてる。
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。。。
っていうね。
この番組をわざわざ取り沙汰したからには。
どういう側面でもって、辺境の果てで掘った穴に向かってほざこうかと?
たぶん、ほんとうにほざきたいのは「極私的 あいつ今何してる?」で。
出演者をきどって、キクチの過去の記憶を掘り起こすこと。
記憶の泉でたゆたう。
んだが、それってキクチ以外の誰もおもしろくないじゃん?
(それを掘り起こしたい気持ちはマンマンある!ので)
(そのうちやっちゃうかもしんないが)
(同時に、そういうときほどやんねえフラグぇ!でもある)
(実際、過去に何度もインスパイアされて)
(いろんなことを語ったまま公開に至らず)
(下書きに塩漬けorデリートされてるものは、すんげえいっぱいある)
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あるいは、妄想100で逆側に立って。
同級生とか知り合いの誰かが番組に出演し。
そこでキクチが取り沙汰され。
「同級生あるいは知り合い」として、登場するパッターン。
待ち合わせ場所に現れて。
番組のスタッフに。
「あなたが○○さんの同級生のキクチさんですか?」
「そうです。わたしが○○さんの同級生のキクチです」
(妄想の脳内再生的には、『そうです』の時点でナチュラルに無意味にキクチは志村けんの「変なおじさん」の口調になっちゃってる)
(っていう時点で、失敗っていうかうすらさぶさが満開!)
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なんだけど。
キクチの知り合いにたぶん、そういう芸能人はいないし。
よしんば、認識してないだけで万が一いたとしても。
キクチがご指名される可能性は皆無で。
なにしろ来し方48年間。
こちとらは超絶陰キャを貫いてきたから。
よしんば「キクチにとって印象的な同級生や立身出世したひと」はいるのかもしんないケド。
「その人にとって印象に残ってるのはキクチって人でーす!」ってなる、わけも義理も道理もない。
なにしろ圧倒的に存在感が薄すぎて。
このぶれなささ! あるいは一貫性!
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。。。
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繰り返しになっちゃうケド。
キクチが「あいつ今何してる?」が大すきなのは。
当該ゲストのルーツっていうか素のぶぶんが透けて見えちゃうのが楽しいってことと。
ぜんぜん関係ねえ視聴者のこっちも、じぶんなりの「あいつ今何してる?」に想いを馳せられるってことで。
そこで、想いを馳せだしたら。
いままで忘れてたのにいきなり思い出す「あいつ」がキョライして。
ごく勝手に「じぶんもがんばらなくちゃ」っておもわされちゃうとこで。
(最大の問題は、何をがんばればいいのかは依然わかんないってことなんだケド。。。)
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いま、書いてて急に気づいたのは。
「あいつ今何してる?」の。
「過去を振り返り、現在を探ってすげえ!ってなる」
っていうコンセプトは。
過去→現在っていう。
ノスタルジーとか幾年月の間の成り上がりみたいなものを示すんじゃなく。
現在こうだから→これからもっとコウなるっていう。
明るい未来とか将来の展望にこそスポットを当ててるんじゃねえかってことだ。
ぬおお!
なんだか急に楽しくなってきた!