「プロ野球選手になりたい」か「プロ野球で活躍してバリバリ稼ぎたい」かの違いみたいなことってあるじゃないすか。
どっちがいいとかそういう話じゃなくて。
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あくまで本人の目標がどこに設定されてるかのもんだいだから。
本人がよければどっちでもいい。
仮に「プロ野球選手になる」が当初のゴールだったとしても。
いざなれたら「活躍してバリバリ稼ぎたい!」にゴールが変わり、そこからさらにがんばれるひとだっているだろうから。
少なくとも本人の目標に対して、外野がどうこう言うことではないかなあと。
いいじゃん。すげえじゃん。
「プロ野球選手になる」だけでもふつう途方もない大目標で。
下賎な物言いをすれば、同学年で東大に現役合格するよかずっと狭き門だから。
ハンパない努力を重ねてそれを達成したんだから。
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あ、特定の誰かを指してるわけじゃありません。
一般論として、そういうのよくあるよねってだけ。
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伝説の大投手(といってもぜんぜん大げさじゃないよね)江川卓だって。
幼い頃からの夢は「六大学野球の早慶戦で投げる」だったという。
なので高3のときのドラフトでプロに1位指名されても蹴った。
プロ野球選手になったら早慶戦で投げるという夢がついえてしまうから。
高校に入るときも。
ただの野球の強豪校(って言い方はどうなのかとおもうけど措いて)じゃなく。
早稲田大学とか慶應大学に行ける可能性がある学力レベルの、でいて野球もそこそこつおい学校を探してたらしい。
なので、作新学院では特進クラスに入って勉強もまじめにやってたと。
特進クラスは通常のクラスより授業数が多いので、部活にはいつも遅れて参加してて。
昭和の体育会、しかも野球の名門校だから風当たりはそうとうなものだったと。
って、なにyoutubeで聞きかじっただけのことを滔々とほざいてんだろうなおれは。
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要するに江川はゴールである「早慶戦で投げる」に、まったくぶれなかったわけで。
その後、大学、プロとどうゴールを設定しなおしたのかは知らんが。
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神林勇太だってそうだよね。
「箱根駅伝を走る」がゴールだったから。
中学時代からずっと世代トップクラスで実業団に進んだとしてもそれなりに活躍できたんだろうけど。
陸上競技では箱根以上の目標が見出だせなかったと。
大学で陸上は引退して一般企業ではたらいている。
いいじゃん!
子どものころからの夢を叶えられるひとなんていねえぞ。
キクチが仮面ライダーにもサンバルカンにも、町の小さな本屋さんにもなれなかったように。
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。。。
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何かに取り組むにあたって、最終目標・ゴールを設定するのはとても大切なことだ。
それに疑いようはない。
かたや。
特にゴールを据えるでもなく取り組むこと、ゴールを据えずに生涯やりつづけ(ようとす)ることがどんだけとてつもないかってことも、最近ちょっとだけだけどわかりはじめてきたような気がするんです。