こないだ「しくじり先生」をみてて。
そしたら広瀬香美の回で。
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キクチは広瀬香美は、リアルタイムでほとんど興味がなかった。
んだが、「しくじり先生」に食い入ってしまったという話。
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キクチの広瀬香美との接点?といえば。
大学1年の冬、サークルでスキー合宿があって。
スキーをしたことがなくって、もっというとそのスキー合宿がいまんとこ、最初で最後のスキー体験なんだけど措いて。
数行でとつじょスキースキー言い出したからゲシュタルト的なものがぶっこわれそうだぜってのも、措いて。
板とかは宿で貸してくれるからいいとして、ウエアぐらいはてめえのものをせしめてかないとなってんで、御茶ノ水のヴィクトリアに買いに行って。
そんとき、広瀬香美が絶頂期?だったので、ものすごく曲がかかってたのを薄く覚えてるていど。
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まあ、絶頂期ってのもあったんだろうけど、いろいろノリノリだなあ、とおもったおもいましたとさ。
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で、「しくじり先生」をみてたら、べつに歌手になりたくなかったし、バカ売れしたころもひたすらとまどってたと。
モデルのチャンネーが「学生時代はぜんぜんモテませんでしたー。いまも彼氏募集中でーす」ってほざくような「そんなことないでしょー」っていうツッコミ待ち的なあざといことじゃなく。
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すげえ雑なあらすじはこんな感じ。
○子どものころからクラシックの英才教育?を受けてて。歌謡曲とかロックとかポップとかは一段下のもの的な思想の環境。
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○クラシックの作曲家になりたくて、小中学生のころから独自に作曲をしまくる。
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○国立音大の作曲科に入学。
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○しかし、成績は学年で最下位。荒れる。
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○見かねた在米の友人が気分転換に遊びに来いと誘ってくれる。
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○現地でマイケルジャクソンのコンサートを見てショックを受ける。
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○「私がつくった曲をマイケルに歌ってもらいたい」とおもう。
あ、なんか長えな。まあいいや、もう少しつづける。
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○当然、マイケルジャクソンとのつながりなんかないので、あらゆる手段を講じる。
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○そのうち、マイケルジャクソンのボイストレーナーが生徒を募集していることを知り、応募して合格する。
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○レッスンで何度も「私はほんとうはマイケルの歌を作曲したい」と訴えるが、当然、完無視される。
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○でも、ボイトレを受けるうちに、意に反して?どんどん歌がうまくなる。
あ、マイケルを担当しただけに有名なボイストレーナーらしくって、週2回のレッスンが1回3万。あまつさえ、まだ大学在学中でアメリカとの往復の交通費とかなんとかで、けっきょく2年で財政的にひっぱくして断念。
っていう話で、まあ親からは「大学はちゃんと卒業する」っていう条件で資金援助してもらってたんだけど、にしても、実家も相当裕福じゃねえとムリだろ。
ってのは措いて、もう少しつづける。
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○経済的な困窮をなんとかするため、日本の音楽メーカーに売り込みまくる。
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○「作曲家」として、じぶんでつくった曲をじぶんでうたったデモテープを送りつける。
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○も、数百社?送って全滅。
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○1社だけ「歌手としてデビューしないか?」
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○金目当てで「OK」。
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○そこからは世間で知られてるようにとんとん拍子で売れまくっていく。
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○が、「私は歌手じゃねえ。作曲がやりてえんだ」と。
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○街で声をかけられるようになったが、「歌うまいっすね」「詩がすごくいい」「声がすごい」ばっかり。曲をほめてくれるひとが誰もいない。
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○なので、気持ち的にはずっとダークサイドに落ちたままだった、と。
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じぶんがやりたいのは裏方?としての作曲なんだけど、求められているのはシンガーソングライターとしての姿。
「歌手じゃねーんだよ」ってことにずっと葛藤していたが、なにかの時点でじぶんが歌をつくり、それを歌うことによって喜んでくれるひとがいる、それを待っててくれるひとがいることのありがたさを知り、いまに至る、と。
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ああ、長かった。
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こういうの、特におしごとの場であるあるっすよね。
「プレーヤーでいたいのに、マネジメントを求められる」的な。
「やりたいこと」と「求められていること」のはざまでの葛藤。
「やりたいこと」を貫くために環境を変えるか、「求められていること」に価値を見出だしてがんばるか、的な。
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まあ、むつかしい問題で。
見方によっちゃ、「やりたいこと」はただの独りよがりに過ぎないとか、客観的に「やりたいこと」には実はそのひとは向いてない(ことに本人は気付いてない)とか。
あるいは、「求められていること」でこそ、そのひとの能力や適性が発揮できる(という、これも客観)とか。
いっぽうで、「好きこそものの上手なれ」ってのもあったり。
「いい頑固」と「柔軟性」はどっちがいいんだぜ?とか。
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ええっと。
テーマが壮大すぎて、このクソ辺境のクソエントリーで「これぞ!」的なソリューションなんか導き出されるべくもないわけで。
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たとえば身辺のおしごとなんかでも、「頑固一徹なクソ気難しいこだわり屋さんがかっけえ」ってきょくめんもあれば、「ひたすら相手のニーズに応える、速く正確に」みたいなことを一貫してるひとがたまらなくかっけえきょくめんもあったりして。
それはどっちのほうがカッコいいということでもなくて、どっちもかっこいいし、仕事的にクールに眺めても「どっちともおしごとしたい」っていう。
それってけっきょく属人?っていうか、そのひとのポリシーとか哲学とか姿勢とか、そういう一見めんどくせえことに左右されるんだろうか?
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ただ、「ヒトサマがじぶんに求めていること」に間違いはないってのは確かなんだろうな。いろんな意味で。
キクチはヒトサマから、何を求められているんだろう?
「頼むからクソつまんねえブログをやめてくれ、いいから黙ってくれ」だったらウケる。寝込む。
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じぶんが求められていること、役割。
キクチが「この世に生を受けて」とか「この生業を通して」とかってのは、いまだにさっぱしわからん。
短中期的には、たとえば、おしごとでこの案件ではコウあの案件ではコウとか、ムスメっこの成長を精神的にも物質的にもバックアップするとか、そういうことはわかるけど。
おっと、どんどん隘路に首を突っ込んでくぞ?
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いや、そんな壮大な話じゃなくって。
たぶん超短期的に超局所的に、キクチがっていうかこの辺境クソブログが求められてることって、前エントリーの結末「で、おめえけっきょくどうなったんだぜ?」じゃないすか。
①じぶんのふとんでムスメっこと添い寝
②まさかのにょうぼうと添い寝
③狛江は草でも食っておけ
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コレもうね。
ブログ的にすっげートホホなんっすよ。
前エントリーを書き終わって予約投稿のボタンを押し、「いよいよ寝るべ」「いよいよだぞ、おめえソレでホントにいいのか?」ってのを何巡かして決意をキメたしゅんかん、寝室からガタガタガタって音がして。
要するに、ふいにムスメっこが目を覚まして自室のベッドに戻ってって。。。
キクチは何事もなかったかのように、てめえのおふとんですやすやねむりましたとさ。
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とかもうね、こんなんブログ的にどうおもしろくできるってんだ?
ムスメっこ、イマソレ?
よしんば3分でも5分でもいい。目を覚ますのを前か後にできなかったのか?
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キクチは前エントリーを書きながら、「②まさかのにょうぼうと添い寝」の決意を固めておったんだよ。
もはや、その後に起こりうるとてつもない気まずさとか、負うであろう心の傷の深さとか、そんなんどうでもいい。「ブログネタ的なオイシさ一択だろ!」ってんで。
なんなら、前エントリーのオチが見えてきて書き終える寸前。
正確にいうと、ここらへん(↓)で、万が一何かが起きてもいいように覚悟のシャワーを浴びにいったね。クソキモいけど、超絶ノンフィクションでお送りしております。
これ、笑い事じゃねえよ。
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ってさあ、もう一度言うけど、
「こんなんブログ的にどうおもしろくできるってんだ?」
でいて、テンマツを書かずにどうすんだよってんで、
数日、更新がとだえたんであった。