Nさんの結婚式の当日。
キクチはNさんのダンナさんにほざいた。
「で、なんつうか」
「一面で、すげえさびしい気持ちもあるんです」
「Nさんが遠くに行っちゃったって」
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ある意味、ものすごい失礼だし。
ぶん殴られてもしようがないぐらいの気持ちだったんだが。
ダンナさんは、「あ、それちょっとわかるかも」「まあそんなん感じで今後ともよろしくな」
って、ものすごく感じよく返してくれた。
キクチはぶん殴られたほうがよかったとおもいまーす。
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新居がわりと近所だったので。
当初はNさんの最寄駅でサシノミしてて、仕事終わりのダンナさんが夜遅く合流して3人で飲んだり。
おうちにおじゃまして飲んだりしていた。
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何年か経って。
盟友・キャトゥがバリ島で式をあげるってんで。
その帰りに、ジャカルタに赴任してたNさん夫妻のおうちに遊びに行かせてもらったりもした。
キクチ最初で最後の、自発的な海外旅行。
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で、やっと本題に入るんだけど。
(歪んだ第一印象ってこええなw)
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Nさんのダンナさんのなかで。
キクチはなぜか「ザ・いいオトコ」って位置付けらしいのね。
あ、別に自慢コキたいんじゃないっすよ。
あくまでネタ100で。
あまつさえ。
理由は人当たりとかそういうんじゃなく
まさかの「ビジュアル」www
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ほら、ネタ100でしょでしょ。
なにしろクソブサキモメン・オブ・キクチっすよ。
ブサイクなりのワケワカメなプライドは人一倍あるっ。
で、おなじみのキクチっすよ。
なもんだからNさんから
「ダンナがそう言ってる」
って伝え聞いたときは、どんな陰謀だよとおもったし。
真顔で「ことあるごとにそう言う」言うから
どんな超絶エリートか知んないケド
「目は節穴なんだな!」
ぐらいのことをおもった。
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カラクリは、ですね。
キクチの第一印象が、ダンナさんのおともだちに顔面がクリソツだから。と。
そのおともだちはラガーマンで
筋骨隆々のモテモテで、プレーボーイで。
仲間うちでは「モテ男=そのひと」のシンボルみたいなひとなんだとさ。
走ってねえくせにマラソン体型なごぼうキクチぇ。。。
ちゃんちゃらおかしい。おかしすぎる。。。
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たしかにかに。
写真を見せてもらったことがあるんだが。
10,000歩ゆずって、本人でも「ちょっと似てるかも」おもった。
あくまで、顔面だけを取り出せば。
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でもでも。
そのおともだちがモテモテなのは
肉体とかフインキとかトークりょくとか内面からあふれ出る自信とか。
そういうのの合わせ技なわけでしょ?
「顔面がキクチ」だとすればなおさら。
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でも、ダンナさんは完全に目が節穴だから。
「キクチくんはザ・いいオトコ」言う。
(ハッ、いま書いてて気づいたんだけど)
(それって「Nさんに憧れてるって公言してたキクチ」への厳しい牽制球だったのかな?)
(いやあ、そういう感じではなかったし、そういう性質のひとじゃないたぶん)
*
もっと言うと。
Nさん夫妻が新婚のころは。
キクチも結婚前夜の最も盛り上がってたころで。
のちのにょうぼうと家に遊びに行ったりもしたんだが。
キクチたちが帰ったあと、ダンナがあたしに言うのよ。
「はあ、やっぱりさ」
「キクチくんには」
「あのカノジョじゃもったいないんじゃない?」
おいおいおい。
ちょっと待ッテクサーイ。
それ、全方位的にいろいろ失礼だからなw
*
ダンナさんの理論によると、こういうことらしい。
○その似てるラガーマンのおともだちってのは。
○「じぶんがいいオトコでモテる」ということをたっぷり自覚しておって。
○女性関係でそういう振る舞いが垣間見られることもある。
↓
○かたや、キクチくんは。
○あんだけザ・いいオトコなくせに謙虚で。
○あまつさえ「いえいえ、まったくモテませんよ」言う。
↓
○「そんなわけねーだろ!」
○もはやパーフェクト超人じゃねーか。と。
そんなはなはだしい見当違いがあっての、
上記、全方位的にいろいろ失礼発言らしい。
*
。。。
*
そこまで言われれば。
キクチとて、ちょっとだいぶうれしい。
「筋肉つければ、ワンチャンある?」
「ラグビー、はじめっか?」
ぐらい勘違いをして、
「いやいやいや、違う違う違う」
瞬時に我に返ったりして。
キクチの人生、その前も後も。
ずっと、一歩たりとも微動だにせず安定的に
クソほどモテないしキモいまんまなわけで。
ダンナさんの節穴ぐあいってすげえよ。
*
あ、何度も言うけどコレ。
ネタとして聞いてね。ホント。
キクチもいま書きつつ「これはな、ネタとして書いてるんだよ」って何度も自分に言い聞かせてないと、何らかに圧し潰されそうだ!
*
。。。
*
で、土曜にもまたそんなん話が出て。
さらにやっかいなのが。
Nさんはダンナさんに20年ぐらいずっと、そんなんことを吹き込まれてるから。
「キクチはひょっとしてザ・いいオトコなんじゃねえの?」みたいな、クソ歪んだ価値観が定着しちゃってるってことで。
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それを宴席でことあるごとに出してくるので。
(少なくともキクチの素性をよおく知ってる)Nさん自身もロンのモチ、ネタだってことは重々承知してるんだけど。
「えー!? キクチだぜ!?」
みたいに、キクチの素性をよおくご存じのパイセンがたがガチで反論されて。
そのたびに、キクチは何にも悪いことしてないのに。
なんだかスンマセンって気になる。
のは、なんかおかしくね?
なんならKさんでもNさんでも、指の一本も触れさせろや! ぐらいのことをおもう。
おもいましたとさ。