本チャンの試験を2日後に控えた夜。
「話があるんだけど。。。」
ムスメっこを伴って、にょうぼうが言う。
*
こういうパッターンは
いままで何度か経験してる。
要するに
「ムスメっこがおれに言いたいことがある」
のだ。
たとえば、
「テニスの試合は絶対に見に来るな」
たとえば、
「(授業参観がスポーツテストの
持久走になっちゃったけど)
体育祭みたいなゲキアツ応援は厳禁」
たとえば、
「今年の花火大会はおともだちと見に行く」
とかとか。
*
というのも。
おれはムスメっこが物心つかないうちから
耳もとで「ビタビタ枯れる」
言いつづけてるからなわけで。
それをムスメっこがおもんぱかってるからで。
いわば洗脳大成功、みたいなもんで。
(↑大げさ)
(↑気まぐれにたのくるさんなてい)
*
あ、その「ビタビタ枯れる」ってのは。
将来やって来るであろう
恐るべき思春期なりなんなりに向けての
「父親離れすんなよ」で。
要するに。
「その兆候が見えたら、
パパはガチでビタビタ枯れる
(=再起不能なダメージを受ける)から
心しといてねっ」で。
*
物心つく前から言いつづけてるのが
ものすっげえ効果を発揮しすぎて。
いわゆる、父親に対する
「『あのひと』とか言い出す」だのいう
尖鋭的な思春期はないし。
上記したような、
お年頃なりにちょっとこれだけは
的な事案がもちあがったときには
「これをどう伝えれば、パパは枯れないか」
をにょうぼうと綿密に相談して
ワンクッション置いておれに伝わる
ってことになった。
ビタビタの説明、長えぇ。。。
*
で、今回もそんなん感じ。
まあ、まろやか度は経験則的に
推し量れるようになってはいるものの
ドキッ、とはしますよね。
何だ何だ何だ? と。
*
あまつさえ、この時期。
当然、受験/進学関連のネタであるはずで
瞬時にキクチの頭をかけめぐった妄想は
「やっぱり私立にいきたい」
ってことかとおもった。
*
えっと。
ムスメっこは都立が第一志望で。
いちおう押さえに私立も受けなくちゃね
ってことで、夏とか秋にいろんな学校を
見に行って、1校にしぼったわけだが。
その学校もそうとう気に入ってるらしく。
2月のはじめの塾の最終面談のとき。
「第一志望の都立にどんだけ想いがあるか?」
って塾の先生に訊かれて。
「ぶっちゃけ、都立でも私立でもいい」
っつってた、ぐらい気に入ってて。
というバックグラウンドがあるし。
*
塾の先生も。
「実は毎年、何人か
都立が第一志望って言ってても
いざ私立に受かったら心が動いちゃって。
でも、親にはいえずにいて。
最後の追い込み期に気もそぞろなまんま
都立の入試を迎えちゃうひともいる」
的な話をしてたゆえ。
また、説明が長えぇ。。。
*
ここまでは前置きぇ。。。
*
にょうぼうが話しはじめる。
「都立の合格発表の日なんだけどさ」
「ダンナは見に行くんだよね?」
「ななちゃんは一人で行きたいらしいの」
*
あ、補足しとくと。
キクチは合格発表を見に行く気マンマンで
すでに行くって宣言はしてあるんだが。
それは親ばか100的なことだけじゃなく
受かってたらすぐ、
入学手続きしなくちゃなんないし。
っていうかしちゃったほうがいいだろうし。
もし落ちたとしても、そうならそうで
私立の入学金の払い込みやら
手続きをすぐしなくちゃなんないからで。
れっきとした任務でもあるのだ。
*
ただ、当日。
どういう行動をとるかは
おれのほうでもぼんやりとは考えてて。
おれは別にどうにでもなるんだけど。
ムスメっこがどう考えてるのか?と。
だって、
いくら思春期がまろやかだからって
「家を出るとこから父娘べったり」
って、ちょっとキモくもあるじゃないすか?
さすがにどうかなっておもってて。
*
ムスメっこいわく、
「パパは後から来てほしい」と。
つまり、発表はまず一人で見たいと。
ロンのモチ、おともだちともつるまず。
んで、まず一人で結果を見て、
心を落ちつけたら父親に連絡をするので、
それから落ち合って一緒に結果を見る。
(おれはそこではじめて結果を知る)
というダンドリにしたい、と。
*
「おう、わかった」と。
そう言うしかないじゃないすかw
本人がいちばん双肩に背負ってるわけだし
たぶん当日、おれなりに
急く気もあるんだろうけど
その何分か何十分を争うことでもねえし。
よしんば、いらねえ我を出したりして
眠ってる思春期を叩き起こす?
的なことになったら、ガチで
ビタビタ枯れ案件待ったなしだし。
おう、わかった。と。
*
ただ、ムスメっこよ。
おれもそのことを考えてはいたが。
それは発表の前日とか数日前に
話し合えばいいとおもってたんだ。
当日のお互いの持ちもの
なんかを確認しあいつつ。
だって、おめえ。
そんなことを心配する前に
まず、あさっての入試をがんばりやがれw
勇み足してんじゃねーwww
*
そんなこんなで、明けてきょう。
いよいよ本命の都立入試なり。