キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

(妄想100)神林勇太が疲労骨折してない世界線

今年の箱根駅伝をみててつおくおもったことのひとつは「現実に起きてることがたったひとつの真実である」ということだ。

 

ぼくたちあたしたちが生きてる世界に「もしあんときこうだったらなあ」はない。

だからこそ現実を直視し、いまの現実と数分後の現実とそのまた数分後の現実、みたいなものを連綿と積み重ねていき、いかに明るい未来を築くかということ。

 

何を言ってんだおれは。

 

親子ほど齢が離れている青山学院の主将、神林勇太は、年末に発覚した仙骨の疲労骨折で、箱根駅伝に出走できなかった。

 

競技者としては学生で一線を引くことを決め、一般企業に就職する彼にとって、今年の箱根駅伝は中学から10年間つづけてきた陸上競技の最後の晴れ舞台であった。

何で大学で陸上をやめてしまうのか詳しくは知らないが、陸上を始めたときから箱根駅伝を夢見て走ってきたらしいので、夢を叶えられた、それ以上のでっかい夢は陸上ではかんたんには描けないということなのだろう。

 

しかし、最後の試合と位置付けていた2021年の箱根駅伝の数日前に、出走を断念せざるをえない故障をしてしまった彼の、公式戦の引退試合はもうない。

 

それをコウね、知り合いでもなんでもないただのファンで、何なら親子ほど齢が離れてるくせに、勝手に神林勇太に思い入れてきたクソキクチは、東京の片隅の超絶ビッグシティの片隅で、勝手にすんごいショックを受けてる。

 

きょうも油断をするとついつい神林勇太のことを考えてしまったんだが、46のじじいが大学生男子のことが頭から離れないってキモすぎるし。

で、それは箱根で走る姿を見たかったなあなのか、まだまだ走る姿を見たいなあなのか、ケガしてかわいそうだなあ無念だろうなあなのか、よくわからない。

ぜんぶ当たってるような気もするし、どれも当てはまらないような気がする。

 

そんなじぶんのありさまに、じぶんで鉄人みずからビックリしてもいる。

 

 

。。。

 

というわけで、「もし神林勇太が疲労骨折せず箱根に出走してた世界線だったら」っていう妄想をくりひろげてみまーすw

 

 

3パッターン。

まず、往路が終わったあと原監督がインタビューで「そこで使うつもりだった」といってた3区。

次に、去年区間賞の爆走をした9区。

それと、今回の往路の結果を踏まえたらひょっとしたらあったんじゃね?っていう山下り6区で。

 

 

<1 3区のばあい>

 

1区のエース吉田圭太がトップと18秒差の6位。

2区の中村唯翔が区間14位の13位で神林に襷をつなぐ。

3区スタート時点で、先頭の東京国際とは2分13秒差。

 

当初の原監督の想定は知らんが、この展開における神林の役割はゲームチェンジャーである。

ガラッときょくめんを変え、イケルゾって感じで4区のスーパールーキー佐藤一世につなげたい。

「最初もたついたけど、けっきょくは青学が勝つのね」ってフインキにしたい。

 

 

現実の3区はたしか最初ダンゴ状態だったが、神林は集団走をしてるばあいじゃない。前を追う。

13秒前に早稲田のエース中谷雄飛、33秒前に駒澤の小林歩が見える。どんどん追う。

 

区間賞は東海石原の62'05"。3位から1位にチームを押し上げた。

仮に石原とおんなじタイムだとすると3:13'52"。8人抜きの5位になる。

 

現実の3区終了時。

1東海3:12'40

2創価3:13'14

3駒澤3:13'36

4東国3:13'40

5東洋3:14'34

6帝京3:14'47

7順天3:15'01

8早大3:15'03

9神大3:15'14

10日体3:15'16

11青学3:16'35

 

 

よくばって歴代の3区区間記録を見てみると。

1東国ヴィンセント59'25"2020

2帝京遠藤61'23"2020

3駒澤田澤廉61'25"2020

4青学森田61'26"2019

5青学鈴木61'32"2020

 

去年のヴィンセント59'25"はさすがにアレとしても、歴代3位田澤廉の61'25"、4位おととしの区間賞、青学森田歩希61'26"、5位は去年の青学鈴木塁人61'32"。

61'30"前後、いけんじゃね?

 

とすると3:13'17"。2位の創価に3秒差の3位までクルね!

 

 

あ、大切なことだからいちおう言っとくと。

これは神林はじめ実際に走ったすべての選手に対して、ひょっとしたらものすごい失礼なことをしているのかもしれない。っていうのは重々承知のうえである。

ロンのモチ、たとえば青学の3区を走った湯原。「湯原じゃなくて神林だったらなあ」とか、そういうことではない。ただの耄碌ドシロートじじいの妄想100だ。

 

つづける。

 

 

<2 9区のばあい>

 

12/29に区間エントリーが発表されたとき、神林はリザーブにまわってて。

「順当にいけば3区なんだろうけど、9区を走らせられるようなら青学超絶つおいぞ?」っておもったものだ。

1/2の朝。往路のオーダー変更に神林の名前がなかったので、「うおお、マジで復路でくるんだ!」ってなった。ケガのことが明かされたのは往路終了後だったから。

 

なので、去年区間賞をとった9区だとしてみる。

 

8区で岩見が区間3位の走りを見せ、トップ創価とは6'20"差の5位。岩見は7位から5位へと上げた。

9区の飯田は区間2位の好走で東海を抜き4位に上がるが、なにしろ首位創価の石津が歴代4位の爆走だったからしようがない。

 

 

去年の神林は68'13"。

仮におんなじタイムだとすると、9:49'54。3位東洋に肉薄する。

 

現実の9区終了時。

1創価9:43'33

2駒澤9:46'52

3東洋9:49'44

4青学9:50'59

 

いやいや、今年は区間新記録でしょ。初の67分台でしょ。

9区の歴代区間記録。

1中学篠藤68'01"2008

2青学藤川68'04"2015

3青学神林68'13"2020

4創価石津68'14"2021

5日体矢野68'29"2014

6駒澤塩川68'38"2005

7青学佐藤68'50"2019

8駒澤窪田68'56"2014

 

なんで8位まで出したかっていうと、ひとつは上記3区とくらべて去年今年でがんがん更新されてるわけじゃなくて、ラインアップのおなまえがちょっとキュンとするから。日体大矢野とか、いいよね。

 

あとは、元日のニューイヤー駅伝で窪田の髪型にビビったから。よくいえばツーブロックマッシュ。っていうか、戦後の小学生みたいなんだもんw

 

 

まあなんつうか、ここで区間新を出したとしてもじゃっかんの焼石に水感はぬぐえない。

ってんで。

 

 

<ラスト 6区のばあい>

 

9区以上に、下り適性がある神林ならいっそのこと山下りの6区どうよっておもってて。

9区以上に、もし神林を6区にもってこられるようなら青学最強じゃねーかっておもってた。

神林のいとこのなんたら坂のでんちゃん(キクチの超絶付け焼き刃ぇ)も、Number誌だかなんだかで、神林に6区走ってもらいたいみたいなこと言ってたような気がするし。

 

あと、往路終わってまさかの12位だったわけでしょ青学。

復路はもうガシガシ追わなきゃいけないんだから、9区なんてもったいぶんねえでスタートの6区からがんがんいこうぜって魂胆で。

 

 

現実の6区終了時。

1創価6:26'57

2駒澤6:28'05

3東海6:30'20

4東洋6:30'27

5順天6:31'37

6神大6:33'06

7東国6:33'15

8國學院6:33'31

9帝京6:33'50

10青山6:33'56

 

青学の高橋勇輝もいい走りしたのね。区間3位。歴代でも11位に入る。

たぶんに後出しジャンケンだけど、6区の高橋と10区の中倉。年末の区間エントリーのとき、「原監督そうきたか!」ってちょっとwktkしてこれは当日も変えないでほしいっておもったもの。来年が楽しみ。

 

 

あ、ちょっと話がそれると。

年末の登録16人発表からきのうきょうまで、青学マニアのコッコさんとLINEでけっこうやりとりさせてもらったのね。

キクチなんかニワカだから、7区の近藤って偵察メンバーだろうって決めつけてたのよ。全日本ではやらかしちゃったし。ぜんぜん外したけど、竹石がもし走るんなら7区かな、とかね。

でもコッコさんは「近藤はやるはず」って一貫しておっさってて、フタを開けたら区間3位だもん。

 

たしかに安定の8区岩見、9区飯田、10区(キクチ推しな)中倉もよかったけど、青学復路優勝の道筋つけたのって、山下りの高橋勇輝と7区近藤の好走あったればこそなんだよなあ。そこで「青学ってやっぱ地力あるなあ」ってなったもんね、観客が。

 

まあいいや。

 

 

神林が6区を走ったとしたら、区間新に近いところにいってほしい。

6区の歴代区間記録。

1東海館澤57'17"2020

2東洋今西57'34"2020

3駒澤花崎57'36"2021

4青学小野田57'57"2019

5日体秋山58'01"2017

6青学小野田58'03"2018

 

小野田ってすげえな。は措いても。

仮に57'30"で神林が走ったとする。ここはよくわかんないから、これでも超絶控えめだ。

 

 

そうすっと6区終了時点で青学は6:33'13と7位に上がる。

青学は復路、総合順位でいうと12位スタートで10→7→5→4→4位。

1区間早く7位まで上がると。。。って話ですな。

 

 

で。

これは現実に3区湯原って発表されたときが最大のサプライズだったんだけど。

それはあくまで「神林が3区走れなくなっちゃったから」ってことで、神林が入ってたら今回の現実のメンツで復路のうち誰かがところてんってことになるのね。

 

湯原はたぶん復路の要所じゃん。8区岩見とからめて。

 

そうすると3区の湯原は急きょの代役よくやってくれたって話だし。じゃあ湯原が予定どおり復路だったとしてどこだったの?ってのも、今回の結果を見るとどこも余人をもって代えがたし感があって、そういうぜいたくな悩みに身悶えさすのってチョー楽しいよね。

 

 

。。。

 

 

クソ長くなっちゃったけど、このエントリーでほんとうに言いたかったのはここからなので、つづける。

 

 

2021年の箱根駅伝。

神林勇太は走ることができなかった。

実力もチーム内の求心力も申し分ないのに、直前のケガによって。

 

結果論だけど今回、青山学院が往路であれだけつまづいたのって、エース級の神林が出られないっていう脚力としての戦力ももちろんだけど、発覚が直前すぎて精神的なグラつきを立て直す間のないまま本番が始まっちゃったってぶぶんが大きいとおもうのね。

 

往路が終わったとき、原監督が「ゲームオーバー」っつったじゃん。

まあ12位だから正真正銘そうなんだけど、原監督って本来そういうこと言うひとじゃないだろうし、そんだけ原監督すらパニクってたってことだから、学生はもっとパニクってるに決まってるよね。いい悪いじゃなく。

 

 

でも、神林勇太は「出られない」じぶんの現状を踏まえ、ごく淡々とチームを鼓舞しつづけた。

大げさでもなんでもなく命を賭けて取り組んできたことだからこそ、目の前で起きている現実をありのまま受容して、そのなかでベストを尽くせるには何がベストか(日本語ぇ。。。)ということだけを見て動いてたように見受けられた。

 

チームがゴールした後にキャプテンとしてごく淡々と語るインタビューを訊いてて感動した。キクチはいたく感動した。

 

じぶんがその身になったらそんな振る舞いはとてもできないだろうけど、そうあらねばならないっていうか、そうなりたいっていうか、そうあるにはどうすればいいのかなと自分事として考え込んだ。7年前?8年前?に多摩川をジョグしてて、たまたま駅伝を走ってる神林勇太を見かけてよかったなって心底おもった。

 

 

いまのじぶんはいままでのじぶんが積み重なってできたっていうか、こうなってるわけで、未来のじぶんは、いまのじぶんと数分後のじぶんとそのまた数分後のじぶんを織り重ねることによってしかできあがらない。どんなベクトルにせよ。

 

まあ、そんな観念的なことをほざいたきょうの結果が、こんな世界線などというファンタジーなブログをものしちゃう姿なんだけどねw マジ、ウケる。

 

神林勇太についてはまだまだ書きたいことがあるので、またそのうち。

やんねえフラグぇ?