OTT(オトナのタイムトライアル)。
村のみなさんのゲキアツな走りのこととか
おれのショボイ走りの経過とか
運営スタッフのかたがたに胸を打たれたこととか
いろいろ書きたいことはあるなかで。
今回、参加するにあたって
ある意味、キクチ家にとっては最大のもんだい
みたいなことから言っとかないと
いけないような気がする。
みたいなことを書いとく。
ヒトサマにとっては読む価値のない
クソどうっでもいいこと。
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OTTは例年のごとく。
月間走行距離15kなうちのにょうぼうも
前のめりで参加したがる。
ムスメっこは中学にあがって。
小学生限定の1000mには
出られなくなっちゃったケド。
去年までの習い性っていうか、
走らないにもかかわらず、ついてきて。
そんなわけで今回。
ムスメにひとつ、告白しとかなくちゃ
ってことがあって、
おれは走ること以上にドキドキしてて。
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ああ、いらねえ情報だが。
今回、会場にいらした参加者や
応援のひとのために主催者のかたが
つくってくだすったタブロイド判。
OTT Times。
会場の織田フィールドに着き
受付をしてOTT Timesをもらい
村の陣地でそれを眺めてると。
!!!(下のほうの写真)
キクチヒロシ@kikuchiroshiあ、ななちゃん。 https://t.co/ji7AhIk0YR
2017/04/30 11:17:40
って親ばかは、措いて。
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去年末の足立フレンドリー。
おれはひとつの重大な使命を帯びてた。
「サンタさんとしてのプレゼントを
せしめてくる」
ムスメっこは走ることがそんなに嫌いではないし。
年が明けたらすぐ小学校のマラソン大会がある。
ってんで。
「すごくカッコいい走る用のクツを、
ダンナのセンスで選んできて」
にょうぼうの鶴の一声がとんできた。
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美的センスノットアットオール
ということには、定評があるので。
なやみになやんだすえ。
足立フレンドリーの陣地で、官九郎さんに
白羽の矢を立てた。
「おめえ、イケメンとか言われててよお。
チャンネーの喜ぶツボはぜんぶわかってんだろ?
じゃ、小学生女子が喜ぶランシューのひとつも
ロンのモチ、わかってるよなあ、ああん。
じゃあ、えらんでみやがれ!(超意訳)」
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長くなるのではしょるが。
官九郎さんは北千住のマルイで、実に
センスのいいランシューを選んでくださり。
クリスマスにおいて。
「おれが選んだ」って手柄の横取りで
にょうぼうとおれとの間に
キクチ家におけるヒロシの面目は保たれた。
それはどこか、心苦しくもあった。
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ムスメっこは当時、小6。
ともなれば、サンタさんのなんたるものかは
うすうす気づいてる。
今年のOTTには官九郎さんもエントリーしてる。
おれは、てめえのメンツが地に落ちてもいいので
ほんとうのサンタを紹介したい衝動に駆られた。
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「官九郎さん、ちょっといいすか?」
家族のもとに、呼びだす。
ムスメっこはそのシューズがすごく気に入ってて
きょうも、履いてきてるというラッキー。
「あのね、ななちゃん。。。」
「このひとが、サンタさんなのだよ」
「そのクツを選んでくれたのが、このひとなの」
「ありがとうございます!」
官九郎さんたに、ムスメっこ。
サンタさんはムスメっこの足下をみて
おのれの手柄の大きさをかみしめてる。
サンタの成果を官九郎さんに示せたし
うすうす気づいてたサンタのなんたるかを
ムスメっこにスムーズに明かせたし
ムスメっこはサンタの贈り物を気に入ってる。
三方よし。
すべてがたまたまうまくかみあって
おれ、チョーうれしい。
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それから間もなく帰ることになった母子。
道すがら。
「サンタさんをやってくれた官九郎さんって」
「ダンナ、あいつはマジイケメンだから
って言ってたケド」
「マジでイケメンすぎて、ビビったよ!」
にょうぼう。おめえのそんな
大コーフンなんか、いらねえんだよ!
ということは、なかったことにしたとしても。
なんか、全面的に、よかった。
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去年のクリスマスに選んだクツが気に入ったからって
次のクツも選べという、新たな密命を帯びつつ。
*
。。。
*
「おれのにょうぼうは、コッコさんにクリソツ」
おととしのゆめのしまのリレマラ。
にょうぼうと初めて顔を合わせた
官九郎さんが流布した風説。
おれにはまったく、よくわからない。
まずコッコさんに、失礼だろ。
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上のサンタさんのくだりの少し前。
おれが会場着する前からやってた
気合い十分のアップを終え、
ミノルさんが陣地に戻ってきた。
にょうぼうをみるやいなや、ミノルさん。
「あ、てぃーす。おひさしぶりっす!」
おれとにょうぼう、きょとん満開。
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にょうぼうは出番を控え、更衣室に向かう。
「あ、ミノルさん。
さっきはごあいさつくだすったのに
紹介が中途半端ですんませんでした」
「そういえばにょうぼう、ミノルさんと
お会いするの、はじめてだったんですよね」
「えっ!?」
「コッコさんじゃなかったんすか?」
わからない。。。
*
官九郎さんの隣にマルさんがいたので。
「あの、富士登山試走に連れてってくれたひと」
って、にょうぼうとムスメっこを紹介した。
「ななちゃん、キクチにクリソツですねー。
でも、中身は似てないようでホントよかった
なあんちゃって」
社交性のオニって感じで、でいて
こういうふうにいらねえ毒を織り交ぜてくる
マルさんってやつは。
すぐあと、にょうぼうとムスメっこは辞去。
その道すがら。にょうぼう。
「あのひとが、よく言ってるセレブさんよね。
紹介されてすぐ、ピンと来たわ」
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って言ってたってことを
「マルさんはそういう気品がある」
って意味で伝えたんだが。
「キクチてめえ、何を吹き込んでんだゴルア」
マル、キクチを、ドカッ、バキッ、ボコッ。
うぐっ!
そうやって「刺激入れ満点」って感じで
キクチとやらは、OTTに臨んだんであった。。。
つづく。