4月から朝、「おしん」の再放送をやってて。
あらすじとか名場面とか
なんとなくは覚えているケド、
おれがいちばん印象に残ってるのは
だいこん飯を食ってるとこでも。
7歳で奉公に出される別れのとこでも。
おらの50銭、返してけろ。でもなく。
中村雅俊が出ていたシーンで。
今週がその、中村雅俊が登場するシーンで
明日は中村雅俊が登場する最後の回なので
すでにもう、気分がざわざわしはじめてる。
*
まさか、この辺境クソブログで
3行たてつづけに「中村雅俊」と書く日が来る
なんて、夢想だにしなかったぇ。
とりたてて中村雅俊がすきでも嫌いでもなく
この程度の想いしかないんだけどな。
このエントリー(↓)の下部の
むかしのツイッターアカウントのツイート。
www.kikuchiroshi.com
*
いま。
「ネタバレになってもいいから
あらすじ書いちゃえ」っていうキクチと
「いやいや、それはよしたまえ」
っていうキクチが脳内でせめぎあってるなか。
「書いちゃえ」ってキクチが圧勝。
ゆえ、ネタバレしたくないひとは
次の * まですっとばしたほうがよい。
*
ええっと。
どこから説明すりゃいいすかね。
おしんは、明治後半に生まれた女性で
実家は山形の小作農? すごく貧しい。
↓
なので、7歳のときに口減らし?のために
1年間、材木問屋に奉公に出されるんだが。
↓
真冬に奉公先から逃げ出して、
家に帰ろうとして吹雪で行き倒れる。
(ちなみに「逃げ出す」ってのもゆえありで。
おしんはがまんづおい女性だから
「奉公がつらい」「いじめがひどい」
って理由じゃない。むしろそんくらいのこと
耐えきるアビリティがある)
真冬に吹雪の山中で倒れていたしんを助けたのが
猟師の俊作(中村雅俊)。
↓
ただ、この俊作はいわゆる「脱走兵」で。
見つかったら死刑なので
雪深い山に隠れ、猟師をして食いつないでる。
↓
次の春。おしんを家に帰すため
麓まで送っていく途中、憲兵に見つかり。。。
*
んで、その。
麓まで送ってくくだり以降が、
明日、土曜の話。
*
俊作(中村雅俊)が軍属を離れたいきさつとか
それゆえに当初、おしんに情が移らないよう、
わざと冷たく接してたとか
餞別にあげたハーモニカとか、
いろいろ細かいことはあえて措く。
ネットで「おしん あらすじ」とかで検索すりゃ
そんなん、死ぬほど出てるし、
明日、BSをみりゃいい。
みたあとでこれ聴くと
たぶんぜったい、泣ける。
*
。。。
*
んで。
おれは「おしん」ってドラマがすきで。
それは何でだろうって考えたら
「説教の内容が本質的だから」
だって、いま、ただのおもいつきだw
*
橋田壽賀子のドラマって、きほん
やたらと説教くさいじゃないすか。
いちいち長ぜりふだし。
この「おしん」も、よくわかんないけど
大きなテーマのなかに
「反戦」と「女性の社会進出」があって。
でいて、なんつうか。
政治くさくない。
やじゃん。
なんかこう、創作物にいちいち、
政治とか思想のメッセージをからめられるの。
あ、そうでもないすか。
そんならいいです。
*
たとえば。
行き倒れてたおしんを助けた俊作。
が、軍隊から脱走して行き倒れていたとき
助けて、それからいっしょに住んでた
松造っていうおじいさんがいて。
*
松造がなんで俊作を助けたかというと。
すげえ貧しい育ちで、幼いころから働きづめて
やっと結婚できて、息子ができて。
その息子が成長したら、兵隊に取られて戦死。
「おらは何のために苦労して子を育てた?」
「息子は戦争で鉄砲玉の的になるために生まれた?」
とか、考えるじゃない。いやおうなく。
そこに、軍隊から逃げ出した
息子が生きてたら、おんなじような齢の俊作。
そりゃ、ぜってー、助けるわな。
とか。
*
俊作は俊作で。
戦地でじぶんが殺めた敵兵に想いをめぐらす。
「あの敵兵にも、おれとおなじように
親やきょうだいがいて。戦死したらそれを悲しむ
奥さんや子どもがいたのかもしれない」と。
それを悔い、山中の小屋で
木彫りの観音様を彫りつづける(日本語ぇ?)
とか。
*
何を言いたいかというと。
「戦争はよくない!」とか
主義主張を正論するんじゃなくって。
「こんな体験をして」
「そんときこうおもったから」
「こうする」
(そこに世間的な正しい正しくないは含まれてない)
っていう盛り込み方が
じぶんの本質的なぶぶん?に訴えかけてくる
っていうか。
*
いや。
「戦争に反対」な姿勢に感銘受けた
とか、じゃなくて。
言ってしまえばここではそれは。
「反対」でも「賛成」でもよくて。
「じゃあ、おれはどうおもうから
{反対/賛成}か」を考えちゃう。
みたいな意味で。
その「政治くさくなささ」な出し方?
が、橋田壽賀子すげーっておもった。
*
って、何の話してたんだっけ?www
*
。。。
*
しかし、「おしん」って
視聴率が平均52.6%、最高62.9%とか
記録としてアンタッチャブル感、すげえな。
あまつさえ。
このころの中村雅俊ってたんじゅんに。
顔の造形がむちゃくちゃカッコよくって。
どんくらいかというと。
おれのまっくす中村雅俊知識としては。
「あの松田優作と五十嵐淳子を取り合い、
そして五十嵐淳子は中村雅俊をえらんだ」
ってのがあんだが。
それもナットク。
ぐらい。
おめえのその
「取り合い」って言いぐさはどうなの?
は、措いても。
いや、「いまの五平餅を焼く中村雅俊」
ってのも、すげえカッコいいんだけどね。
*
おしんって当時、流行りすぎて。
なんかあるとやたら「おしんなんたら」
って呼ばれてた気がする。
耐え忍ぶ系の隆の里が横綱になったら
「おしん横綱」っていわれちゃったり。
*
なんかこう。
そういう軽薄さって嫌いじゃなくって。
バースがすげえ活躍したら
高校生の強打者がのべつ
「九州のバース」「みちのくのバース」とか。
「ハンカチ王子」が出てきたら
「ハニカミ王子」「ぽっちゃり王子」とか。
「カリスマモデル」が出てきたら
「カリスマ美容師」「カリスマ女子高生」とか。
「カリスマ読者」に至っては、
最初聞いたときの世も末感、パねかったし。
*
だからなんだよ!?
*
ええっと。
「おしんマラソン」とかどうすかね?
最初から全力疾走で、
あとはとにかく耐え忍ぶの。
おしんが耐え忍んだていで。
もうすでに村おこしイベントで
そんなネーミングありそうだし。
*
あるいは。
500円玉1枚だけ持って、
東京から甲府まで走るとか。
って、フジヤマそのものじゃねーか!
フジヤマさん、ごぶさただな。
元気かなあ。