たまたまこんなニュースを目にして。
この記事では「サミュエルソンさん」って言われてるけど、リアルタイムではジョーン・ベノイト、あるいはベノイトじゃん。
1984年のロス五輪。
女子マラソンの金メダリスト。
「あのベノイトが、61歳でマラソンを3時間05分で走った」
っていうニュースになんつうか
血沸き、肉踊っちゃって。
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その、おれが血沸き、肉踊っちゃったってのは。
○ロス五輪の金メダリストが
○61歳の現在も走ってて
○あまつさえ、3時間05分
ってのも確かにそうなんだケド。
「ベノイト」って名前にこそ、反応しちゃって。
あるじゃないすか。
夏のたそがれどきに、路地をあるいてて。
民家からただよってきた、風鈴の音とか蚊取り線香の匂いをきっかけに、一気にむかしの情景がよみがえってきて、ノスタルジーだかよくわからない、なんともいえない気持ちになる、ああいうやつ。
よけいわかりづれえたとえぇ。
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ロス五輪のとき、キクチは10歳。
その4年前のモスクワ五輪は日本がボイコットしたから「テレビでこぐまのミーシャ(モスクワ五輪のマスコットキャラ)のアニメやってたよね」ていどにしか、わかんなくって。
そんなわけで、ロスは実質、はじめて目の当たりにした五輪ピックで。
カールルイスの4冠王とか。
柔道の山下とか。
体操の具志堅幸司とか。
平泳ぎの長崎宏子とか。
バレーボールの江上とか。
そういう衝撃とおんなじような感じで
「女子マラソンのベノイト」ってのも
小4の夏休みの風景として刻み込まれてて。
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あ、ロンのモチ。
おんなじマラソンでいえば、男子の瀬古とか女子の増田明美が不本意な結果で、あーあっておもったのもよおく覚えてるし。 五輪ピックじゃないけど、甲子園で取手二高がPL学園の桑田をめった打ちにしたのも、よおく覚えてる。
そういう濃い夏。
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それぞれの風景が。
夏のスイミングスクールの待合室で、長崎宏子がメダルとれなかったのテレビで観てたなとか。
男子マラソンは家族で千葉の大網にドライブしてるとき、京葉道路?でラジオで聴いてたなとか。
怒涛のいきおいでフラッシュバックしてきたけど、どうでもいいので措きますね。
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「ベノイト」っておなまえに興奮して。
いきおい「ベノイト」で検索し。
検索のいきおいはそのまま「クリスチャンセン」「ロザ・モタ」「グレテ・ワイツ」ってつづいた。
女子マラソン黎明期の名選手、な。
ネットサーフィンという死語ぇ。。。
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いずれも1980年代中盤が全盛期。
年齢順に並べると。
グレテ・ワイツ2時間24分54秒
クリスチャンセン2時間21分06秒
ベノイト2時間21分21秒
ロザ・モタ2時間23分29秒
って、すげえな。
30年以上前の記録なのに、いまでも世界で戦える自己ベスト。
あまつさえ黎明期だから、ノウハウもレベルもまだまだこれからってときにこれだもん。
クリスチャンセンの世界記録なんて、未来永劫破られないかとおもってたよ。子どものころは。
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。。。
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で、やっと本題に入る。
そのいきおいで、比較的よく知ってたつもりの「増田明美」をウィキペディアでみてみた。
したらば、これがおもしれえの。
夢中になって、3回読み返しちった。
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増田明美って。
ギリ現役時代を知ってるおれら世代にとっては、上記のとおり「ロス五輪でリタイアしちゃったひと」
現役時代を知らないひとにとっては「マラソン中継で『いらねえ情報』をガンガンぶっこんでくるおばちゃん」
って、すげえ大雑把にそんな感じだろう。
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マラソン中継の選手の豆知識ブッコミは、賛否両論あるそうで。
たしかに、おれとて「取材力すげえな」と舌を巻くいっぽうで、最近は正直、お腹いっぱいっていうか「その情報、要る?」って冷ややかな目で見てもいる。
「いや、元日本記録保持者ってのは、わかる、わかるんだけどさあ」みたいな。
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つまびらかに紹介すると、まんまウィキペディアのコピペになっちゃうので、どう書いたものか困ってるんだが。
なんつうか。
早熟な天才っぷりと、なまじっかそうであったがゆえに、知るひつようがなかったかもしれない世界の広さ、高さを思い知らされちゃった切なさ。
その切なさとおのれのプライドとの折り合いのつかなさ。
たとえば。
ロス五輪でリタイアしちゃったのも、体調不良ってよか「この私が先頭集団から遅れちゃったなんて」「ライバルの佐々木七恵よりも遅れてるなんて」ってことに気持ちが切れちゃったから、というプライドの高さとか。
反面。
ロス五輪の3年後、マラソンでトップ争いにもう全然からめなくって、沿道から「おまえの時代は終わったんだ!」って言われて、走るのやめちゃおうとおもったけど思い直して、最後まで走りきったレースが「いちばん楽しかった」って言えちゃうとこ、とか。
でもその後、それなりに復活するとことか。
その他、小出監督との一週間のすれ違いなどなど、ポジティブ面もネガティブ面もわりと率直にまとめてあって。
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それらを通してみると。
いま解説業で賛否両論ある「選手の豆知識ブッコミ」。
これはじぶんが選手時代の経験に基づいて、批判も覚悟であえてやってるってのもなんかすげえ納得できたし。
声や語り口からは意外な「気性が激しく負けず嫌いで、直情径行な性格」「我の強さ」ってのも、解説でのブッコミ方となんとなく、線が一本でつながるような気がした。
聞きかじりレベルでも、コウ知った上だと
また、マラソンの解説を聞きたくなった。
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。。。
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ってのは。
増田明美 - Wikipedia
「増田明美のウィキペディア、おれ的に超オススメ!」
「ぜひ読んでみて読んでみて!」
っていうエントリーなんだが。
紹介の仕方が致命的にへたっぴいだw
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本編?には、おもしれえエピソードが、まだまだわんさかあるのよ。佐々木七恵や松野明美とのこととか。
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そうそう、冒頭のベノイト。
ベノイトのページにある増田明美とのからみが、なんか、かわいいのよね。
アメリカでいっしょにトレーニングしたことのある増田明美によると、ジョギング中に突如コースを外れて近くの茂みに入り、両手にブルーベリーをいっぱい摘んで戻ってきたことがあるという。「これでジャムを作る」ということだったが、その奔放な行動に増田は驚いたらしい。