こないだの土日のこと。土曜編その2。
冷蔵庫がぶっ壊れたってんで
体力の回復を図るよていのところを
あわてて、電気屋さんへ。
ってところから。
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そうそう「冷蔵庫」。
今回ぶっこわれたのは、
台所にあるメインのほうじゃなく
庭に置いてある、サブのほう。
なので、多少の生ものを痛めてしまったが
スーパー大打撃ってほどでもなかった。
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「庭に冷蔵庫がある」ったって。
それは結婚するときに買ったやつを
実家に戻るってんで持ってきただけで。
とくだん、ブルジョワ的なわけでもなく。
あろうはずもなく。
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ただ、庭に一台冷蔵庫があると
なにかとひそかにすげー便利で。
たとえば。
冷食のセールで多めに買っちったときとか。
ソースとかマヨネーズの予備とか。
夏場にドリンクのストックを置いときたいとか。
庭でBBQをするときに
すぐ横に食材も酒も置いておける、とか。
走ったあと庭で洗濯を干して、そのまま
導線上でおさけを取り出せるとか。
走ったあと、庭にシューズを干して
そのまま、おさけを取り出せるとか。
そのまま、おさけを取り出せるとか。
*
そんなこんなで。当初の
「捨てるにはもったいないから
仕方なく庭に置いとく」っていう
コネ入社の使えねえヤツみたいなポジションから
いまや余人をもって代えがたいぐらいな
オンリーワンの存在にのし上がっちゃったので。
それがぶっこわれたとなれば、
電気屋にダッシュするのは当然のことで。
そうですね。
コネ入社うんぬんのたとえ、いらねえですね。
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狛江近辺には電気屋が2つあって。
1つはヤマダ電機。
平地をチャリ10分ほど。
もう1つはコジマ。
丘のうえにあってチャリで20分ほど。
なんだが。
おれは電化製品はビックカメラに集約してるので
シエスタだのリカバリーは捨てても後者を一択。
※ビックとコジマは、とってもなかよし。
きょうは、とにかくスピード勝負。
早く帰って来られたら来られたぶん、
シエスタの時間が長くとれるわけで。
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ひいひい言いながら坂をのぼり。
坂の上の電気屋さんの冷蔵庫売場にゆくと。
おれよりちょい齢上ぐらいで
ホテルマンみたいな落ち着きをもった紳士店員が
マンマークディフェンスをカマしてきた。
じゃっかんの商人魂が、垣間見える。
「どういった冷蔵庫をお探しでしょうか?」
ぶっ壊れた冷蔵庫のスペックを見せ
用途を説明し、それらしい群れのとこに
連れてってもらう。
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なんていうか、要するにほしい冷蔵庫。
「庭に置く」ということは、
より物置とか倉庫的なイメージが色濃いので。
大きさが適当で、安けりゃ安いほどいい。
あと、ぶっ壊れたやつを引き取ってくれりゃいい。
AIとかタイマーだとかっていう
変なハイテクなオプションはいらないし
外側の色とかもどうでもいい。
そして、一刻も早く決めておうちに帰り
一分でも長く、シエスタをカマしたい。
*
「これにしよう!」
大きさが適当で、いちばんやすいやつを
にょうぼうと即決。
ちなみに、外側の色はワインレッドだ。
どうでもいいにしたって、庭に置くには
コーディネート的に激しくチャレンジング
ではあるが、どうでもいい。
*
「すんませーん、これにします!」
「ありがとうございます。
こちらは表示より税込で5000円安くなります」
ほほう。なんか得した気分だぜ。
「では、古いやつの引き取り分も合わせて!」
「承知しております。ただですね。。。」
「引き取る冷蔵庫は、容積によって
引き取り価格が変わってくることをご了承ください」
*
まあ、しようがないっすよね。
というか、古い冷蔵庫のスペックのとこ。
スマホカメラで撮ってきてよかった。
型番を見れば、引き取り価格も一発でわかりる。
「では、お調べしてまいります」
ホテルマン風の店員さんは、
バックヤードに引き返してった。
*
数分後、手帳に手書きのメモをつけて
ホテルマン風の店員さんが戻ってきた。
「引き取り料○○円、合計で○○円になりますが
よろしいでしょうか?」
是非もねえ。おなしゃす。
「お届けの日時ですが。。。」
「すごく急いでるわけではないですが、
早いに越したことはないっす!」
「では、お調べしてまいります」
ホテルマン風の店員さんはふたたび、
バックヤードに引き返してった。
*
数分後、ホテルマン風の店員さんは
手帳に手書きのメモを書き加えて
ゆうゆうと、戻ってきた。
「翌月曜か火曜の15~18時の間でいかがでしょうか?」
平日じゃ、おれらはムリ。
同居してる母親のつごうを確認する。
「月曜でおなしゃす!」
「では、その時間で押さえてきますね」
「あ、ちょっと待ってください」
「これ、白とワインレッド、2色あるんですね」
「はい」
「。。。まあ、ワインレッドでいっか」
「では、運送屋さんを押さえてきます」
ホテルマン風の店員さんは、みたび
バックヤードに引き返してった。
*
ここでいいかげん、にょうぼうとおれは。
ある一つの真理にぼんやり気づきはじめるが。
おもったよか、へんなセールスしてこないし
すごくていねいな対応だしってんで
いっしゅん目をあわせて
措いとくことにした。
*
数分後、ホテルマン風の店員さんは
手帳に手書きのメモを書き加えて
ゆうゆうと、戻ってきた。
「では、月曜にご配達。
商品と配送料でこれ、ということで」
メモをチラ見せしてくる。
「承知しました。お願いします」
「で、わたくしうっかりしておりまして。。。」
「在庫の有無を確認しておりませんでした」
「お調べしてまいります」
ホテルマン風の店員さんは、よたび
バックヤードに引き返してった。
*
よくわかんねえケド。
こういうたぐい。
まず、在庫の有無の確認だよな。
でも、本人が「うっかり」ってんだから
しようがない。
システムが悪いんじゃなくって
ただたまたま、うっかりしてただけ。
誰にでも、ミスはある。
*
数分後、ホテルマン風の店員さんは
手書きのメモをさらに書き加えて
ゆうゆうと、戻ってきた。
「在庫、ありました!」
お、おう。よかったぜ。
いままでの一連をすべてリセットで
またイチからアゲインは
ちょっとキツいかもね。だもん。
*
「ごたび」バックヤードに向かって
歩きだす、ホテルマン風の店員さん。
10歩ぐらい進んで。
背中で明らかにちょっと「ハッ」って語ってて。
おだやかにこちらを振り向いて、言う。
「では、お会計をしていただきますので
こちらへどうぞ」
ですよねっ。
ホテルマン風の店員さんに、好感しかもてない。
にやにやしながらついてく。
*
っていうか、いろいろな自信が確信に変わる。
お会計へ向かってあるく途中、
にょうぼうとおれは心の声で会話してた。
(お店を出たあと、ちゃんと会話して確認)
「これ、さ」
「買うの決定だっつってんだから」
「最初からバックヤード前のお会計するとこ」
「連れてってくれれば」
「ホテルマン、何度も往復しないで済んだし」
「時間もチョー短縮できたよな、ぜったい」
*
お会計するところに到着。
電気屋って、なんかレジだけじゃなくって
銀行の窓口みたいなとこ座らされること
あんじゃん? そういうお会計のやつ。
オペレーターらしきひとにバトンタッチ。
パソコンに、商品の情報と配送の予定、
おれんちの住所と連絡先が入ってる。
たぶんだけど。
この端末で、ちょちょっと検索すりゃ
運送屋さんの手配も在庫の有無も
一発で済んだんだぜ。。。
*
「では、お会計。○○円になります」
銭とポイントカードをさっと出す。
「なお、この商品につきましては
ポイントの対象外」
「ということで、よろしかったですよね?」
えええええええええっ!
なら、平地のヤマダ電機でよかったよな。
ひいひい言いながら、坂、のぼってきたのに。
*
。。。
*
店を出る。
「冷蔵庫を買う」行動にしては
おもわぬすげえ時間をとっちまった。
おうちに帰ってシエスタでける時間は
さ、30分すか。
*
帰り道。
もとは八百屋さんだったんであろう
すげえローカルなスーパーの前を通りかかる。
「わたし、夜は○○さんと約束があるから」
「かあちゃんとななちゃんに弁当」
「買っていきたいんだけど」
「なんかね、かつ重弁当って気がするの」
「3つ買って、1つはわたしとダンナで」
「お昼に半分こして食べよう」
「でも、このスーパーにあるかなあ」
にょうぼう。
おれ。ソッコーでチャリをおりる。
「では、お調べしてまいります」
つづく?
まだ中目黒にたどりつく影もねえのにぇ。