キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

おれの突発性難聴 その8 「ゼロじゃない」は10にも100にもなりうる、みたいなこと

そんなわけで、この病気の対処は
何が正解かは誰もわからないっていうw

明けて、5/23火曜。
朝起きて右耳の外側。
穴の前がちょこっと出っぱってんじゃん。
そこをこすったら、カサカサって聴こえた。

ぬおおおおおおお!

ゆうべまでは無音だったのにいいい。
====


とはいえ。
そこから劇的に聴こえるようになる。

なあんて、つごうのいいことはなく。
生活音はあいかわらず、まったく聴こえない。
まあ、しようがないよね。



いちにち、静かーにはたらき。
ちょっと早めに職場を出て、家路に。

四ツ谷駅で総武線に乗る。
ドアの端っこのとこに立つ。

ドアが閉まるしゅんかん。

ピーーーーーッ!

!!!

!!!

すぐ近くで駅員さんが笛をふいてる。
のが、聴こえたっ。


キ・タ・コ・レ?

キタ━━━━━(゚(゚∀(゚∀゚(☆∀☆)゚∀゚)∀゚)゚)━━━━━!!!!



いや、聴こえるったって、アレだ。

はっきり聴こえるってわけじゃない。
「音が、ある」
ということを認識できる、そんな範ちゅう。
二進法。



実際には「ピーガガガー」っていう。

なんというか、むかし。
インターネットがダイアルアップだったころ。
モデム(?)からする音。
みたいな感じ。すべての音が。

そんなんだって、なんだっていい。
「聴こえる」か「聴こえない」かっちゃ。
たしかに「聴こえる」んである。

くたびれた通勤電車で、独り勝手に
てんしょんまっくす。
狛江市在住・43歳男性・会社員。



むかし、ジャイアンツの桑田投手が。
トミージョン手術っていう、
右肘の腱の大手術をしたあと。

リハビリを慎重に重ねて、やっと。
ブルペンでキャッチャーを座らせて投球。

ができるようになり、
現実的に復帰を考えはじめたころ。

「頭で描くようなボールはぜんぜんいかない」
「でも50球に1球ぐらいだが、コレぞってのがイク」
「それが0球だったら、まだ希望は持てないが」
「たとえ50球のうちでも『1球ある』ってことは」
「50/50になる希望も持てるってことだ」

的なことをってってたのを、
読むんだか観るんだか、したことがある。

30年以上、
桑田真澄を超絶リスペクトしてるので
重ねるのはおこがましいが、そんな感じ。

「ゼロ」はどこまでいってもゼロのままだが。
「ゼロじゃない」は、10にも100にもなりうる。
少なくとも、可能性は出てきたってことで。



もうね、希望しか、もてない。

このハッピーさ、パねえ!

左耳をふさいで、右耳に神経を集中してみる。
車内の喧騒はまったく聴こえないが。
車掌のアナウンスは、判別がでけるっ。

小田急線に乗り換える。
男性車掌の車内アナウンスは聴こえないが
「次は代々木上原、代々木上原」
テープに吹き込まれた女性の声は判別でけるっ。

おもわず、つぶやく。




調子に乗って「できる運動」を考え出す。

「聴こえたこと」が。
新たなよくないオトモダチを
同伴してくるとは、夢想だにせず。


つづく。