キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

とらじおと(がんばれ受験生!)

「ながら族」なんていいぐさ、あったじゃないすか。

ラジオ聴きながら勉強にいそしむ受験生。

「共テ」も「中受」も、がんばれ受験生!

 

 

中学受験=中受?ってえのな、令和は?

がんばれ!

 

 

帰宅部だし全国レベルの陰キャだし、

チャンネーにはまったく見向きもされねえし。

 

ってんで、本腰を入れ(ようとしたんだけど、がんらい勉強がすきではないから時間をもてあましてコンポのスイッチをONし)た受験勉強。

 

スピーカーから流れてきたのは。

当時、ニッポン放送で22時からオールナイトニッポン(ANN)が始まる25時まで生放送してた「伊集院光のOh!デカナイト」だった。

 

 

いたたまれない静寂を緩和するだけのはずのAMラジオ。

伊集院のトークに、キクチはぐいぐい引き込まれていった。

(ラジオとおれ的なテーマに沿うとすると、とうとう本題キタか???)

 

弁明的には。

当初、伊集院のラジオにハマっておべんきょうそっちのけになったんだが。

聴いてるうちに、番組のメリハリとじぶんのなかでリズムみたいのがわかってきて。

「何時何分にあのコーナーが始まるまでは集中しよう、ひとつ終わらせよう」

みたいな好循環もできてきて。

 

なんだか受験勉強も楽しくなってきた。

ような気がしてきた。

 

 

『空手バカ一代』っていうアニメになぞらえて主題歌も流す「スポーツバカ一代」だっけ?

そんなんコーナーがあって。

 

スポーツ選手のおもしろエピソードを、妄想も込みで紹介するコーナーなんだけど。

「今週の角なんすけど。。。」からはじまるのが、ひとつテンプレとして名物になってて。

(ジャイアンツのリリーフエースだった角投手の破天荒エピソード(ハガキ職人の創作もアリ))

 

そこで織り成される角投手のクソバカエピソード(たぶんにフィクションとか、角投手が解説者をつとめてた放送で放ったトンデモ発言をあげつらうとか)が、たまらなくおもしろくて。

 

 

伊集院が「角なんすけど。。。」(投稿はがきのテンプレ的な出だし)を読み出すだけで、すでにおもしろくてしようがないっていう。

 

赤ちゃん後期の子どもにあるじゃないすか。

カラダの前で指をうごめかしながら「こちょこちょこちょこちょ。。。」言うだけで、こちょこちょされちゃってるじぶんを思い浮かべながら、くすぐられてもないのにケタケタ笑い出す、みたいなの。

 

 

そこにまず引き込まれてって。

勉強そっちのけで、ほかのコーナーも伊集院のひとり喋りもつぶさに聴くようになってった。

 

なんで、もっと早くAMラジオのおもしろさに気づかなかったんだろう?

中学の同級生、ブラバンの部長オブ・シオちゃんの姿がキョライす。

 

 

伊集院光は当時から、むちゃくちゃおもしろかった。

「角なんですけど」的な企画コーナーもさることながら、それとは関係ねえところでのトークがいちいちキレッキレで。

毎日あっという間に、伊集院光の番組が終わる25:00になった。

 

そしたら自然、そのあとのANNもそのまま聴くじゃないすか。

 

 

その日は水曜日だったかな?

ANN、当時は3:00までの一部と3:00〜5:00の二部に分かれてて。

一部は若者に膾炙するスター。

二部はこれから来る(かもしれない)金の卵っていう伝統の編成で。

 

キクチが高校3年生だった1992年の水曜日は。

一部が当時人気絶頂の裕木奈江で、二部は松村邦洋だった。

(二部が松村とか、チョーぜいたくだよな)

 

 

キクチはANNきっかけで裕木奈江が大すきになった。

 

たぶん、それまでもテレビで知らず知らずみてたんだろうけど。

「北の国から」のタマちゃんとか。

 

それとは結びつかなくって。

っていうか、同一人物とは知らなくって。

 

受験勉強のついでにスピーカーから聞こえてくる声とか喋ってる内容に。

惚れちゃって惚れちゃって。

その直後、クロネコヤマトか何かのCMをたまたま観たときに「うっわ、超絶かわいい」おもって。

 

ちょっとあと。

それが、水曜ANNの一部のひとってことが判明した。

という順序。

 

どうっでもいいな!

 

 

まあ、いくら「メリハリ」ナドト

エラッソーにうそぶいたところで。

 

しょせん「ながら族」だったわけで。

いまおもえば、「メリハリ」っつうんならラジオなんか聴いてないで。

ガッと勉強してガッと寝て、ってすりゃよかったんだろうな。

けっきょく、浪人することになったわけだが。

 

(そういえば、いまがどうだかは知らんが)

(じぶんらが大学受験してた90年代前半当時ってまだ)

(「四当五落」って言葉、あったよね?)

(「5時間も寝るようじゃ落ちる」的な意味のやつ)

(まあ、当時ですら「ウッソでー?」「ちゃんと寝なきゃダメでしょ?」な空気にはなってたけどね)

 

 

。。。

 

 

BGM的にラジオの深夜放送を聴くというスタイルはけっきょく、浪人時代も継続してて。

深夜放送のせいとは言わないし言えないケド、キクチにはそれなりの結果しか出なかったわけだが。

 

上記した、裕木奈江の存在を知ったみたいに。

AMラジオの深夜放送をとおして、今まで知らなかったいろんな人を知ったり。

深夜放送特有の、若者のあふれるエナジーみたいなものに影響を受けて「おれもがんばるぜ!!!!!」っておもわされたり。

 

それは、なんつうか。

 

高3とか浪人のとき特有の

「大学受験っていうわけのわからない巨大な敵を相手にしなきゃいけない不安感」とか。

「どこでもいいから受からなくちゃてめえが全否定されちゃって何者でもなくなっちゃうんじゃないかって不安感」

みたいな陥っちゃいがちなモヤモヤを。

 

いい意味でやわらげてくれるっていうか、「おめえは独りじゃねえ」って寄り添ってくれてるっていうか。

 

じぶんと世間とつないでくれてる一本の細い蜘蛛の糸?

そんなん気持ちになれたりして、まっこと得がたいものだとおもった。

おもいましたとさ。

つづく。