ムスメっこに確認するていで、
担任の先生にカマす。
夏休みの宿題オブ・高校見学に。
いずれもいわゆる「0次関門」があるとこ。
*
ちょっとまわりくどくなっちゃうけど。
イチから説明しときますね。
じぶんの頭を整理ためにも。
あまつさえ。
土日で過疎るうえにお盆で過疎るから
すき勝手につらねとく。
*
キクチ家のたったひとつの教育方針は
「最低、中学までは絶対に公立」
「おともだちとなかよくして
小・中学校を楽しく過ごす」
ふ、2つあるじゃねーか!
*
「中学まで公立」ってのは
父親(おれ)のつおい希望。
子ども時代に築いた人間関係は一生つづく。
ただしく「一生つづく」かどうかは、
その後の人生との兼ね合いとかで
どうなるかはわからないが、少なくとも
地元にちゃんと根ざしておくことが
アイデンティティの形成には
すげえ影響する。はず。
*
というのは。
おれも、小中と公立ではあったが。
中学に入学するときに隣町に引っ越し
人間関係がリセットされた。
中学にあがったしゅんかん
おれ以外はみんな小学校からの
つながりがあるひとたちだったし。
中学の3年間でそこそこ打ち解けたが
成人式では、これすげえビミョーなんだが
もともとの地元ではないってのが
地味な外様感となって影を落とした。
*
オトナになって
小学校の同窓会が開かれるようになって
勢いでイッチョカミしてるんだが。
そこにも、これもすげえビミョーなんだが
馴染みきれているとは、いえない。
そもそもその同窓会ってのが
「中学校の同窓会」って名目だから
違う小学校のひともけっこういるし。
明確な外様感があったり。
小中の9年間のうち
というか、中学を出るまでの15年のうち
最も多感なラスト3年間で不在ってのは
埋めきれないギャップっていうか。
なんていうの? インコンプリート感?
がある。
それは、あんがい、予想以上にさみしい。
(とかいっといて、同窓会。
9月にあるらしいから、やっぱ
イッチョカミすんだけどねっ)
*
ってんで。
地元がある重要性ってのは
よおく、わかってるつもりで。
ああ、長え。。。
*
だから、その。
「おともだちとなかよくして
小・中学校を楽しく過ごす」
ちゃんと地元に根ざして
いじめただのいじめられただのなく
楽しく学校にいけてさえすりゃ。
勉強なんかできてもできなくてもいいっていうか
本人なりにがんばってりゃ、
結果はどうでもいい。
ってスタンス。
あああ、長え。。。
*
こういうのって。
結婚したばっかのとき、にょうぼうと
「将来、子どもができたら」
みたいなことをなんとなく話してて
夫婦でなんとなく意見が合った。
結婚したときに住んでたとこには
国立の名門小学校と
私立の名門大学の附属学校があって。
そんななか、地元の公立のがきんちょが
リコーダーふきながら登下校してたり
真冬のクソ寒い日に
「おめえ、半ズボンなのに手袋してんのかよー」
って声が聞こえてきたりして
「ウチはぜってー、公立だな」
とか、決定打は、そういう。
*
。。。
*
中2になって今回、
「高校見学」という夏の宿題があって。
高校受験みたいなものが
遠くにうっすら近づきはじめても
基本的なスタンスは、おんなじ。
*
そりゃ、おれはおれで。
「陸上やってほしいな」とか
「甲子園出られるような学校に送り込んで
どさくさにまぎれて甲子園いきてえな」
っていう世迷言を抱えてはいるが。
ムスメっこは小学生のときからやってて
テニスが大すきだし
いまのムスメっこの中学に陸上部ねえし。
近くに、早実あるよ。
東海大相模も日大三高も
桐蔭も桐光も、あるよ。
ってほざいても。
野球にビタ一文興味がねえムスメっこにとっては
世迷言の範ちゅうを出るもんではない。
ということは、わかってる。
*
にょうぼうはにょうぼうで。
じぶんが進学した高校は、家の目の前。
乗り物酔いが激しすぎるため、
電車やバスで通うのがやだったってのと。
本人談として。成績的にはもう少し
レベルの高い学校にいけたけど
そこでキツいよか
行った学校でそこそこ上位にいたほうが
性格的に合ってるとおもって。
実際、行ってよかったらしくって。
「ななちゃんも乗り物酔いチョーひどいし
性格もあたしとよく似てるから
いえからいちばん高校で十分でしょ」
いってて。
*
1学期の終業式の翌朝。
こんなことがあった。
キクチヒロシ@rFsPIZFyucNM3Z2朝っぱらからムスメっこの通信簿にビビりたおす。「ちょっとそこに座りなさい」とか、はじめて言ってみちったへへへ。
2018/07/21 07:04:34
親として失格というか
まっこと恥ずかしい話なんだが。
きょうび。
公立中学の成績の出し方とか
高校受験のシステムとか
まったく、知らなかった。
おれやにょうぼうが中坊だった
平成のごく初期とは
180度といっていいぐらい、変わってる。
*
わかりやすく2点あげると。
成績は、むかし相対評価でいま絶対評価。
都立高校に学区がない。
んだそうで。
あとは、ふつうに時代の流れというか。
公立・私立にかかわらず
おれらのころはそうでもなかったのに
いまはとんでもない進学校になってるとか
その逆とか。
そんなのが、至るところに転がってたりする。
*
で、成績でいうと。
あ、相対評価ってのは
「学校のなかで上から何%が5段階評価の5」
ってやつで。
絶対評価ってのは
「何点以上なら5段階評価の5」ってなる。
むかしでも高校や大学はそうだったやつ。
あ、そんなことは説明するまでもねえか。。。
*
さらに、
各教科に4項目ずつチェックポイントがあって
A~Cの3段階評価で示される。
国語だと。
○国語への関心・意欲・態度
○話す・聞く能力
○書く能力
○読む能力
○言語についての知識・理解・技能
って、5項目あんじゃねーか。。。
あ、国語だけ5項目。
ほか8教科は4項目ずつで。
教科ごとの5段階評価と
A~C評価は密接にからんでたり
からんでなかったりする。
*
なので、たとえば。
むかしみたく
「サボりがちだし授業態度もわるいけど
提出物だしてテストの点数よけりゃ5」
ってわけにはいかなかったり。
進学の際、「内申」って意味では
「A~Cの3段階評価のほうを重視する」
って学校もあったり。
バラエティに富んでるというか。
おれ、むかしの中学生でよかったぜ
っていうか。
*
学校の先生がいうには
「それらをちゃんと評価して
数字として割り出しているので
きわめて客観的な数字になってる」
って、豪語してたんだが。
「そうはうまくいかねえだろ」
おもったりおもわなかったりもしたが。
これ以上長ったらしくなるのもアレなので
措きますね。
*
で、だ。
にょうぼうとおれは
ムスメっこの成績を見て、ビビり返った。
ああ、これって狭くドヤ顔したい
みたいなことを言いたいわけじゃないの。
言っても、田舎の公立中学だ。
ムスメっこの小6のときのクラス。
優秀だったり親の意識が高かったりした子たちの
4分の1ぐらい国公私立の中学にいってるから。
「絶対評価」とはいえ、
母集団のレベルに左右はされるだろうし。
*
とはいえ。ムスメっこの成績を、
あわててネットで調べたのの
内申点に当てはめてみると、なかなか。
控えめにいって、それだけを切り取れば
いけない都立高校はないっていうか
少なくとも、にょうぼうもおれも
みたことのないラインナップで。
2人してじゅうぶん、浮き足立った。
*
。。。
*
というところで、冒頭の三者面談に戻る。
「A高校とB高校っす!」
つくづく、長え。
いいでしょ、誰も読んでねえし。
*
いっしゅん冒頭に戻り
またいっしゅんにして、それるw
1学期の通信簿をみて
すっかり浮き足立ったにょうぼうとおれは
15年ぶりぐらいに、教育方針について
話し合ってみた。
*
キ「とりあえず、さ」
キ「あたしはこうだったし、ななちゃんもあたしに似てるからコウ」
キ「みたいな考えかたや、洗脳の仕方(?)はやめよう」
に「それはどういうこと?」
キ「まず」
キ「ダンナとななちゃんは別のにんげんであること」
キ「ダンナとななちゃんがいくら似てても」
キ「ななちゃんにはななちゃんの可能性があるはず」
あ、キクチ家では
おれがにょうぼうを「ダンナ」と呼び
にょうぼうがおれを「ダンナ」と呼ぶんだが
そこらへんの経緯は前にどっかでしたので
はぶきますね。
*
キ「で、その」
キ「今回たまたま成績がよかったからかもしんないけど」
キ「それは『よかったね』ってことじゃなくて」
キ「選択肢が広がったねって考えたいの」
に「どういうこと?」
キ「つまり、ななちゃんがどう考えるか」
キ「何をしたいかとか、ここが合う合わない」
キ「ってことをじぶんで考えさせる」
キ「ダンナとおんなじ考えならそれでいいし」
キ「違う考えなら、それで、いいと」
キ「おれらはそれを見つける手助けを精一杯して」
キ「みつかったらそれを目指す手助けを精一杯する、と」
*
に「ああ、どうなんだろうね」
に「でも言いたいことはわかる」
キ「たとえばね」
キ「ああいう性質だから希望をつよくいわないけど」
キ「絵を描くことがすきで」
キ「授業参観のときに掲出されてた
『将来の夢』って作文にも
『イラストレーターになりたい』って
書いてあったじゃん」
に「あったね。あたしたちにはいわないけど」
に「ああいうとこにはちゃんと書くのねって」
に「ちょっといろいろ、興味ぶかかった」
*
キ「おんなじ感じで」
キ「あの子にはいろんな可能性がある」
キ「まあ、14歳だから当たり前なんだけどね」
キ「イラストレーターになりたい」
キ「A高校を目指すこともできる」
キ「テニスが大すきで、つづけたい」
キ「いますでに、選択肢が3つあるじゃん」
に「ダンナの言いたいことわかった!」
に「その選択肢をどこまで増やせさせられるか」
に「が、ななちゃんの中学時代のあたしたちのやるべきこと、ね」
キ「そうそう!」
キ「だからね、おれらは」
キ「絵の勉強をちゃんとしたいっつったら」
キ「その手段を全力で探さなきゃだし」
キ「もっと高いレベルでテニスをしたいっつったら」
キ「そのための金の準備をすりゃいいし」
キ「トップの都立高校にいきたいっつったら」
キ「よしんば国公立いきたいっつったら」
キ「塾に行く金をおれが内職すりゃいいし」
キ「おさけばっか飲んでるバヤイじゃねえな」
*
「子どもがすくすく育ってほしい」
「幸せになってほしい」
っていう親の気持ちは
ベクトルや方法や親のエゴやいろいろあるにせよ
たぶん、あらゆる生物に共通したもので。
その実現のためには、親は手助けはできても
首ねっこつかんでひっぱりまわせる
ってもんでもないと、おもってて。
バックアップするってことと
ムスメっこがよしんば、暴走したときに
それをどこまで歯止めかけられるか
ってことしか、できない。
過剰に期待する気はない。
でも、可能性を摘む権限もない。
じゃん。
*
。。。
*
で、ふたたび冒頭の三者面談に戻る。
夏休みの高校見学の宿題。どこいくか。
おれ「A高校とB高校っす!」
担任の先生「いろんな意味で、いい経験ができるとおもいます!」
わかってるよ、この先生。
可能性を、ちゃんと信じてる系。
この先生にまかしときゃ、安心だ。
3年生になっても、担任になってくんねえかなあ。
*
って、おもってるとこ。
三者面談の帰り際、
担任の先生は付け加える。
「ななこ、さあ」
「とうとう、やったな」
「体育祭の1000m、○○に勝ったね」
「○○の体調がアレだったにせよ」
「小学校から一度も勝ったことなかったんだろ?」
「そのおかげで1組、総合優勝できた」
「いま、いちばん速いのはななこだよ」
ぬおおおお、先生!
持ち上げ方をわかっとる!
ぽまいは、社長シリーズの植木等か!
*
。。。
*
8月に入ってすぐ。
浮き足立ちにょうぼうがちゃっかり
「0次関門」を切り抜けといて。
夏恒例の家族旅行の翌日。
にょうぼうとムスメっこは
A高校の学校見学にいった。
にょうぼうもムスメっこもそこで
いろいろ考え、考えたそうな。
。。。
っていうテンマツは。
時系列的にその前の
家族旅行のことを書かなきゃなんないし。
お盆休み明けには、
次はおれとB高校にもイクので。
そこにつづく。
つづかないかもしれない。