キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

失速という概念がないからいまを精一杯やりゃいい、みたいなこと 2018かすみがうらマラソン(30k~38k)

30kをすぎてあと12kあまり。
がんばれば、1時間ちょい。

さすがにちょっと疲れてきたし
右ヒザもシクシクしてきたケド。
じゃあ、すげえつらいですかっていうと
それはあくまで「42.195ぶんの30」
ていどの疲労度で。

あと12.195は残ってる。
このままのペースで完走できそうだぜうえーい。
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なあんてことはまったくねえ。。。
ってのはひとまず措いて。

あ、コース図。公式サイトから。
もうこうやってコース図を出しつづける意味が
よくわかんなくなってきてるんだぜ。

でもやっとここまできたぜ感は、ある。
かすみがうらmap_left

30km~35㎞
27:14/3:03:21(518、526、518、524、548)
27:24/3:04:37

キロ5分20前後をキープする作戦。
あいかわらず1kごとはブレブレだが、
ならすと、そこらへんにおさまってる。

ほうら。
31k518
32k526
33k518
34k524



ただ、右ヒザのスコーンと抜ける感。
間隔がどんどんどんどん、短くなってきてる。

3歩に1回ぐらいになると
痛みをともなうようになってきて。
33kをちょい過ぎたころ、1歩に1回。
かんぜんに痛みに変わった。

35k548。



右ヒザがかんぜんに痛みに変わってから
びっこをひくようになった。

びっこをひくとバランス悪いので。
右ヒザをかばってほかを痛めるのもやだから
平気なていで走るようにしてみた。

あるじゃないすか。

冬のすげえさみい日。
カラダを固くしてガタガタふるえてるのを
脱力して平気なていを装うと
いっしゅんさむくなくなるやつ。

この痛みが
脳がストッパーをかけるために出す
うそこの痛みだったら
そのまま、やり過ごせるはずだ。



なあんてことは、あるはずもなく。
3歩ぐらいで「うわっ」ってなりましたよね。
おれの脳もカラダもまっすぐな正直者。

正真正銘、リアルなやつでござった。



びっこひきつつ、なんとか
サブフォーペースを維持しようとする。

36k537、37k552。



これは後付けっぽい言い草だが。
このとき「歩く」って選択肢はなかった。

「ぜったい完走する」って決めてたからだし
現状でいまいちいち、どう全力を尽くすか
しか考えられなかったので
よぶんなことを考える余地がなかった。

って言ったほうが近いのかもねん。



そんなんだから。
こうやって時計をみると
みるみる減速してってるにもかかわらず
リアルタイムで失速してるって概念がない。

いや、ラップは確認してるのよ。

いつものマラソンの失速中だったら
「サブフォーはキープしたい」ってって
それからも漏れちゃったとしたら
気持ちが折れちゃうにきまってるのに。

概念がないもんだから。
いまを精一杯やろうだけ、考えてる。



今後、マラソンを走ったら
また失速することもあるだろう。

でも、そのときは。
こうやって失速って概念を持たなきゃ
じぶんの全力を尽くすことに集中でける。

そうしよう。
これってけして、机上の空論じゃないはず。



37kを過ぎて。
右の親指も痛くなってくる。

去年の青梅試走のときも
半年前のつくばマラソンのときも
限界を超えてから踏ん張って漕ごうとすると
よけいなチカラが入りバランスが狂って
右足の親指の爪が死ぬ。

「あ、今回も確実に死んだな」
おもうよゆうもなく
ヒザとおんなじぐらいの痛みになる。

ヒザのきんきんした鋭い痛みと
爪のもわんもわんした鈍い痛み。
このハーモニーはなんだぜ?

びっこ度合いがさらにデカくなる。



38k地点。
「あとたった4k、がんばれキクチ!」
「おめえここまで、ちゃんと勝負できてるぞ!」
右ヒザをグーでぶっ叩きながら
きょう何度目かの絶叫を独りごちる。

なお。
きょうここまででやった絶叫って。
「このパン、マジうめえ!」
「こんなうめえコーラ、はじめてっす!」
とか、私設エイドでカマしたやつだw

いらねえ情報にもホドがある。



33k以降はもう
ほとんど泣きながら走ってるから
恥ずかしくてサングラスがはずせない。

38kのラップ。
とうとう6分35秒まで落ちた。

でも、痛さとつらさが
逆に生きてる実感をさせてくれてるっていうか
マラソンってこういうもんなんだっていうか
いま、おれそのマラソンがんばれてるっていうか
そう考えたら、ちょっとうれしくなってきた。


つづく。