その0のつづき。
この自称不定期連載。
ネタ切れのとき週に1、2本
テキトーに書いて埋め草にしようとおもってた。
ケド、こういうたぐいのって。
ある程度のリアルタイム性もひつようだ。
ないアタマのなかで筋立てたとき。
「このままでは当分、リアルに追いつけねえ」
気づいちゃったのでとりあえず
追いつけそうなとこまで
じぶんなりのラッシュかける。
ニーズとか、知らねえ。
ニーズはおれにある。
*
明けて11/25金曜の朝。
「初日からぶっちぎるわけにはゆかない」
二日酔いを抱え、ムリヤリ起きると。
ピンポーン。
みーたんが約束どおり、6時50分に来た。
*
「先に外、出てて」
慌ててシューズのヒモをしめてると。
聞こえてくる。
厶「パパもいっしょに走るって」
み「でも、わたしがいたら、
足引っぱっちゃって逆に申しわけないかも」
みーたん、いいこすぐる。
いいのだ、ぜんぜんいいのだよ!
ドアガチャ。
「あ、おはよう。よろしくね」
にやけ顔をひた隠しに隠し、クールにふるまう。
*
とりあえずゆっくり、多摩川の河川敷を走り出す。
超絶豪邸からいちばん近い、
500mごとの標示からスタート。
東名高速までの往復2k、ってことにした。
しゃべジョグペースを探ってみたとこ
だいたい、キロ7。
2人でキャッキャいいながら、走ってる。
「これがホントの『女子会』だよな。
にょうぼうが『行ってくる』って出かける
自称なやつ、女子、いねえし」
そんなこと、ここで書くひつようあんのか?
火のねえとこにケム立ててるだけじゃねえか?
そんなことをおもいながら、
カノジョらを前に出して、ポクポク進む。
後ろから見てて
何か欠点があったら言おうとおもったけど
小学生って、変なクセがついてなくって
ジツにキレイなフォームで走る。
みーたんも、ムスメっこも。
*
1k地点、東名高速の橋で折り返す。
みーたん、ちょっとキツそうだ。
*
みーたんはもともと、
走るのそんなに得意ではない。
ということは、ムスメっこから訊いてた。
でも、今度のマラソン大会ではイッパツ
快走をカマしたい。
去年の、いぶちゃんのように。
そして、ななちゃんのように。
テマエミソテヘペロ。
そんな、希望に燃えてるであろうみーたん。
初日のきょう走り終えたとき、みーたんに
「楽しかった」とおもってもらえること。
「明日も、がんばろう」って
おもってもらえること。
それが、おれの役割だと肝に銘じてた。
ミョーな気合いを入れちゃったりして、
つらいおもいさせて
「クソつれえなコノヤロー」とか
「もう走るのやだ」とかおもわせちゃったら
せっかくやる気になってんのに
かわいそうだし、意味がない。
*
ので、折り返してすぐ。
「つらかったらちょっと歩いていいよ」
ほざき、みーたんの隣についた。
「ムリしないでいいからね。
ゆっくりゆっくり、いこう」
媚び媚び、だぜw
みーたんは少しあるいて、
ゆっくりだけど、ふたたび走り出した。
*
ショージキ、ムスメっこにとっては
このペース、練習にはならない。
が、そんなことはどうでもいいのだ。
きょうは、とりあえずみーたんに
「やり遂げたぜ、やったぜ」って
おもいを持ってもらうほうが、重要。
そのまま、ゆっくりゆっくり進む。
ムスメっこもなんとなく、
主旨を悟ったらしい。
ゆっくりゆっくり、寄り添う。
*
ラスト200m。
先のほうにゴール地点の標示が見えてきた。
「ここからちょっと、ペース上げてみよっか」
アズスーンアズ・言い終わるかどうかいなや。
ムスメっこ。
待ってましたとばかりに超絶ダッシュ。
みーたんとおれ、置き去り。。。
ムスメっこは
なんだか気持ちよさそうに
両手を翼のように広げながら、
じゃっかん蛇行しつつ楽しそうに飛ばしてく。
おいおいおいおい、きょうの主旨!
気をつかうんなら、最後までちゃんとつかえよ!
*
っていうか、ムスメっこ。
その走りかた、どっかで見たことあるぞ。
ヤビツ峠、やっとこ上りきってぜえぜえしてるとき。
辻堂の公園で、コッコさんとペース走してるとき。
こっちは苦しいっつってんのに
「きもちい」とか言いながら
両手を広げて、じゃっかん蛇行しつつ
横をピャーッて駆け抜けてく。
あの感じ。
ぽまいは、クソみそらかよっ!
つづく。