キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

ムスメっこの学芸会

「つくばが終わったらカマしたいウタゲ」
って妄想エントリーを
予約投稿してたんだけど、サシカエ。

いや、ね。
ショージキ学芸会、よりによって
つくばの前日とかねえわって
やさぐれてたわけですよ。

ちょっとでも体力を温存したいのに
たぶん、30分以上行列で待ちぼうける。
たぶん、寒い体育館で震えてなきゃなんない。

なんだかんだクルマの運転つかれるから
夕方までに伯父宅に着いてたいのに
ムスメっこが下校してくるのが、夕方。

マジ、たりいと。
カンベンしてくれよ、と。思春期なていで。



じゃあ行かないかっていうと。
そんなわけにはゆかない。

それはなにも、にょうぼうの目とか
ムスメっこの目が気になるとかじゃなく。
観ないわけにはゆかない。じゃん。

ぶ厚いニット帽に、フリース2枚重ね。
の上に、ダウンジャンパー。
ネックウォーマーとアームウォーマー。
何を伝染されるかわかんないから
マスクも2枚重ね。

そんな完全装備で、小学校にいった。



体育館に入ると。
にょうぼうは前のほうで観たいってんで。
おれと別れた。

にょうぼうは、おれと、袂を、分かつた。

前のほうの席は、体操マットの上に座る。
脚しびれんのやだし、ケツの肉がないので
30分以上もたない。

ややうしろのパイプ席に、独りで座った。
「早く終わんねえかなあ」
「早く終わんないかなあ」と。



6年生の出しものは。
『中学生免許』って劇だった。

中学生になるには、しかるべき試験を受けて。
合格しないと中学生にはなれない。
ばかりか。「永久小学生」として
一生を過ごさなければならない。
っていう。

ふーん、そうすか。



ムスメっこの役は。
試験に挑む小学生のうちの1人。

客席から見上げる
舞台の上に立ってるムスメっこ。
まいんち接してるのに、なんだか
大きくなったように見える。

まだ手のうちにあるとおもってたら
いつの間にか大きくなり
おれの知らないところでセリフや唄をおぼえ
それを舞台の上で堂々と、カマしてる。

ムムム。

椅子に深くおろしていたケツを
ケツ半分ぶん、前にずらした。

image

同級生たちも、何だか大きくなってる。
うーん、わかりづれえかな。
アタリマエすぎるな。

いや、ね。
田舎の小さな小学校なので。
たいがいの子の顔は、知ってる。

保育園のときからおんなじ子なんか
10年ぐらい前から知ってる。
そんじょそこらの「10年ぐらい前」じゃねえ。
生まれてたかだか11~12年。
のうちの、10年。

野郎なんか声が変わりはじめてたり。
色気づきはじめちゃってる女子もいる。

「うわあ、大きくなったなあ」と。

背もたれにガッツリもたれていたカラダが
しぜん、前のめりになる。

なんか、陰謀論だ。
おれは、謀られてる。



最終試験。
(以下、ネタバレ注意)

試験の厳しさに耐えきれず
脱走を企てて捕えられた同級生に
裁きを下してください。

マニュアルにそって裁きをくだし
おでこに一生消えない
「永久小学生」の烙印を押してください。

残るはアタシひとり。
ほかの同級生はみんな、合格してる。


え、ちょっと待って。
この子はいじめられたアタシにも
仲よくしてくれたほんとうのトモダチだよ。

その子がちょっと試験ができなかったからって
一生「ダメ」ってことなの?
そんなのおかしい。
アタシにはできない。

アタシは試験に落ちてもいい。
「永久小学生」でもいい。
トモダチは、トモダチだから。。。



「ほんとうにそれでいいんですね?」
「いいです!」

。。。。。。

「はい、おめでとう。合格です!」

キタコレ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!



「アタシ」の役ではないが。
劇中で「中学生免許」をもらったムスメっこは
現実でももうすぐ、中学生になる。

保育園からいっしょの
ヨチヨチ歩きだった子たちも
もうすぐ中学生に、なるんだなあ。


キョライする。
ヤバイヤバイヤバイヤバイ!!!

「ただのたるい学芸会」なのに、
なんらかをもっていかれちまいそうだ。

「ただのたるい学芸会」ですらこうなのに
数ヶ月後の卒業式とか、
いったいどうなってしまうんだろう?

こわいよー!(狛江市・男性・42歳)



神様とやら。
おれは「永久小学生」でいいです。
むしろおれをこそ、
永久に小学生でいさせてください!


明日、そんな自称・永久小学生が、
研究学園都市を、疾駆する。
疾駆、したい。