富士登山競走の試走をするってんで。
山を走ったことがほとんどなけりゃ
トレラン的なものにビタ一文キョーミない。
あまつさえ、おととしの富士山マラソンで
がっつりトラウマを残して
「こんりんざい、富士山周辺に近づきたくもねえ」
とうそぶいてたわりに、今朝あっさり
イッチョカミ、してみた。 ====
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そんな感じで。
どんなコースかも知らなけりゃ
浅間神社を「あさまじんじゃ」だとおもってたり
「馬返し」ってイミフ。どんな暗号だよ。
ってアリサマだった。
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コースは富士登山競走のスタート地点
どっかの役場から、五合目まで。
「とはいえ、それなりにイケちゃうんじゃねえの?」
なんていう甘いモクロミは
ご一緒さしていただいたなかで
ブッチギリのドンジリ。
序盤の舗装路(上り坂)でズルズル遅れ
いわゆる山登りっぽい不整地な登山路(?)で
歩き倒すも、
その歩きすらまったくスピードが出ず
さらにぶっちぎられたぜイエーーーーーイ。
って感じのこっぱみじんっぷりだった。
まあ、楽しかったからいいんだけどね。
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現場へは、超絶世田谷セレブ夫妻のクルマに
同乗さしていただくことにした。
超絶世田谷セレブ家から
中央道に乗る道すがら
超絶世界三大都市・狛江にある
ファミマの前の交叉点で拾っていただく。
前の晩から、
「わけのわかんない山道を走る」
って緊張感より
「わけのわかんないセレブグルマに乗る」
ということに緊張してた。
よもや、遅刻するわけにはゆかない。
決死の覚悟で、この世で二番目にニガテな
「早起き」を成功させ、
集合場所にギリギリセーフで到着。
セレブグルマを待ちかまえる。
なお、この世で一番ニガテなのは
「走ること」とか、そうでないとか。
は、どうでもいいな。
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集合場所は、超絶セレブどもの進行方向的には
交叉点を右折したところ。
おれはうっかり、セレブグルマの
特徴を訊き忘れてた。
いろいろ緊張、する。
右折してくるクルマを、すべて疑う。
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すげえでっかいトレーラーが右折してきた。
「いやいや、あれじゃないでしょ」
「いや、ひょっとして。。。」
心拍数を高めるも、セーフ。
なにがセーフでアウトだかわからないが
とりあえずセーフ。でっかいトレーラーは
セレブグルマではなかった。
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つづいて。
高級国産車が右折レーンで待機してる。
「き、来たか?」
しかし、その高級国産車。
なんだか、毛色が違う。
「みんなぶっ殺す」的なオーラをまとった
あんちゃんがハンドルを握ってる。
去年の世田谷246ハーフ。
抽選に外れたおれが沿道で応援してると
ダンディーなオジサマが「キクチッ!」
って声をかけてくだすった。
「あの楽天のキャップのかたは誰だろう?」
ってツイッターでつぶやいた数秒後
マルさんから「ソレ、ウチのダンナ!」
ダーハダカおじさんでお会いしてたのに
登場なすったという事実自体にビビりまくり
姿かたちをまったく覚えてねかった。
という、まさかの大シツレイ。
をカマしたとはいえ。
「みんなぶっ殺す」オーラのあんちゃんは
たぶん明らかにマル夫さんではない。
やりすごす。ふーっ。セーフ。
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しばらくして、軽トラ。
「これは無条件でパスでしょ」
「いや、裏の裏っていうことも」
「ないない! それなはずがないっ」
パス。
セーフッ、ふーっ。
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いちいち、すわっ!って緊張してたので
いざ、セレブグルマが現れたときは
すでに、神経ズタズタ。
精神状態が一周してしまい、
すらっと判別し、ダラッと乗り込む。
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なんていうかね。
乗っけていただくのに
手みやげのひとつも持参しねえどころか。
「マル夫さんとお話しできるのを楽しみにしてます」
とか、ほざいておきながら
持ち前の超絶人見知りっぷりを
これでもかってぐらい発揮して
きわめて、無言。
元おニャン子だったら「ん、色っぽい!」
すら言わないぐらいの、無言。
マナーモードでお届け。。。
逆に、後部座席のおのれに
すげえ気を遣ってくだすってる
フインキがすげええ。
もうしわけねえ。
ロンのモチ、走りでも
マル夫さんにぶっちぎられまくったわけで。
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っていうか。
まあさいあく、後日になってもいいから
ちゃんとお礼ぐらいしろよ、チクキっ!
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そんなこんなで。
楽しい楽しい富士登山競走の試走が
はじまったんであった。
つづく。