キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

2016かすみがうらマラソン、レース経過その2―ゴールまで(まだ行かない)ヒロダディとヒロシダディとストックホルム症候群と

タイガースの金本なてい。
なひとがすぐ目の前でトボトボ歩いてらっさる。

ヒロダディさん、そのひとなんである。



ヒロダディさんとは、きょう初対面だった。
「きょう」って、かすみがうら当日のこと、ね。

ツイッターを眺めてて
トガーさんとかたかしさんとかムネコフさん
っていう言葉の魔術師どもと
いつも天才的なやりとりを演じてる。

このひと、クソおもしろそう。
「おめえみてえなつまんねえバカは、シッ、シッ」
っていわれても、いい。
オチカヅキになりたいっ。

なんのつながりもないのに、
「おれもツンツンに混ぜてください」
ってシツレイな凸をしたのが、きっかけだ。 ====


ネットでのつながりって、むつかしいよね。
ブログはまだゆるくていいんだが。

ツイッターとか、そういうの。
まったく存じ上げないかたから
おもむろにいいねとかフォローとかされる。

ちょっとうれしいときもあるケド。
フォローされたときって、
「どういうひとなんだろう?」
って、そのひとのツイートをすげえみる。

存じ上げないかたについては
それで、合いそうか合わなさそうか、
すごく考えて、だいたいフォローし返さない。

だって、知らないひとじゃん。

おれ、ツイッターはじぶんのいちばんイヤな部分を
吐き出すツール的な側面もあって
それをヒトサマのタイムラインに流す
って申しわけなさはあるいっぽう。

合わなさそうなひとのツイートに付き合う
付き合わないまでもじぶんのTLに流れてくる
ってことには、けっこう敏感になってて。

たとえフォローしてても
ミュート(見えないようにする)数もわりと多い。



なんだこの。
「おれに1ミリの利もねえどころか
わざわざ嫌われにいってるよ」
的な、言いぐさ。

つづける。



で、ネットっていうかツイッターのエチケット。

みたいなことはよくは知らんが。
ぜんぜん存じ上げない、知らないひとに
いきなり言葉をよこす。

ってのは、最もしてはならないことだとおもってる。
あ、取るに足らない
じぶんのなかの道徳、みたいなものね。

もともと自由な世界なので
フレンドリーにいきゃいいじゃん。
その場をテキトーに流しゃいいじゃん。
ってのも、たしかにあるが。

自由な世界だからこそ、
節度っていうか、筋を通すみたいのがひつようで。

「このひととどうしても接触したい」
っておもったら、

○まず、フォローして

○ころあいを超ウルトラスーパー見計らって

○キヨミズダイブなていで、話しかけてみる。

のが、最低限の筋の通しかただとおもう。



コレ。
「などと、わけのわからない供述をくり返しており」
的な、勝手な持論のたぐいね。

そういう手順すら踏めないひとは
おれはアズスーンアズ・ポア、する。
申しわけないことだが、さしてもらう。

いや、おれみたいな
クソつまらねえ小市民に対してでも
そういうクソシツレイなヤツ、
ごくたまにいるんだよね。

ホントに、ごくたまにだが。
10億光年に1つ、ぐらいなんだが。



。。。



で、ですよ。

もう、「おめえそれツイッターでやれよ」
ってなぐあいで。
ちゃららさんと飲みたくてしようがないわけだが。

おれは、それ、やったのね。。。
ヒロダディさんに。。。
いきなりレスを返してっていうやつ。

どうしても気になっちゃって。

したら。
気持ちよく、受け入れてくだすってね。

ダディって名乗りなさるだけのことあって
ニンゲンの大きさがちげえなとか、ね。



きょう、これで終わっても、いいんじゃね?
長さ的に。

というわけで、ございまして。
たけしなていで。

でも、ジャクってみる。
つづけやがる。



朝。

かすみがうらに出なさるときいてたので。
どっかでお会いできるかもねって
とある村の陣地でキョロキョロしてたら

遠くから、タテジマのレプリカユニフォーム。
おれはタイガースには何の思い入れもないが。
タイガースでは、黒、黄色、なユニフォームが
いちばんカッコいいとおもう。

岡田がゴールデンルーキーだったころの。
そういうのまとった、ヒロダディさん。

遠目に一目でヒロダディさんとわかったので
なんとなくじろじろ、眺める。
ザ・超絶人見知りのヤリクチ。

「ヒロシダディさんすか?」
このクソバカを認識してくだすった。
うひょー!



「やっとお会いできましたね!」

おめえはミポリンにコクる
辻なんたらかよってていで。

「きょうはどんくらいでいきます?」
「とりあえずキロ430ぐらいで。。。」
「あ、おんなじ。
道中、お会いできるといいっすね」

なんでおれ、
とっさに430っていっちゃったんだろう。

そういう感じで、とりあえず、別れた。

なので、20k地点で諦めちったおれとは
本来、接点はないはず。

からの、23k地点。



前フリ、長すぎるな。
後半編のはじまりはじまり~。



そうそう。
【ソクフォー】で「マラニック」ってほざいた。

それは、いろいろおもったひともいただろう。
【ソクフォー】でさらしてたのは
グロスとネットのタイムだけだったので
「なんだこいつクソムカツク」って、おもったひとも
いなすっただろう。

そりゃ、そうだよね。
語弊覚悟でいえば。

結果的に、3時間台でゴール。
東京マラソンの中継とか後日談みてたとき
テレビで「夢のサブフォー(4時間切り)」
みたいなこと言ってて。

たしかにサブフォーするって、
ひとつの登竜門的なところあるもんね。



って。やけに上からみたいだが。

おれが【ソクフォー】で
「マラニック」ってったのは。

23k以降、心がズタズタに引き裂かれて
いまリタイアしよういまリタイアしよう
って仕方なく進んでたのが、
いつの間にか楽しくなってきちゃって。

「マラニック」ってのがなんたるかは知らんが
仮に「ピクニック」的なことだとすると
そういう気分を満喫できたぜ。

って意味も込めて言った。
エクスキューズしまくらちよこ。



。。。



23k地点。
風がぼーぼー吹いてる。
雨もつおくなってきた。
そして、心、とっくに折れてる。

そこに(たぶん)おんなじような状況の
ヒロダディさん登場。

「430でいきます」って聞いてたので
おれはまさかそこにヒロダディさんがいるとおもわなかったし。
ヒロダディさんも、そうおもったことだろう。

とりあえず、一緒に走ることにする。
とはいえ、実質的に初対面。
(そして、おれ、超絶人見知り)
話すったって、そんなにネタ、あるわけねえ。

ので、最初のころは
通り一遍のことしか、話してなかった。

「おれ、やめたいんですけどリタイアってどうやればいいんすかね?」
「風、キツすぎますよね」
「さみい」
「うん、さみい」
とか。

で、わりかしすぐに間が持たなくなってくる。
とりあえず隣で走ってるので
キツくてしようがねえケド
並走してみっか。って感じ。



間がもたなすぎて。
ヒロダディさんがシビレを切らす。

「あ、イキたくなったら、イッちゃっていいすよ」



とっさに反射神経だけで返す。
「いや、ここでダディさんとはぐれたら、
おれ、もう走れなくなるっす」

反射神経の、ガチマジな心の叫び。

「おうよ」も「いいえ」もなく
そのまま並走することにする。

ヒロダディさん
コレ(↑)。
いい写真すぎるので
ヒロダディさんのところから
勝手にもらっちゃいました。

左にタテジマのヒロダディさん。
右にスカイブルー・オブ・クソバカ。

あまつさえ、40kすぎのやつ。
なんだけど、始終こういう感じで。



20~25km
28:18/2:00:52(7:40、5:00、5:31、4:59、5:08)
28:37/2:02:06

だしぬけにラップを出しはじめる。
きのうのとこときょうのここまで
重複するので、復習ね。

21k7分40。
トイレに寄って、心が折れてツイッターす。

22k5分00。
ひでちさんについてく。

23k5分31。
ひでちさんからジリジリ離れてく。
心バッキバキで歩き出す。

ヒロダディさん、邂逅。

走り出す。
っていう。



勝負レースとしては、終わってる。

リタイアしたくて、しようがない。
じっさい、マジでやめ場所を探してる。

でも、雨がどんどんつおくなってくるし。
リタイアを宣言したって
寒さにぶるぶる震えて、なかなか帰れなそう。

ぶるぶる震えるんなら、
ゆっくりでも走ってたほうが温かい。

走る=進む、ということは
「行って、来い」なコース上、
それだけゴール地点に近づくってことだし。

しかし、ヒロダディさん。
わりと速いペースで進んでねえか。
キロ5分ちょいだぜ。

はぐれたら終わるので、必死についてく。

「ヒロダディさん、PBはどんくらいなんすか」
「2時間51分です」

知ってる。
そんくらいは、ツイッターで凸する前
ブログとかで予習した。

言葉のツギホって、大事だよね。



そんな推移をしながら、考えだす。

「こういふうにマラソンを走ることは
たぶん、二度とねえだろう。
じゃあ、こうなったからこその体験をしとこう」

それって何だ?
を考えるひつようはなかった。

「公的も私設も、エイドを楽しみまくる」
「ムリして、走らない」
「歩き倒すことも、大正義」

ヒロダディさんとは、そこらへんの
口裏合わせはビタ一文、してない。

してないが、みごとな一致? 符合?
吊り橋効果っていうかストックホルム症候群。

ヒロダディ(敬称略)がヒロシダディの心をさらい
ヒロシダディがヒロダディ(敬称略)の心を誘拐す。

誘拐イーチアザー。
どんなルパン・アット・カリオストロだよ。
っていうね。



「30kだかに、おしるこあるらしいっすよ」
そんな情報屋ヒロダディの仕事に、
おれの心はざわめく。



25~30km
28:20/2:29:12(5:11、5:18、5:40、5:54、6:17)
28:33/2:30:39

しかし、寒い。
雨はますますつおくなり
向かい風はヨーシャない。

走る的につらいってのもそうだけど
体温がみるみる奪われてく感。

エイドには、すべて寄ってる。
前後100mぐらいは味わうために歩く。

パン屋さんのパンがクソうまい。
パン屋さんじゃないパンもくそうまい。
チョコパン、アンパン、クリームパン。

甘さに飽きると、ウメボシ。

食い倒す。
が、とにかく寒い。

サンバイザーってのは。
風がつおいとつばがパカパカ、なる。
脱げて飛ばされたら、道を戻らなきゃなんない。

サンバイザーを、取る。
前がよくみえないのでグラサンを、外す。

雨が、痛いレベル。

ふたたび、サンバイザーをつける。
グラサンを、キメる。

さむい。
ってのを、くり返す。

「いまあったかい甘酒が世界一飲みたいす」
「じゃあおれは、熱燗で!」
「うへえ、いってもいまマラソン中っすよ」
「まあ、こんなんだし、いいでしょ」
「そうっすね!」

とかもう、マッチ売りの少女。
おいさん2人で、妄想マッチを擦りまくる。
すりまくりちよこ。
っていうか、「マッチでーす!」
鶴太郎なていで。

吊り橋って、すげえ!



25kすぎだったか。
25kから30kのあいだ。
前方に美女ガーアゲイン。

かっきぃさんがいらした。
すげえ雨降ってるのに、すげえな。
走ってたほうが、ラクなんじゃねえか?
ぐらい。

ダディさんに、そしてちょっとおれに
「ファイトー、がんばれー」
かんぜんにあてつけギャグだぜ
って感じで、声援される。

いやまじ。
むだな雑談しないで、あえて
「ファイトー、がんばれー」
連呼。

発信側のギャグレベル、そうとう高え。
それをさらっと受信するダディ、やっぱレベル高え。



とかおもってると。
ほぼおんなじタイミングで。
後ろから筋肉のこすれる音。

「あれ? キクチなんでこんなとこに?」
って、ムキム。。。
あっぶねえ、名前出しちゃイケねえお約束だ。

「なんでこんなとこに?」
遠いむかしのできごとのように
「2016かすみんでサブスリー」
って言ってたことをおもいだす。

遠い遠い、むかしのできごと。



こうやって。
「マラニック」ってフイたって
まだこう、「リタイアする」って気持ちは捨ててない。
あわよくばっていう。



あ、これ。
きょうゴールまでいこうとおもったけど
きょうはここまで。

もう1回つづける。



30k地点のマットを通過。
2時間30分台。

「なんだかだ、このままいけば3.5っすね」
とかいいながら、寒さがやばい。

それまでは。
「風つええ、さみい」
「雨、うひょーーーー」
とか言って騒いでたが、あんがい
シャレにならないかもしんねえぞ、コレ。



と。

そんなとき、救いの神が現れる。
神なんてもんは、これっぽちも信じてないが
このときばかりは、神はいるって確信した。

かすみんの神(くそばばあ)。間もなく降臨。
尾形。

つづく。