最近、めっきり読書量が減った。
買ったままのが何冊かたまっちゃったので、とりあえず読んだ。
そんなかの1冊。
ケツロン。
『PL学園OBはなぜプロ野球で成功するのか?』は、
この本を読んでも解決しませーん。
*
「どこかに答えが書いてあるんだろう」
と、途中からイライラしながら読み進めるうち、終わっちゃった。
雑誌の原稿とかブログみると、著者、それなりなのに。
ジツにもったいない。
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という、「イチャモン的」読書感想文は、とりあえず措く。
とりあえず、「好意的」読書感想文から。
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この本は、名言集としてなかなか。
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補足すっと。
この本は、
「どうしてPLのOBはプロ野球で成功するのか?」
を、OBの話を聞きながら、
自らもPL野球部のOBであり、プロ野球選手だった著者が探し求める
という構成。
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要するに著者が自分のルーツ探しをしました。
みたいなもん。
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登場人物は、これでもかというくらい
そうそうたるメンツ。
著者の2コ上にあたるKKや、同級生の立浪、野村、片岡。
1コ下の宮本慎也、ずっと下のマエケン、そして中村監督。
金石や元阪神の木戸、吉村までいる。
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で、話がさっそく蛇行するが、
好意的な読書感想文も、イチャモン的な読書感想文もひっくるめて、
おれが、この本の回答なんじゃないか。
とおもったのが、表題。
橋本の同級生で、日ハムとかで活躍した片岡篤史の言。
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好意的な感想文に話を戻すと、
名言集ね。
もう、引用しちゃう。とオカマなていで。
もっといっぱいあるけど、しぼっちゃう。とオカマなていで。
桑田はとくに名言の宝庫だけど、それはおれが桑田が好きだから。とオカマなていで。
太字はおれの恣意。
僕には努力しかないからね。母親の言葉で気づかされてからは、違う努力を見つけたんだよ。努力にも表と裏があって、「裏の努力」をするようにした。裏の努力というのは、例えばトイレ掃除や草むしりや挨拶。それをやっても野球はうまくなりはしないけど、僕は、やるって決めた。ひとりでご飯を食べるときでも、「いただきます」「ごちそうさま」と声に出したよね。一年生同士で食べるときは、みんなはやらないし、まわりからは「アホか、そんなんせんでもええやないか」って言われたけど、自分がするって決めたことだから、徹底してやった。(第1章 桑田真澄)
紅白戦やシート打撃のとき、遊びでスライダーやフォークを投げたら誰もバットにかすりもしないんだよね。清原君はそういうのを見てるから、甲子園でピンチになるとタイムをかけて「桑田、スライダー投げろよ。絶対空振りやで」って言うんだけど、「投げへん」て返事すると「お前らしいなあ」って、一塁に戻っていったよね。
(中略)
目先の1勝よりも、もっと大事なものがあるから。でも、そこで負けるのは、もっと嫌だからね。そうしたら、あとは気持ちを入れて投げるしかないんだよ。試合中は技術を磨きようがないんだから。今の自分の力にプラスアルファできるものと言ったら気持ちだけ。根性とは、そういう場面で使うんだってこと。それをみんなに教えたいよね。寮で後輩をシバくとか、殴られるのを耐えるとか、そんな根性はいらない。根性はグラウンドで使うものだから。(第1章 桑田真澄)
21年間のプロ野球生活の間に、バッティングのことでたくさん悩んできた。最終的には、シンプルに基本に戻ることが大事だと思う。それを難しく考えてはいけないのはわかっているけど、考えてしまうのが野球だから。みんな、選手はがんばっているんだよ。ただ、成績が出ないと「がんばってない」と言われる世界なので……それはプロとして当然のことやけど(第3章 立浪和義)
僕にとって野球は命をかけられるものだから、いつも命がけでやってきた。誰もが命がけになれるものを見つけられるわけではないから、それを持っていた僕は幸せだったと思う。(第4章 清原和博)
*
さて。ここからがイチャモン的。
なんだが、
もったいぶって、次のエントリーにつづけちゃう。
とオカマなていで。。。
*
冒頭で
「この本を読んでもタイトルの問いは解決しませーん」
いっちゃったから、1つだけ。
おれがストレスフルだったのは、
あの橋本清が書いて、紙面にすごいメンツを登場させているのだから、
それならではの話を聞きたかったぜ、ということ。
たとえば、
最強軍団としてのPLのスゴイエピソードって、
すでにいろんなとこで語り尽くされている。
○パーフェクト・リバティーっていう新興宗教の教えが色濃く出ているということ。
○1年生でも、いわゆる野球の練習がさせてもらえること。
(清原は天理高校に行く予定だったけど、天理は1年は声出しと球拾いだけ、PLでは練習をやってるというのを目の当たりにしてPLを選んだんだよな、確か)
○全寮制だということ。
○その1年目が雑事やら先輩の付き人的な役割をしなきゃいけないやら、死ぬほどキツいということ。
○ただ、3年生の夜間練習を手伝った最後に数球、下級生もやらせてもらえて、上級生から指導を受けられるということ。
○中村監督が技術的なコーチとしてものすごく高名であること。
○基礎的な技術が身についてるから、プロに入ってすぐ高度な練習ができるOBが多いということ。
など。
じゃあ、それが具体的に、どうプロ野球での成功につながるのか。
「死ぬほどキツい寮での1年目」という要素があったとしたら、
そこからどう成功へのヒントをつかんだのか。
あるいは、いままで語られたことのない、どんなエピソードが語られるのか。
そこらへんの深堀りが、まったくなされてないじゃんか。
聞いたことあるような話しか、出てこないじゃんか。
「寮生活はキツかった」って、もうわかったよ!
という。
もったいないなあ。
という。