客観的に、どっぷり
「昨今のジョギングブームに乗って、アタシもはじめちゃいました~」
なのに、
おれはあいつらとは違う
などと、アマノジャクってる。
いわんや皇居一周をや。
そんな、ジョガーで渋滞まで起きちゃうようなとこなんか、とんでもねえ。
仕事場から5分も歩けば着くんだが、
あえていままで、近づかないように近づかないように、してきた。
ところがかたや、明日は初のハーフマラソン。
仕事にかまけて1ヶ月ぐらい、まともに走ってない。
せめて足慣らしぐらいしとかなくちゃ、と。
*
仕事が煮詰まった5時過ぎごろ、
突然、左うしろ上あたりで、アナザー・オレが
おれにささやく。
「土日って朝からすごい人らしいよ」
いかん。
行くなら夜明け前に走りはじめなくては。
そそくさと着替えて事務所を出た。
5時半ごろ、半蔵門あたり。
さすがにまだ渋滞とまではいかないが、
すでに気合いの入った人たちがチラホラ。
こいつらみんな、おれみたいに
仕事に煮詰まった徹夜明け組か!?
ぐらい。
*
皇居の周回コース。
ジョガーのメッカ、
などと、遣っていいんだかよくないんだかな
言葉が用いられるだけあって、
確かに走りやすい。
信号で止まる必要もないし、適度に坂もあるし。
いま気づいたんだけど、たぶん
適度な坂はあるが、このエントリーにオチはないぞ。
逆に、コースのほとんどが狭い歩道なので、
人が多かったら、この上なく走りにくいだろうな、
などと考えつつ、ポクポク走る。
30mぐらい前にちょうど
同じぐらいのペースの人がいたので、
つかず離れずポクポク走る。
*
1周5kmに仕事場からの道も含めて、だいたい6km。
運動不足だからか、睡眠不足(というか無睡眠)だからか、その両方だからか、
はたまたおれの根性がひん曲がってるからか、
よく知らんが、ペースの割に異常に疲れた。
5'20/kmぐらい。
たった6km。
こんなんで、明日ダイジョブなの?
というより、出走できんの?
だいたい、走ってもOKとおもえる程度に仕事のメド、つくの?
どーなる? おれ。
ともあれ、こうしておれのコーキョドーテーは破られたんであった。
ドーテー。
もちろん、
僕の前に道はないな、高村光太郎のほうのこと、なんである。
僕の後ろに道は出来る