キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

ムドーの城的な

きのう、きょうと寝坊して走れなかったので、
早めに帰宅して走る。

夕方に走ることはあまりないので、
いつもと気分を変えて、あまり走らないコースへ。
多摩川をさかのぼる。

宿河原と稲田堤には堰(せき)がある。
堰はシャケならあきらめかねない高さ。
多摩川だからアユだなフフと、余裕をかましつつ。
いつもはたとえば、1kmぐらい行ったところで
「調子がいいからちょっとペースをあげて、それをたもつ」だの
「カラダが重いから、いまのペースで」
などと、方針を決める。

走る前から方針は決めない。
走る前に決めるのはコースだけ。
「きょうはガンガン行くぜ」という方針で
いざ走ってから調子があがらないと
挫折感が残るからだ。

きょうは、
「きのうときょうサボったうめあわせで、テキトーに」
だった。けしてがんばろうという気持ちはない。

走りはじめて2,3km。
狛江高校を越えたあたりで
空がいくぶんピカッとか、ゴロゴロとか、してくる。

やがてピカッ同士の間隔も、ピカッとゴロゴロのタイムラグも短くなってくる。

貧乏育ちなもので、走り始めるとき、
「せっかくなのでもったいない」と
片道5kmは行こうとおもった。

あわよくば、その先にある多摩川原橋を渡って川崎側に渡り、
世田谷通りをふたたび東京側に渡ろうともくろんでいた。

4kmすぎ。
ピカッ同士の間隔も、ピカッとゴロゴロのタイムラグもさらに短くなってくる。
渡河をあきらめ、5kmで折り返すことに。

ただ、調子は悪くない。
ペースは、オレにとってはけっこう速いほう。
さらにペースを速めていけるゾ、という感触。

7kmぐらい。
もうピカッもゴロゴロも絶好調。

もしオレがミレーユだったら、
おもむろに胸の谷間から笛をとりだし、
ゴールドなドラゴンヌにまたがりムドーを倒しに行くゼ!
ぐらい。

さすがに身を危険を感じる。
と同時に、ハタと気づく。

この信じられないハイペースはオレの調子でも実力でもなく、
カミナリサマのおかげだったんだ、と。

気づいちまった瞬間、挫けてトボトボ歩く。
もしオレがハッサンだとして、
これじゃ雷に打たれなかったとしても、ムドーには確実にやられちまう。

しかして、オレの人知を越えた走り。
挫けてトボトボ歩いたのに、自己ベストと大して変わらない記録なんである。

なんだかわからんが、
中学時代に部活でやった“ハーレー”をおもいだした。
ありゃあいったい何だったんだろう?