NHKの朝ドラ「らんまん」で先週今週とおもしろいとおもったのは表題のようなことで。
今月に入った頃かな?
もう10日ぐらい前。
主人公の万太郎は、東大を出禁になってしまう。
それは、小学校中退という(学歴皆無な)身でありながら植物研究に携われていた万太郎にとって、「この世の終わり」みたいなことで。
何でそうなったかというと。
東大の植物学研究所?のボス、田邊教授の万太郎への嫉妬が爆発した形で。
まあ、万太郎サイドにも落ち度とか調子に乗っちゃった部分もあるのでアレだが、雑にまとめるとそんなん感じ。
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上記したように、植物の研究に命を懸けてた万太郎にとって、東大出禁はこの世の終わりみたいな事態なんだが。
今週は、万太郎にこれでもかってぐらい、次々に災厄?がふりかかる。
○他、外部の研究所に救いの手を求めるも東大には逆らえないとうまくいかず。
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○国内では手詰まりなので、ロシアに渡ろうとしていたら、万太郎の実力を認めていた植物学の世界的権威・マキシモヴィッチ博士が亡くなり。
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○いろんな意味で拠りどころにしていた実家、土佐の酒蔵「峰屋」がつぶれ。
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○そしてなんと、幼い長女・園子ちゃんが麻疹にかかり急逝してしまう。
もう、不幸のドミノ倒しというか、怒とうすぎる1週間で。
アンラッキーの端緒、田邊教授の嫉妬(東大出禁)なんか、そう大したことねえ、ちいせえちいせえことになってきてた。
もはや「ああ、そんなこともありましたかね?」ぐらい。
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たとえのピントがずれてるかもしんないが。
サイヤ人編とか人造人間編とか魔人ブウ編を経て。
もはや、スケールが地球規模・宇宙規模・時空を超えた規模になっちゃってるときに。
「武道の神・無天老師登場!」って言われてもなんだかね?
的なニュアンス。
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万太郎が田邊教授の許しを懇願しに自宅を訪れても。
「私にとって君はもう、終わっている(往ね!)」
みたいな、おやおや北斗の拳すか?的な捨てぜりふを吐き。
田邊教授の家が変なマスコミの風評被害をモロに受けたとき。
親友の奥さんの聡子と子どもを元気づけようと
いてもたってもいられず駆けつけたすえちゃんに。
「そうやって万太郎の挽回をしようとしてるんすよね」
「はいはい、がんばってるがんばってる!」
的な罵詈雑言を浴びせるちいせえちいせえ、田邊教授。
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でも、視聴者からすっと。
もう、フリーザやセルや魔人ブウとの戦いを見ちゃってるから。
無天老師のかめはめ波なんて、蚊に刺されたほどにも感じなくって。
ひたすら「田邊おめえ、あいかわらずちいせえなw」
おもうだけで。
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罵詈雑言をあびせられたすえちゃんが、帰り際に。
「万太郎とあんたに何があったかしんねえけど」
「さとこさんは私は友達だから、その関係性は変わらないんだよ!」
みたいなことを返して。
田邊教授のちいささがよけい浮き彫りになって。
(ろくに学校を出てない)すえちゃんが帰ったあと。
「やはり、女子教育というものが必要だ」
「無教養な者とはかかわらないようにしなさい」
という田邊教授に毅然と。
「すえこさんは大切なおともだちです」
ふだんは夫唱婦随の、むかしの夫婦の鑑みたいな控えめなさとこさんが言い放って。
田邊教授のちいささがよけい浮き彫りになるという。
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この、両面でのコントラストの描き方の妙っつうか。
「らんまん」なかなかすげえぞっておもった。
お盆だしいつもにも増して誰も見てねえだろうから。
朝ドラ語りをもう少しつづけますね。