ソッコーで銀行にいきたかったんだが。
奇しくもこの日は、
仕事場に新しい複合コピー機が届く日で。
○オーバーザ古希な裏ボス
○アラコキなボス
○有能だがしばしばカマトトぶる女史
○おれ
という超絶ラインナップな大企業だもんで
設定関連はおれがやるしかなく
何時に複合機が届くかわからないので
うかつに席をはずせねえぇ。。。
*
あまつさえ。
13時半ごろ、キクチ焦れだす。
「このまま15時まで待ちぼうけで
コピー屋さんがもし16時着だったら
おれのきょういちんちは何なんだぜ?」
ボスと2人になったときに、こぼす。
「コピー機、こないすかねえ」
「おれ、こうこうこういうわけで
銀行にいきたいんすけど。。。」
*
「それは、銀行いってきなよキクチくん!」
銀行へはあるいて2、3分。
もしコピー屋さんが来ちゃったら
電話するからさあ、ってんで。
「ところで。。。」
「お財布をなくしたのが土曜日ってことは」
「月曜日に休んだのは、体調だけじゃなく
いろいろ具合がわるかったんだねえ」
ギクッ!
*
銀行の窓口にいくなんて
ずいぶんひさびさだ。
窓口のチャンネーがみんな
すげえ美人に見ゆる。
っていうか、実際、おれのやってくれたのは
ショートカットのすげえ美人っていうか
ちょっとつり目で黒目がでかいっていう
でいて、喋り方がチャキチャキしてるっていう
あえてすごく簡単にいうと
「豪速球ど真ん中ずどん」
銀行っていいなあ。ちょっとおもった。
*
キャッシュカードの再発行したいんすけど。
こうこう、こういうわけで。
「こうこう、こういうわけ」
=財布落とした/警察にあった/
カードなかった/住所変更してない/
拾得届があるって聞いた/
そのうちの必要最低限の情報だけを拾い
すげえテキパキ、手続きしてくださる。
*
「銀行に拾得届ってどういうことすか?」
たんじゅんにシステムがよくわからないので
訊いてみる。
「お調べしてみますね
。。。
「ああ、わかりました」
「警察からお客様が口座を開いた○○支店に
連絡が入ってる、と」
*
○○支店に連絡をとってくださった結果。
わかった。
○カードが落ちてたので警察に届けられた。
○警察から○○支店へ連絡。
○ ○○支店からおれへ連絡してみたが。
○ 住所も電話番号も練馬で。
○ つながらないので宙ぶらりんになってた。
ほほう。。。
身から出たSABI!
*
「とりあえず、ですね。。。」
窓口のど真ん中ずどんオンナがおっさる。
「『紛失』したカードが『見つかってる』以上」
「そのカードをお持ちいただいて」
「ふたたび『とめたのをやめる』手続きを」
「していただくという手順になります」
要するに。
カードがある警察へいき
落としたカードをせしめてから
もう一度、銀行の窓口へ来い、と。
まあ、しようがない。
で、その警察っていうのは?
「荒川区の滝野川警察です
おっと。
また、よくわからない地域。。。
*
調べてみたら、
財布がみつかったのは尾久警察。
カード類(中身)が見つかったのは滝野川警察。
おんなじ荒川区の隣の管轄。
おお、またワケワカメな電車の旅アゲインか。
いやまあ、しようがないんだけどね。
*
いっさいがっさい、感情を殺して
ものすごい沈着な感じで
ものすごくこのみな窓口のチャンネーに礼を言い
職場に戻った。
職場に戻ったら
コピー屋さんはわりとすぐ来た。
ソッコーでコピー機をセッティングすれば
おとしものがかりの時間にまだ間に合う。
っていうか、滝野川警察へは
職場から地下鉄の南北線、一本でイケる!
*
なるべく小さな不幸せと
なるべく小さい幸せ。
滝野川警察へ、GOしたんであった。
つづく。
仕事はしなくていいのか? おれ?