キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

『日本のマラソンはなぜダメになったのか』は斜め読みだけでもしといたほうがいい

日本のマラソンはなぜダメになったのか表紙

「日本記録を更新した7人の侍の声を聞け!!」
っていうサブタイトルが明解なのでそのまま。
そういう感じの本。

半年ぐらい前に出たのでけして新刊
じゃないケド、読んでみた感想。

感想をひとことでいうと、読んでよかった。
斜め読みしてピンときたとこだけを拾ってく
って読みかたでも、じゅうぶん有用デス。



この本が出たとき、ちょっと気になってて。

でもどうせ「おれはこんなにすごかった」
的なことが書いてあるだけでしょって
先入観で手を出さないようにしてたんだが。

madmadさんの紹介がキョーミぶかかったので
とりあえず買ってみて。
「日本のマラソンはなぜダメになったのか」を鈍足市民ランナーなりに参考にしてみる

ちらっとめくったら、やっぱ
「おれはこんなにすごかったんだぜ」
ぽかったので、ちょっと塩漬けにして。

やっぱり気になったので読んでみた。

特におもしろいとおもったのは
中山と高岡かな。あと、あとがき。

っていうおれの機微は
クソどうでもいいでござるな。



もくじは、こういう。
○2020年東京で、表彰台に上がるために必要なこと。
宗茂(2:09:05/1978別大)
○24時間マラソンのことを考えなくてはいけない。
瀬古利彦(2:08:38/1983東京国際)
○人と同じことをやっていては勝てない。
中山竹通(2:08:15/1985広島W杯)
○成功と失敗を次のためにうまく利用することが大事。
児玉泰介(2:07:35/1986北京国際)
○ 「日本人トップ」ではなく優勝を狙え。
犬伏孝行(2:06:57/1999ベルリン)
○東京五輪を目指す大学生が、社会人になる前に出来ること。
藤田敦史(2:06:51/2000福岡国際)
○チャンスは回ってくると思って、行かなければいけない。
高岡寿成(2:06:16/2002シカゴ)
カッコ内はおれ補足。
日本記録を出したレースとタイム。
1篇あたり30~40ページ。

各篇のキャッチが本のタイトル
『~なぜダメになったのか』に対して
アンサーになってたりなかったりするのが
地味にすげえ気になったりするとかは
どうでもいいっちゃいいことなので
措きまする。



細かい、いろいろおもったこともあるが
ここでは全体的な感想をほざく。

気が向いたらそのうち、
細かい、いろいろなことをほざく。
(↑やんねえフラグぇ)



言ってることで7人に共通してるのは
「もっと練習せれ」
「意識を高く持て」で。

それがちゃんとした説得力をもってて。
ものすごく首肯でけた。



いっぽう。でもそれって。

あんたたち、いま解説者じゃなくって
(宗茂を除いて)現役の指導者なんだから
それを現役の選手たちに伝えきれてない
ってのは、いったいどうなのかな()
っておもわなくもないが、措きまする。


テレビで野球のナイターを観てて。
ものすごく的確に「こうすればいい」
って言ってる解説者がいて。

テレビを観ながら
「この声、選手が聴けりゃいいのになあ」
ってぐらい説得力があるのに。

いざ、その解説者が現場復帰すると
ぜんぜん結果が出てねえじゃねえか。
みたいな感じにちょっと似てる。



別にこの本に登場するひととか
野球の解説者を茶化したいんじゃなくて。

まあ、現場っていうのは正論だけで
成り立ってるんじゃないんだなあ。
むつかしいんだなあって気づかされる。
ってことなんだろうが。



。。。



で、環境とか時代背景とかは、さておいて。

この本に書いてあったこと
(トップアスリート向けの提言めいたこと)
は、じぶんみたいなクソ草ジョガーに
当てはめられるぶぶんもけっこうあって。

「もっと練習せれ」
「意識を高く持て」

これだけ切りとると根性論100
っぽく聞こえちゃうかもしれないが。



(以下、引用するためにちゃんと
調べるのがめんどくさいので、
こういうニュアンスって感じで引っぱる)

「(アフリカの選手に)素質も記録も敵わないのに
練習量まで負けてたらいったいどこで勝負するの?」

とか。

「じぶんの現役のときのメニューを言うと
『それは○○さんだからできたんでしょ』
って別モノのように言われちゃうんだケド
そういうことじゃねえんだよ」

とか。

「決められたメニューをこなして
それだけで安心しちゃうのはどうなのかな()」

とか。



たとえば、むかし。
ネットがなくて、情報量も
ふだんの交流も少なかったので。

「宗兄弟がむちゃくちゃ距離踏んでる」
って噂だけで距離を踏む瀬古。
それに対して
「瀬古が距離を踏んだ」って噂を聞いて
さらに距離を踏む宗兄弟、とか。

「ここは雨が降ってるケド
東京(エスビーの瀬古)も
九州(旭化成の宗兄弟)も天気だから走る」
っていう中山とか。

大会で顔を合わせれば挨拶程度はするケド
ふだんはあえて遠ざけて、
あまりなかよくならないようにした。とか。

世界のトップが2時間07~08分
って時代に、05~06分を視野に入れて
練習してた、とか。



トップアスリートのように
走ることを生活の中心にするのは
草ジョガーにはむつかしくても。

そのことをずっと考えてる。

は、できるんじゃないかな()とか。
ずっと考えてるのもむつかしいとしても。

いまより、もう少しよぶんに考える。

は、できるんじゃないかな()とか。



そういうことをおもった。
ってのをおもった順に挙げてったら
とりとめがなくなっちゃったじゃんかw



。。。



いま、じぶんにはネットを通じて
たくさんのひとたちとつながりがでけて。

彼らの練習内容や考えてることに
まいにち触れることができる。

記録が近いひととか
なりたい記録を出したひととか
(じぶんとは違う楽しみかたをしてるひととか)
いろんな情報が入ってきて
参考になったり刺激になったりして
いいんだし、楽しいんだが。

そこらへんの取捨選択というか
入ってくる情報が多すぎるので
どこを捨てるかが大事で。

「情報の取捨選択」ってえといきなり
ものすごく陳腐になっちゃうぜ
は、措いたとして。



それがコウ。

「あのひとはこうしてあの記録出した」とか
「月間何キロぐらい走りゃ、
どんくらいでマラソン走れるらしいよ」

みたいなことを、どう咀嚼するか。

「じぶんが楽しいとおもえる日々のジョグ」
はどこにあるかをちゃんと見定められたら
もっとおもしろくなるのかなあ。

ナドトおもったりおもわなかったり
したんでしたとさ、ちゃんちゃん。



あ、ひとつ難癖つけるとすれば。
各人のレース前の練習メニューの表。
コレ、ホントはすげえ宝の山なのに
もう少しうまい載せかたなかったのかなあ。
とかは、どうでもよすぎるな。



そうそう、個人的には。

「中盤ちょっとキツくなってきたときに
『いつかまた楽になるときがくる』
と信じて粘ってみた」
何人かがそう言ってたのが刺さった。

超一流のひとでも中盤でつらい局面があんのね。
まあ、アタリマエっちゃアタリマエだな。

だもんだから。
前半おさえめに入ってるのに
中盤、自重しちゃうってなんなんだろう()

と、ふだんのジョグの中盤。
ピッチやペースをあげることにしてみた。
マイ精神論100w

ちゃんちゃん。