キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

青春ぜんぶ懸けたって強くなれない? 懸けてから言いなさい

きょう、ムスメっこと2人で映画を観にいった。

『ちはやふる』
原作は、百人一首を題材にしたマンガだ。


若いころ。
おれみたいなクソバカなキモメンが、もし
まかり間違って結婚できて子どもがでけたら。

その子どもには2つだけ、
おれ知おれ能を駆使して英才教育しよう
とおもっていたことがある。

1つがビートルズ。
1つが百人一首。

どちらもじぶんの人生、
というか人格形成につおく深く影響した。

結果が、このひん曲がった人格。
ということは措いても。



ただ。
押し付けることだけはすまいとしてた。

親が首根っこつかんでやらしても
本人が関心をもってすきにならなければ
長続きするものではないし、
首根っこをつかんで引っぱりまわすことで
逆に深くキライになっちゃったら、やじゃん。

ということで、ムスメっこが生まれてから
ふだん、それとなくビートルズを流し
正月にはそれとなく百人一首をして
関心を持ってくれるのを待った。

まあ、やり方がまわりくどすぎて
真意がまったく理解されず
膨大な月日が流れたわけだが。。。



2、3週間前。
学校の授業で百人一首を覚えさせられてる。
という情報をキャッチした。

かるたをやるわけじゃないが
クラスメートといくつ覚えたかを竸う。

「○○ちゃんはほとんど覚えたのに
ななちゃんはまだ40しか覚えてない」
ミョーに負けず嫌いなところがあるので
家で必死に覚えようとしてる。

○親がそれとなく仕向けようとする

○ほぼ、ノー関心

○なのに

○学校で授業として体験する

○負けず嫌いに火がつく

○チョー関心、示す

「マラソン大会」のデジャブじゃんか。



は、ともあれ。
キターーーーーーーーー!!!

ムスメっこの燃えさかる炎が消えないうちに
書庫から『ちはやふる』全巻を取り出し
すり切れるほど読んだ学研マンガを探し当て
スマホの百人一首アプリをドヤ顔で見せびらかした。

山びこ打線。
おれオーのゾーンプレス。
攻め込むとしたら、いましかない!



こうしてムスメっこは『ちはやふる』にハマり
百人一首にハマりはじめた。

おとといの夜なんか。

ねむいっていうので、寝室に連れてったら
フトンに入ってから「どの句を覚えたか」
的な会話ですっかり盛り上がり。

さっきまでの眠気はどこへやら
2時間ぐらい話し込んで、
おれのほうがあやうく寝落ちして
クソ辺境を更新できないんじゃないか
ぐらいの感じになった。

もう一度、言う。
とうとう、キターーーーーーーーー!!!



ムスメっこは、今度6年生。
「思春期時限爆弾(おれ目線)」を抱えてる。

ので、おれが何かを誘って
ホイホイついてくるのはこれで最後かもな
的な危機感をさいきん、万事に持っている。

だけに。きょう。
『ちはやふる』を2人で
デート状態で観に行けたことは
たぶん、大げさではなく
おれの人生のハイライトになりうる。

しかも『ちはやふる』。
今回のは前編で、来月、後編が公開される。
ハイライトづくりのチャンスは
最低、あと1回以上ある。

イエーーーーーイ!



。。。



ハナシは変わるんだか変わらないんだか、する。
きょうは父親の10回目の命日だった。

ん?
死んで丸10年だから11回目ってことか?
算数、ムツカスイデース。

去年、狭いところで誤解に誤解を産んだ。
アレ(コレ↓)から、もう1年たった。
ってことか。早えな。。。

The Day - キクチヒロシ ブログ(2015/3/26)

(なお、このバックナンバーは
出だしの記述をじゃっかん変えた。
の、ドタバタテンマツ↓)

きのうのは「てへっ」で収めていただきたく - キクチヒロシ ブログ(2015/3/27)



父親は、おもいっきりインドア系だったので
いっしょにマラソンした記憶
なんてあるはずもなくて。

それどころか
かけっこも遅いし
キャッチボールすらしたことがない。
プロ野球観戦にもスケートにも
連れてってもらったことは、ない。

家では酒を飲んでるか歌を唄ってるか
仕事してる、的なニンゲンだった。

子どもがベンキョーする的な面は
まったく無関心で
ベンキョーしろなんて言われたことは一度もない。

小学生のころ、
百人一首にキョーミを示して
独りでシコシコ、暗記カードなんか
つくったりしてても、まったくの無関心。
(を装ってた。いまおもえば)



そんななか。中学に入ると。
正月に学校でかるた大会が開かれる。

百人一首がすきなので。
ふだん向かわない机に向かい
百人一首の暗記カードをめくりめくり
部屋にかるたを広げて
カセットテープの読手を頼りに
ひとりでかるたを練習していた。



ある日、独りかるたプレイをしてると
部屋に父親が入ってきた。

「百人一首、やるか!」

そこから、父親との勝負がはじまった。
カセットテープはいつも順番がおんなじで
順番を覚えてしまうころになると
定期的に父親が「編集」し
順番の異なるカセットがいくつもつくられた。

そうやって、中学の3年間。
校内の百人一首大会で
校内のマラソン大会程度には結果を残した。

が、父親には数百回挑んで
一度も勝つことができなかった。

おれさまちゃん vs 父親
は、その後、大学卒業ぐらいまでつづくも
けっきょく、一度も勝つことができなかった。

たった一度、引き分けに持ち込んだとき
「きょうはよくやったな」
って言われて、クソ、ハゲジジイめ。
とおもった。

おれ、相当練習してたのに、たぶん
父親も相当、闇練してたんだろう。
いまおもえばアゲイン。



結婚して家を出たあと。30歳のとき。
「懐かしいね」なんつって
ひさびさに勝負を挑んだけど
おれのほうが衰えてて、惨敗した。

まだまだ機会がある。
それが最後のたたかいになるとはおもってもみなかった。


ムスメっこが百人一首に
キョーミを示したきょうび。
これから何度もかるたをすることに
なるんだろうが(なってほしいが)

父親がおれにしたように
おれはムスメっこに無敗のまま
人生をトンヅラしたいとおもってる。
それがおれが継承するべき人生の役割。
ぐらい、おもってる。

ので、もう、闇練、はじめてる。

反面。
ムスメっこには、おれなんかは
たちどころに負かしてほしい。
とも、おもってる。

タテとホコ。



なに語ってんだ、バーカ。



『ちはやふる』
おれは、この言葉に大きく揺り動かされる。
表題、な。

「青春」って。
42歳になりなんとする身としては
すでにだいぶおもはゆい、遠い日の花火
みたいな言葉になっちゃってるが

「青春」をヌキにしてもまったく通じる言葉。

懸けてから言いなさい

でも、アレだよね。
青春って、なんだろね?
セーシュン。

いわゆる青春な時代。10代後半。

おれの人生は。
どんな藤圭子だよってぐらい
釜の底にこびりついた焦げ、みたいな
クソ暗い、おもしろくもなんともないもので。

いまの日々のほうがよっぽど
シジュウ絡みのおじさんだてらに
万倍、たのしい。
いわゆる青春、っぽい。

池田高校が甲子園で初優勝したときだって。
「蔦文也の青春、59歳の青春」
って言われてた。じゃん。

「青春」って、なんなんだろね?