キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

去年の反省を活かしてバターになる(上)―バレンタイン30K@駒沢公園のつづき

表題はとくに意味があるわけではなく。
とりわけ、反省を活かしたところで
バターになんかなるわきゃ、ない。

そりゃ、セレブってクラスになりゃ、ぐるぐる回るだけでバターになんのかもしんねえけどよ。
パンケーキにバターって、欠かせないよねっ。



おもいかえしてみますれば。

去年のいまごろも、駒沢公園に
とある村のかたがたが大集合した。

あのころは、はじめましてなかたも多く。
超絶人見知りをいかんなく発揮して
ムクチヒロシって感じで無言でどぎまぎしてた。

てーいさんに「あんた誰?」っていわれたり。
初対面のSugiさんにビビったり。
ふらっとさんにやけに他人行儀だったり。


対人恐怖症的にどぎまぎしてんのは、
いまも寸分たがわねえんだがなっ。



去年のおんなじころの、駒沢公園。
そこでデカいチョンボを2つ、しでかした。

ひとつが、自己紹介。
「きょうは走る気、ありませんっ」

朝、自己紹介でほざいた。
マジ、なめてる。
一所懸命、企画してくだすった幹事さんを、侮辱してるとしかおもえない。

ほざいた直後に、やっちまったなとおもった。
なにおれ、そんなとこでジャクリーヌ全開さしてんだろう。
その捲土重来を期した。
というのが、表題。
きょうのオハナシ。



朝、9時まえ。

駒沢公園に着くと。
みなさんもう、集まっていた。

あわてて用意をしつつ。
たかしさんにご挨拶しに行く。

この日のダンドリをいろいろしてくだすったし。
陣地をつくってくだすってるし。

なにより、たかしさんの。
キロ5で30kへのゲキアツな想いを
「バッチリチリバツ、サポートさせていただきまっせ」
ってえと、上からっぽくてアレだが。
共有してる感じを伝えたいのもあって。



で、歩み寄る。
「たかしさん、おはようございます!」
「きょうは、よろしくお願いしま・・・」



言い終わるか終わんないかのうち。
たかしさんが号令をかける。

みなさんが輪になって集まる。

たかしさんの右隣に、借りてきたようなクソバカシネカス。

「みなさん、おはようございます」
「では、せっかくなんで自己紹介でもしましょか」



お、おうよ。

場には30人弱のかたがた。

とある村のイベント的なことに初参加なかたも
何人かいらっさる。

ジツに、適切な行為だ。



だが、ちょっと待て。
ちょっと、待てよ。

「チョッマテヨ」(キクタク)
「チョット、チョットチョット」(ザ・きくっち)

ってていで、チョトマテクダサーイ
が、おのれの胸にこだまする。



だってアレじゃないすか。

こういうのってたぶん、
幹事のたかしさんがハナを切る。

そこから、どっち回りなの?

時計回り?
どろぼう回り?

右? 左?
ライト? レフト?

どっち?



とんでもねえタイミングで。
とんでもねえとこに位置してしまった。
位置して、しまつた。。。



おれは、たかしさんの右隣。



どろぼう(右)回りなら。
いきなりの出番降臨。

たぶん、たかしさんはネタをカマすであろう。

そりゃ、幹事権限的に。
こういうことを見越して。
行きの電車で、それなりの用意もしてきてる
んだろうし。

そうしたらおれとて。
何かをカマさなければ、ならない。
ねば、ならない。

に、しては。
考える時間がなさすぎる。

「ペースメーカーをする」
ということに胸いっぱいで。

あっぱいうっぱいえっぱいおっ、って感じで
自己紹介なんか、想定してない。



あまつさえ。
トークが国宝級に得意ではない。
人の目を見て、話せない。

○中学の同級生の披露宴に呼ばれて。
○なぜか、友人代表のスピーチをすることになって。
○キンチョーがゆきすぎて。
○出番が来るまでにガンガン飲んじゃって。
○いざ、スピーチとなったら。
○酔いとアタマ真っ白が同時に押し寄せて。
○しどろもどろになったうえ、黙りこみ。
○披露宴を台無しにした。

説明が長えぞ。
はともかくとしても、
そんな栄光の歴史をスネに抱えてる。

ぐらい。



じゃあ、時計(左)回りなら、どうか。

1人10秒としても、出番まで5分。
考えるじかんはじゅうぶんに、ある。

とはいえ、大トリだ。

おれの自己紹介によって。
爆笑の渦なり
「よーし、きょうはやったるぞ」なり

なんらか、紅白駒沢合戦の
サブちゃんなりアッコ
的な盛り上がりを見せなければならない。



どっちにしても、荷が重すぎる。

いまからでもいい。
たかしさんのトイメンあたりに、しらっと
横入りしたい。

でもでも。
そんな度胸は、ねえ。

なら。
どうせなら、いきなりより。
オーラスのほうが、いい。

よしんば、大トリにふさわしいことが
言えなくても、最低限。

「キクチと申します。
キロ5のペーサーをさしていただきます。
みなさん、きょうはよろしくお願いしますっ」

で、いい。
それでとりあえず、場は流れる。

よしんば、カタコトで
「キクチ。
キロ5ペーサー。
ヨロシクっ」

でも、いい。
そうだ、それでいいんだ。
逆に、硬派っぽいかもしんないぜ。

ヨロシクっ!



パニクり始めてると、たかしさんがはじめる。
キロ5で30kに燃えてる、たかしさん。

「たかしと申します!」
「きょうはキロ6でっ!」

むむむ、そう来たか。
うーん、わかったわかった。
安定の、爆笑の渦だ。

さすがだ。




さて、だ。

じゃあ、ここからどう回すの?

右? 左?
左? 右?

左で、おなしゃす。
左って、言ってください。
左って、言えやゴルア!!!

。。。

「では、ここから左回りでっ」



うおおおおおお!!!!
乙女(おれ)の祈り、通じたー!

神って、いるーーーーーー!

いざとなったら、
「キロ6のキクチです」
って、パクっちゃえばいい。

ばかりか。
ヒトサマのご挨拶をパクるスキだって、あるっ。
それも、いいな。

よおおおおっしゃあーーーーー!

たかしさん、ホント、ありがとう。
ありがとう、ごーざーりーまーすーるーう。

スミからスミまでずずずずいっとおお
エビゾーな、ていで。



こうして、日本(こまえ)に平和が訪れた。

かに見えたが。

こまえの平和は長くは続かなかった。。。



「たかしと申します!」
「きょうはキロ6でっ!」

「では、ここから左回りでっ」










「ま、最後にキクチがおもしろいこと言ってるくれるでしょうから」

ぐぬぬぬぬ。
神は、いない。

たかしにがみ(敬称略)って感じだ。



そこから、5分。
おれは、うつむきつづけた。

「おれ、どーする? どーする、おれ?」

おまえはホセメンドーサか。
ってぐらい、真っ白。アタマが。

ヒトサマのあいさつなんか、
パクるどころのさわぎじゃ、ねえ。
ビタ一文、耳に入ってきや、しねえ。


だんだんだんだん、
おのれの番が近づいてきてる
ということだけは、かろうじてわかる。

刻々と、近づいてくる。

輪になってるヒトサマが、タイムショックのコウ
1秒ごとに点灯してく、赤い光みてえだ。
何を言ってんだか、わかりづれえな。
そんくらい、パニクってる。



「キクチと申します」

蚊の鳴くようなボイスで、張り上げたった。
あとは、何を言ったか、憶えてねえ。

何を言ったか、憶えてねえが。
何かを言ったあと。

「なに言ってんだコイツ」
って感じの数秒の静寂をはさんで。
憐れみの失笑が起きた。

ということは、かすかに、感じ取れた。



こうして、おれの
「バレンタイン30K@駒沢公園」ははじまった。

いや、はじまる前に、終わっちまったのか?


つづく。