7月の前半にやったり考えたりした
どうでもいいことども。
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▼おくゆかしさみたいなこと
「7月の前半」といっておきながら、いきなり6月末日のできごとだったりする。
6月の30日。
たかしさんとけいすさんと宴席を同席させていただいた。
宴席を同席ってニホンゴおかしくね?
は、措いても。
行き先は今週の金曜でおなじみの
アワスリーでおなじみの、新宿・某店。
「アワ祭りの下見」という
悪ノリだかなんだかわかんない感じが盛り上がって、ソコに集合することなった。
けいすさんがちょっと遅れる
というので、たかしさんとお話ししてた。
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おれはこの日、たかしさんの目を引こうとしていた。
たかしさんの目を引こうとして
いつもとは違う腕時計をしていった。
ピンクのバンドの腕時計。
あ、ここだけだとなんか、
ある意味メルヘンな
ある意味ローズ満開な感じだな。
そういうんではない。
ちなみにいつもは。
「キクチダセー」でおなじみの
「走りもしねえのに、黒青のガーミンヌ620ふだん使い」
なお、ふだんの通勤も
「走りもしねえのに、ランシュー」だったりするのは、措く。
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そのウタゲの何日か前。
たかしさんはブログで同僚だか取引先のひとがしている、腕時計のことを書かれていた。
たまたまおれは、数ヶ月前。
そのエントリーに書いてあったのと、おんなじ「ブランド」の腕時計をせしめていた。
同席させていただくことが決まり、「これだ!」とおもった。
試す、とかじゃない。
ハナシのツギホ的な。
もしブリッジ的な小ネタのひとつにでもなれば、オイシイ。
程度の想いで。
その時計をはめて、臨んだ。
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トイメンに座り、無沙汰を詫びるトークを重ねる。
なんでだろう?
この1年間、それなりにお話しさせてもらったり
サシノミにもけっこう同席させてもらったりしてるのに
空気がぎこちない。
2杯目のビールを頼んだころ。
たかしさんが気付いた。
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さいしょ。
テーブルの上で腕を組みながら話す
おれさまちゃんの左手首を、なにげなくちらっと見た。
間、髪を入れず、あからさまに
「アレ? アレレレレレー?」
って、コントそのものみたいなデカイ二度見をかましなすった。
「キタキタキター!」とおもいつつ。
何事もなかったていで、トークを続けた。
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いや。
何事もなかったていなんてムリゲーだ。
おれとて十分、あからさまにぎこちない。
以後、たかしさんが興味津々、
隠しきれません! って感じで
チラッチラッチラッチラッ、視線をおれの左手首に落とすので。
なんだか照れくさくなっちゃって。
腕を組み替えたり
脚がかゆいフリをして視界から外したり
していた。
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とはいえ。
腕を組み替えたり、視界から外したりを
何度もやるのも、不自然だ。
「けいすさん、まだすかねえ」
おれは、自然なていで腕時計に目をやる。
やや上から言わせていただくならば
絶好のツッコミチャンスを、くれてやった。
おれだって、この身悶えするような
「動いたほうが負け」みたいな駆け引き
一刻も早く、終わらせたい。
「ですよね、チャンチャン」
ってことに、したい。
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たかしさん、店中がふるえて、阿波踊りなんかできなくなるくらい、ウズウズしてる。
あからさますぎる。
しかし、どんなプライドのなせるわざ、なんだろう?
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30秒ぐらいのち。
ついに、たかしさんに限界がきたようだ。
「あのー。。。」
「え、なんすか?」ジャクる。ついに来た。
「キクチさん。。。」
「リュック。。。変えましたよね?」
ファッ!
たしかに2ヶ月ぐらい前、リュックを新調した。
紺地にピンクのポイントが入ったヤツを、キメた。
いちおう4人掛けのテーブル席だったので
おれの隣のイスにリュックを置いていた。
これは仕込みでもなんでも、ない。
「ピンク、なかなかいいっすよね。ところでその腕時計。。。」
ほほう。そう来ましたか。
アナタは、そう来るのですな!
おれは得意げにバンドを外し
たかしさんの目の前に
フランク三浦の腕時計を突きつけたんであった。