4万人が出走し、帝都を揺るがした、雑司ヶ谷254ハーフマラソン。
その1のつづき。
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そうだな。たしかにおれ、
いつも右にいるかもしんない。
ぎっちょなので。
ウタゲとか食いものやでは、意識して「左」端を陣取るんだが。
なに気取ってんだろう。
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これを脳科学的に説明すると。
なあんて気取れないので
いいから早くはじめやがれ! する。
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「ガチ前提」
という大いなるおもい込みのもとに。
2、3km地点のハンサムらーめん、まではアップがてら、キロ5分半で進む。
大いなるおもい込み的には、こんな感じ(↓)。
○たかしさんは、大田原でサブ4が至上命題。
とすると、目標はキロ5分半でイーブンぐらいかな。
○けいすさんは
5分半イーブンで押してけたら、そうとういい練習になりそうだゾ。
○ムネコフさんは、わりとガンガンいけるはず。
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ヒトサマはともかくおれはというと。
さっぱりわからない。
Aコース。キロ5分半で和気あいあい。
後半の5kmぐらいだけ全力でお茶を濁す。
Bコース。サブ3ぐらいでいけるとこまで行く。
Cコース。谷体調を見ながら、ビルドアップ。
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あ、長くなりそうなので、端折る。
けっきょく前半はサブ3ぐらいで気持ちよく走りました。
距離が短いし、練習不足で脚が軽いので気持ちよーく。
リラックスして、いかに地面を蹴らないかだけ意識して。
なんですってさ。
気取りやがって。
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10.5km地点。
笹目通りとの交叉点で折り返す。
折り返し点でおれは、ちょっと考えた。
「ひとのお役に立たねばっ!」
みんなガチでやってやろうと集まったわけでしょ。
で、このメンツではたぶん、おれがいちばん速いわけでしょ。
おれがじぶんのペースで走って、ジコマンしてるだけじゃ、マジ、オナニーでしょ。
せっかくだから、有効なポイント練習をする。
そのけん引役になってみなさんに喜んでいただきたいとおもうわけでしょ。
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もう、気取りたくってしようがない。
噴飯モノにフンパンフンパンしてるがコレ、まったく、正しい。
おれは空気なんかまったく読めず
180°あさってのことを考えてたってことだな。
いや、これまで40年間。
ずっと人里はなれて暮らしてきたひとが
急にヒトサマと接すると
とつじょ気取り出してコウなる、ってことですわ。
やっちまったもんは、しようがない。
ので、つづける。
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「ちょっとはひとのお役に立たねばっ!」
おれは、気取った。
おせっかいを焼いてやろう。
たとえちょっとレアめが好きだとしても、
炭になるまで、焼いて焼いて焼きまくったる。
そう、考えた。
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折り返し点にピーンと、おせっかい界の神が降りてきた。
「ムネコフ計画だ!」
やるならいましかねえ!
西新宿のおやじがうたいそうなことを
狛江のおいさんが埼玉県でうたった。すかさず。
「復路はビルドアップしませんか? ペースメーカーしますんで」
と、ムネコフさんに持ちかけた。
エラッソーに。
なに気取ってんだよ、っていうね。
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ムネコフさんはいま、ハーフの100分切りを目標にしてる。
100分切りしてターサー買う、という大志を抱いてる。
でもおれはショージキ、おもう。
「アンタ、もう95分はよゆうで切れるよ」
初対面なのに、アンタ呼ばわりは措いても。
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ムネコフさんは。
日ごろのジョグ。
キロ4分前半で10km以上走れてる。
254往路のようすを見ていても。
4分半前後でまだまだ、余力を残してそうな感じがする。
水泳をやってるからか
体幹がしっかりしててフォームが安定してる。
おまけに。
サッカーの香川選手に、似てなくもない。
レース経験は、ハーフを1回走っただけという。
ので、まだじぶんの力量がわかってない。
が、あと1、2年でおれなんか、かなわなくなる。
あんたあ、そういう素材だ。
わかりる?
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ちなみにハンドルネームは
往年のスイマーである、ポポフ由来だという。
「ロシアの皇帝ですからねっ!」
たしかに、じっくり煮込んだら、うまそうだ。
そんなアンクルなウィットを胸に秘め、
「ムネコフ計画ってロケットで宇宙にくり出しそうで、なんか、かっけえゾ」
も胸に秘め、
「ところでポポフリスペクト→『ムネフ』ならわかるけど、『コフ』っていったいなんだろう?」
「ムネ+コフっておもいこんでたケド、ひょっとしてムネ子+フ?
ブルー・スリーじゃなくてブルース・リー、みたいな?
クアラルン・プールじゃなくてクアラ・ルンプール、みたいな?」
ブルースリーのくだり、2回目!
も胸に秘め、ビルドアップをする。
4k、4k、2kを、4.45、4.30、4.15をめやすに。
ポトフ、やーい!
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けいすさんの脚力ってのが
おれピューターではいまいち、判定不可能なんだが。
けっこういい感じでおれらを引っ張ったりして。
何度も言うようだが、このひと。
なにかのきっかけがあれば、1時間ぐらい、フルのPBを更新できる。
それだけのモチベーションとトレーニング量を、こなしてる。
と、おもう。
なにかのきっかけってのは、ひょっとしたらもう。
「トレーニングにメリハリをつける」とか
「レース展開を考え直す」なんて正論ではなく。
「えーっ! レースって、土禁じゃなかったんすかー! クツ履いていいんすかー!」とか
「すべてのトイレに寄らないと失格、ってわけじゃないってまじすかー!」とか
「フルマラソンって62.195kmですよね!」
みたいな、誰もがおちいりがちな
意外な盲点なのかもしんない。
もはや。
気取りやがって!
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そんなこんなで。
大会委員長のおもわくなど知るよしもなく。
ゲキアツなポイント練習を気取った。
気取りましたとさ。
遅れかけてた2人を大きな手招きで鼓舞する。
なんていう気取りも、披露した。
しましたとさ。
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おまけ。
その1。
次は、人間の心を取り戻して、安穏とルーツを訊ねたい。
そのためにも、第2回を。気取りながら。
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その2。
今回のビルドアップ。
当日、言わなかったことをエラッソーに言わしてもらうなら。
アレ、おれさまちゃんがサブ3.5とか3.20を目指してたとき
できるかできないかって感じだったメニュー。
なんだよね。
それを完遂できた。
しかも、ラストはダッシュをかませた。
とは、どういうことか?
お2人は、じぶんの力量をちゃんと知ったほうがいい。
悪の総統を気取って。
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その3。
たかしサイユ宮殿は、すげえシャレオツ御殿だった。
シャレオツだけに、玄関のドアがすげえ重い。
パワーの単位でいうと、
3ムキムキ、ぐらいひつよう。
(1ムキムキ=15キクチ、ぐらいとして)