キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

がまんだがまんだボッチッチ



11月ぼっち練の3回目。
1回目2回目

たのぼっちとくるぼっちが融合した
勇者ぼっち。
おれらをまさかの周回遅れに。

するとおもむろに。

ゼンラと容れものが、あとを追いかける。
カメラを掲げて。
おれは、何てことしてくれちゃうんだ。
とおもった。

勇者も、ゼンラも、容れものも。


3周目に入ってから。
おれのおなかはイカンガーだった。
イヤな予感しか、しない。

ジツを申しますと
前の晩からイカンガーだった。
原因不明の、快速急行藤沢行き。

えっ、成城学園も登戸も飛ばして、新百合まで行っちゃうの?
っていう。ぐらいの、絶望感。

キヨマロに向かう朝も、おなかは
4回ぐらい新百合へ直行していた。



ちょっと危惧はしていたものの
ここまでは何ともなかったところに
いきなりのイカンガー。

とはいえ、
3周目のはんぶん、半蔵門ぐらいのころは
まだぜんぜん、
やりすごせる感じだった。

んだが。
桜田門への下りが下りに作用したのか。
とにかく「ああ、ダメですね」
って感じになった。



キロ7ぐらいのスピード、振動なら、
あと3、4kmは耐えがたきを耐え忍べる。
と、スパコンは再計算の結果を弾き出した。

だが、スピードアップは、ダメだ。

いくら周回遅れになったからって
ネタ的においしいからって、
追いかけてって写真を撮ろうなんてこたあ
エコじゃない。

そんなこんなんでも
まだじゃっかんの余裕は、ある。
キヨマロで休憩すると踏んでたので
そのついでなていで
トイレに駆け込むことにした。

「トイレに寄るので
ちょっと先行きますね」
と、何でもないふうをまとい、独りごちて。



逆接の接続詞、多くね。
読みづらい、というか見苦しいケド
まあ、措く。



キヨマロから最寄りの
竹橋の交叉点にあるトイレまでは
ゆっくり、
それまでとおなじキロ7ぐらいで行った。

そこに行きさえすれば
夢の国が待ってる。
120分LSD的にはまだ90分ちょっと。
でも、ソコ、おれのグランドフィナーレだ。



ようこそ。夢の国へ。
トイレの入口にはオジサーンが立ってた。
おれにはそのオジサンオズボーンが
夢の国に迎え入れてくれる
ねずみちゃんのようにおもえた。

「ボク、オジッキーだよ」
裏声で囁きかけてくれてるような気がした。

オジッキーに軽く会釈をして
入り口から夢の国をのぞき込むと。

おれが駆け込むはずであった
たった1つしかない夢の国へのトビラは
閉ざされてた。

アタマが真っ白になる。
いや、ヘタすると草色の半パンが
臭い色になる。

おめえナニ
うめえこと言ってるつもりになってんだ
ってのは措いて、

ふり返ると、オジッキーは
おれを夢の国に迎え入れてくれる
かのように見えたオジッキーは
地獄からの使者だった。

口の端をゆがめ
「てめえの前におれが入るんじゃい。
ぶわっはっはは!」
と、鎌を振り上げる、堅牢の門番だった。



「あいつを救いだすには
ココにとどまってる時間は、おれには、ない」

坂を上り、次なる聖地、
半蔵門交叉点手前のヘヴンを目指すことにした。

一度安心させといて
ものすごい緊張を強いる
ホラー映画のコッテコテパターン。

マジ、ホラーだ。
余裕は、ない。

キロ7とか言ってるバヤイじゃ、ねえ。
キロ5.5ぐらいにスピードがあがる。



坂の中腹、乾門手前の交番のカーブで
後ろをふり返る。
このテンパリっぷりを
ゼンラと容れものに見られるわけにはゆかない。

もし見られたら、
おれはただちに月に帰らなければならない。
あるいは、バードマンに動物に変身させられる。

おれの視界には両ぼっちは入らなかった。

やれやれ。
おれは安心して半蔵門ヘヴンを目指した。

ジツは。
そんなテンマツは後ろから
ちゃあんと目撃されてて
おれのペースが上がったもんだから
あわてて「後ろにいるぜ」って告げに
追いかけててくれた。

なあんてことは、つゆ知らず。



目撃はされていない。
後顧の憂いがなくなった
(とおもいこんでた)おれは
もう、前だけを見て進めばよかった。

ただ、ちょっと油断をすると
だっふんだーの神が容赦なく降りてきそう。
もはや、波があってさーとか、
そういうステージではない。

おれの活躍筋は、大括約。
字が逆とか、もう気づかない、ぐらい。

千鳥ケ淵の交叉点へ抜ける、
地味な上りと下り。
おれのおなかは、下りっぱなしだ。

途中にある簡易交番みたいなのの
おまわりさんに
「だっふんだーは罰せられますか?」
と訊くよゆうなど、とうぜん、ない。



千鳥ケ淵の交叉点から、
内堀通りに出る。

すべての建物が、聖地ヘヴンに見える。
でもまやかしもんばっかりで
ホンモノのヘヴンはなかなか現れない。

聖地ってのは、そういうもんだ。

「この額に浮いてるのは、脂汗だな」
ってわかる。
歩道のちょっとした段差が、マイ腸を
直撃する。

こんなどうでもいいネタ。
何でこんなに長ったらしくなるかというと
そのときの記憶の断片が
すべてアタマに焼き付いているから
なんである。

終わったからこそ笑い話で済むが
リアルタイムでは、必死だ。

これを耐え切れるならば
韓流ドラマの時代劇で出てくる
棒っきれで内またをグーッってやる
あの拷問にだって、耐えられそうだ。
ぐらい。

あれって何が苦しいんだろう、ぐらい。



レンガの建物が目に入る。
今度こそ、おれの聖地ヘヴンだ。
あの聖地は竹橋の夢の国なんかと違って
天国へのトビラがいくつもある。

ふと、もし、紙がなかったら?
アタマをよぎる。

持ち合わせのティッシュは、ない。

いざとなったら、あいつを使えば、いい。
IMG_1876
いやダメだ。
これはこの世に10枚しかないもの。
ヤフオクに出さないといけない。

いやいやいやいや。

もしものときは、Tシャツで拭ってしまえばいい。
着替えはランステにしかないので
あとは上半身ダーハダカで乗り切るしかない。

「一生懸命走りゃ、
暑くてシャツなんか着てらんないよね」
ってオーラで押しまくれば、乗り切れるはずだ。



そんなこともキユーで
天国へのトビラはぶじ開かれ
ペーパーもちゃんと管理されてた。

おれは至福のときを過ごした。

一度とめると
5分で省電モードに入るガーミンヌが
2度「省電しますよー」
ってシグナルをよこす、ぐらい。



ぶじグランドフィナーレを終えたおれは
意気揚々と駆け出した。

さっき、サブ3の勇者ぼっちは
走り終えたあと、流しをしていた。

おれもそれを見習って
流しがてら、5000mのPBペースで
1.5kmぐらいを走ることにした。

残りの1kmは、ダウン代わりに
ふたたびキロ7分で。



皇居の1周は、5kmにちょっと足りない。
せっかくなので
キヨマロをちょっと通りすぎ、
距離のつじつまを合わせる。

キヨマロに戻ると
途中で帰ったボッチを除いて
みなさんボッチがすでに走り終えていた。

朝の集合もビリッケツ登場なら
走り終えるのも、ビリッケツ。

だっふんだーを耐え抜いた、だけにケツ。

っていう、
このクソおもしろくもねえ、この感じ。



「あれ? 途中でペースあげました?」
と、訊ねてくる。
どうやら、すぐ後ろを走っていた容れものボッチ。

半蔵門の手前でおれが急にいなくなったのは
おれがペースアップしたからだ
とおもったらしい。

そのわりに、おれの到着が遅い。
どうしてなんだって顔をしてる。

「この皇居には、キクチ専用の秘密の抜け穴があるに違いない」
ゼンラぼっちが、100%の確信をもって
わけのわからないことを言う。



たしかに聖地ヘヴンで一戦まじえたあと、
流し的なものをかました。
「ええ、ペース上げましたよ」
と、いう。

なんでこんなに話が噛み合うんだろう
とおもいつつ。



そのわりに、ぼっちたちのアタマの上には
クエスチョンマークが浮かんでる。

おれには噛み合ってるようにおもえても
ほかの誰一人、合点が行かなかったようだ。
そりゃ、そうだ。

まあ、テンマツを書き起こしてみると
ただ長いだけで、
そう起伏も感じられないエントリーだな。
見事なほどに。



こうしてぶじ「ぼっち練」を終えた一味は
一路、アフターへ向かうのだった。

11月のぼっち練一連。
あと一回だけ、つづくっ。