ぼっち練at皇居の続き。
1回目。2回目。
皇居3周目。
ムキムキぼっちに
あっという間にブッちぎられた
ゼンラぼっちと、おれ。
キロ6ぐらいのペースで、進む。
*
今回のぼっち練。
おれさまちゃんの正念場だとおもってた。
超絶人見知り。
コミュ力(りょく)ゼロ。
アドリブ力(りょく)ゼロ。
あと。
意外とおもわれるだろうが
ジツはこう見えても、おれ。
ものごとを簡潔にまとめ、
短く言うことが、できないんです。
*
ハイッ、この辺境クソブログ
読んでくださるひとは、たぶん
そんなことみーんなわかってます。
これが。
かまってちゃん
のクラシックスタイルですよっ。
*
超絶人見知り。
群を抜くコミュ&アドリブ力不足。
(そして、かまってちゃん)
液晶画面のこっち側と向こう側でなら
それでもいいでしょう。
でも、リアルではそうはいかないわけです。
1度目は、まだいい。
トリカラに手をつけねえじゃんか!
→てへっ。
ブログほど雄弁じゃねえな!
→てへっ。
初対面だから
を免罪符にできるわけです。
でも2度目は、そうは、ゆかない。
「つまんねえやつ」
「話せねえやつ」
ってことになっちゃうわけです。
そして、それはやべえ
という意識がさらにおれを
硬直化させたりもするわけです。
*
知らぬ間に、ですます。
まあ、いい。
できないことは、しようがない。
シジュウになっていまさら
いきなりガラッとできるようになる
なんてこと、あるはずない。
じゃあ、どうするか。
*
フルマラソンを走るとき。
想定ラップを書いて
5kmごととかに確認する。
手にマジックで書いたり。
紙にメモして、どっかに貼りつけといたり。
ぼっち練前夜、おれはメモをした。
明日はゼンラぼっち人気で
100人ぐらい来るかもしんない。
でもひょっとしたらマンツーかもしれない。
もしマンツーだったとき。
ゼンラぼっちとは2度めの邂逅。
夏の陣馬山のときのような「てへっ」は
もう通用しない。
2度めもそんなことしたら
「つまんねえやつ」
「話せねえやつ」
が決定的となる。
ほふられる。
わけで。
*
ゼンラボッチとマンツーになる。
にそなえて、おれはメモした。
カレに訊きたいことを。
カレと話したいことを。
書き出したら、100コぐらいになった。
それを42ケに絞った。
ソレが、コレ。
(前夜、撮)
書いてるうちだんだん調子に乗って
下のほうはとてもお見せできないホド
エグくなっちゃったので、上のほうだけ。
ボトルポーチにテープで貼りつける。
*
走り出すと、
ゼンラ右、おれ左
という並走になった。
「イン側、どうぞ」と独りごち、
おれ右、に体勢を入れ替える。
アレがポーチの右に貼ってあるからだ。
けどられてはならない。
*
準備もバッチリ。
皇居は1周5km、3周目。
キロ6ぐらいで走ってたから
1時間を過ぎ、
話すネタもなくなってくるころ。
もとい、独り言も尽きてくるころ。
英国大使館の前ぐらい。
おれは満を持して、右手で
所定の位置をまさぐる。
メモをチラ見するために。
おれの想定ぼっちラップを確認するために。
*
まあ、期待どおりなんだろうが。
メ、メモがないっ!
確かに貼りつけたのに。。。
汗とか振動とかで
はがれちゃったらしい。。。
おれはパニクった。
このままでは、ほふられる。
マジ、やべえ。
村びと的には、おれいま
ゼンラぼっち独占状態という
チョーうらやましがられるシチュエーションなのに。
*
たしかメモには
ゼンラぼっちのブログで
おれがとくにおもしろいとおもったところが
書いてあって、その話も聞くつもりだった。
なんだっけ、なんだっけ?
それを見透かしたんだかどうだか
ゼンラぼっちが話しかけてきた。
もとい、独り言を言ってる。
「あのダーハダカおじさんって」
「あのトリカラ飲みって」
暗号を傍受したところによると
おれのそれらのエントリーを
おもしろがってくれたらしい。
*
ふつうそんなとき
「ありがとうございます」って言う。
じっさい、チョーうれしい。
でも、コミュ・ノット・アット・オール。
なうえに、ヘッド・イズ・ホワイト。
ビコーズ・オブ・メモがねえ。
「あ、はい~。。。」
「え、ええ。。。」
もうサイアクなんである。
ほふるならひとおもいに、なんである。
*
おれは、もう、だめだ。
↑
これが。
かまってちゃん
のクラシックスタイルですよっ。
アゲイン。
*
さて、駆け引き、なんである。
えっ、これからすか?
いいじゃないすか。
*
4周目の途中から、
なんかつかれてきた。
でも、ぼっち練。
合同、ぼっち練。
ひとといっしょに走ってると
「先に弱音を吐いたほうが負け」
みたいなヒリヒリな緊迫感に、なる。
ガチもよおしじゃなくても
意地の張り合いは、水面下でおこなれる、もの。
多かれ少なかれ。
じっさい、
ゼンラぼっちは元気マンマン。
所期の目的どおり「30kmやったるぜ」
って気概にあふれてる感じ。
とてもとても、弱音は吐けそうにない。
でもでも。
ついでな感じで畳みかけてみる。
「なんかいい感じで来てますねえ」
「ちょっといま、疲労ポイントかもしれませんねえ」
「ココ、がんばりポイントかも、しれませんねえ」
「おれ独りだったら、次の清麻呂で終了しちゃうとおもいますけどねえ」
*
ゼンラぼっちはオトナでらっしゃる。
「おれもおれも
独りだったら、これで終了でしょうねえ」
さすがだ。
エロいうえに、イケメンなうえに
コミュ力、高え。
「でも、あと10kmまで来ましたね。
がんばりどころっすね!」
。。。
一時撤退。
っていうか、このときまだ
「ここを一気に下ると桜田門」
残り2周半ぐらい。
10kmじゃ、ねえ。
少なく見積もっても、
12km、ある。
ポジティブだ。
マジでこのゼンラ、やる気だ。。。
*
東京駅が右手に見える。
あとちょっとで4周目が、終わる。
マジ、つれえ。
でも、ちょっと元気出てきた。
でも、マジ、つれえ。
「いま、がんばりどころっすね」
「がんばりどころっす」
どっちかが独り言を言い、
どっちかが呼応する。
を、くり返す。
ゼンラぼっちはさっき
2周が終わったとこで給水した。
このペースならたぶん
4周目が終わる、次、
清麻呂に着いたら給水する。
けん制球を投げてみることにした。
「とりあえず、あと1周してから
そのあとのおれらの処遇、決めませんか?」
*
長さ的にも話の切れ目的にも
きょうはここで終わる。
のがちょうどいいんだろう。
でも、つづける。
3連休も終わることだし。
あんまエントリーをダラダラつづけんのも、アレだし。
1エントリーはダラダラつづけてるじゃんって
かまってちゃん3回目の登板ね。
*
「とりあえず、あと1周してから
そのあとのおれらの処遇、決めませんか?」
っておれが独りごちる。
ゼンラボッチは
「そうしましょうそうしましょう!」
って、独りごちる。
それは事実上、
「あと1周でおしまいね」を意味する。
ふつうは。
でも、ガキの使いじゃねえ。
おたがい、いいオトナだ。
*
おれのこのぼっち練の真のねらいは
「ネタづくり」
ゼンラぼっちのねらいが仮に
「30km走る」と
「ネタづくり」と、する。
オトナってなんだかんだ、利害で動くもの。
大同小異って言葉がある。
たとえ小さな相違があっても
大きな目的が共通してれば、そこを基軸に動けるはず。
「あと1周でおしまいね」は
1周を終えた時点での
「からの~」「ええっ! マジすか~!?」
(しようがないけど、おいしい)
を、意味する。
けっきょく、6周走る。
を、意味する。
先方さんからも、ソレデショオーラが
むんむん漂ってる。
*
そのつもりで、5周目スタート。
なんだが、周回が始まった直後の上り。
右ひざが抜けるみたいになってきた。
ひさびさの、チョーケーっぽさ。
さすがの、運動不足だ。
軽いうちは、外モモを拳で叩けば、直る。
ガンガンガンガン。叩く。
でも、やっぱ右ヒザ抜けそうだ。
なんだか、痛くなってくる。
息は乱れてないし、きつくもない。
でも、脚が出ない。
こりゃ、NGサインかも。
*
たまに軽口を叩きながら
鼓舞、しあう。
いや、マジで、痛いかも。
このまま、いきおいに飲み込まれるわけには
いかねえ。
こっちゃあ、アソビでやってんだよ!!
桜田門の手前で、タップ、する。
「おれはこれでやめるっす。
ゼンラさんは続けてください」
やる気がみなぎってるゼンラ。
「そうすか。じゃ」
みたいなことを期待してた。
からの~
「おれも腰痛いッス。やめましょう!」
*
なんだこの、ダンディズム。
一糸まとわず、やさしすぎるじゃんか。
ネタになんねーじゃんか。
「そこはあれじゃないすか!
おれは30kmやってきます、でしょ」
もはやゼンラの情熱の阻害要因
でしかないおれ。
わかってる。
せめてこう、激烈ツッコミするしかなかった。
最後の一刺し。
*
もうすぐ、5周目が終わる。
本格的に痛くなった右脚をひきずりながら
清麻呂をめざす。
あと30m。
ムキムキぼっちがカメラをこっちに向けて
待ちかまえてた。
ムキムキなくせに、やさしすぎる。
コマネチをキメながらゴールする
ゼンラボッチ。
なんかしなきゃなとおもいつつも
ゼロアドリブヂカラで
小粋なポーズのひとつもとることなく
ふつうにゴールする、おれ。
いろんなもんにさいなまれながら
集合地点に向かう半ダッシュ含め
2時間45分48秒のぼっち練が、終わった。
あとづけの集合写真。
ボッチたるもの。
「みんなで輪になって“行くぞ”」
そんなしゃらくせえシューズ集合は
撮らねえ。便宜上。
あれあれ?
長い割に、ネガティブな終わりかたすか?
いやいやいや。
*
もし。皇居のどこかで
おれが落としたメモ見つけたひと
いたとしたら、くれぐれも
公開なんかしないよう、おなしゃす。
なんならおれの代わりに
ゼンラぼっちにクエスチョン
ぶつけてやってやって!
つづく。