キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

しれつな駆け引きぼっち

ぼっち練at皇居の続き。
1回目2回目

皇居3周目。
ムキムキぼっちに
あっという間にブッちぎられた
ゼンラぼっちと、おれ。

キロ6ぐらいのペースで、進む。



今回のぼっち練。
おれさまちゃんの正念場だとおもってた。

超絶人見知り。
コミュ力(りょく)ゼロ。
アドリブ力(りょく)ゼロ。

あと。
意外とおもわれるだろうが
ジツはこう見えても、おれ。
ものごとを簡潔にまとめ、
短く言うことが、できないんです。



ハイッ、この辺境クソブログ
読んでくださるひとは、たぶん
そんなことみーんなわかってます。

これが。

かまってちゃん
のクラシックスタイルですよっ。



超絶人見知り。
群を抜くコミュ&アドリブ力不足。
(そして、かまってちゃん)

液晶画面のこっち側と向こう側でなら
それでもいいでしょう。

でも、リアルではそうはいかないわけです。
1度目は、まだいい。

トリカラに手をつけねえじゃんか!
→てへっ。
ブログほど雄弁じゃねえな!
→てへっ。

初対面だから
を免罪符にできるわけです。

でも2度目は、そうは、ゆかない。
「つまんねえやつ」
「話せねえやつ」
ってことになっちゃうわけです。

そして、それはやべえ
という意識がさらにおれを
硬直化させたりもするわけです。



知らぬ間に、ですます。
まあ、いい。

できないことは、しようがない。
シジュウになっていまさら
いきなりガラッとできるようになる
なんてこと、あるはずない。

じゃあ、どうするか。



フルマラソンを走るとき。
想定ラップを書いて
5kmごととかに確認する。

手にマジックで書いたり。
紙にメモして、どっかに貼りつけといたり。

ぼっち練前夜、おれはメモをした。

明日はゼンラぼっち人気で
100人ぐらい来るかもしんない。
でもひょっとしたらマンツーかもしれない。

もしマンツーだったとき。
ゼンラぼっちとは2度めの邂逅。
夏の陣馬山のときのような「てへっ」は
もう通用しない。

2度めもそんなことしたら
「つまんねえやつ」
「話せねえやつ」
が決定的となる。

ほふられる。

わけで。



ゼンラボッチとマンツーになる。
にそなえて、おれはメモした。
カレに訊きたいことを。
カレと話したいことを。

書き出したら、100コぐらいになった。
それを42ケに絞った。

ソレが、コレ。
memo
(前夜、撮)
書いてるうちだんだん調子に乗って
下のほうはとてもお見せできないホド
エグくなっちゃったので、上のほうだけ。

ボトルポーチにテープで貼りつける。



走り出すと、
ゼンラ右、おれ左
という並走になった。

「イン側、どうぞ」と独りごち、
おれ右、に体勢を入れ替える。

アレがポーチの右に貼ってあるからだ。
けどられてはならない。



準備もバッチリ。
皇居は1周5km、3周目。
キロ6ぐらいで走ってたから
1時間を過ぎ、
話すネタもなくなってくるころ。
もとい、独り言も尽きてくるころ。

英国大使館の前ぐらい。

おれは満を持して、右手で
所定の位置をまさぐる。
メモをチラ見するために。
おれの想定ぼっちラップを確認するために。



まあ、期待どおりなんだろうが。

メ、メモがないっ!

確かに貼りつけたのに。。。

汗とか振動とかで
はがれちゃったらしい。。。

おれはパニクった。
このままでは、ほふられる。

マジ、やべえ。

村びと的には、おれいま
ゼンラぼっち独占状態という
チョーうらやましがられるシチュエーションなのに。



たしかメモには
ゼンラぼっちのブログで
おれがとくにおもしろいとおもったところが
書いてあって、その話も聞くつもりだった。

なんだっけ、なんだっけ?

それを見透かしたんだかどうだか
ゼンラぼっちが話しかけてきた。
もとい、独り言を言ってる。

「あのダーハダカおじさんって」
「あのトリカラ飲みって」

暗号を傍受したところによると
おれのそれらのエントリーを
おもしろがってくれたらしい。



ふつうそんなとき
「ありがとうございます」って言う。
じっさい、チョーうれしい。

でも、コミュ・ノット・アット・オール。
なうえに、ヘッド・イズ・ホワイト。
ビコーズ・オブ・メモがねえ。

「あ、はい~。。。」
「え、ええ。。。」

もうサイアクなんである。
ほふるならひとおもいに、なんである。



おれは、もう、だめだ。



これが。

かまってちゃん
のクラシックスタイルですよっ。
アゲイン。



さて、駆け引き、なんである。
えっ、これからすか?

いいじゃないすか。



4周目の途中から、
なんかつかれてきた。

でも、ぼっち練。
合同、ぼっち練。

ひとといっしょに走ってると
「先に弱音を吐いたほうが負け」
みたいなヒリヒリな緊迫感に、なる。

ガチもよおしじゃなくても
意地の張り合いは、水面下でおこなれる、もの。
多かれ少なかれ。

じっさい、
ゼンラぼっちは元気マンマン。
所期の目的どおり「30kmやったるぜ」
って気概にあふれてる感じ。

とてもとても、弱音は吐けそうにない。

でもでも。
ついでな感じで畳みかけてみる。

「なんかいい感じで来てますねえ」
「ちょっといま、疲労ポイントかもしれませんねえ」
「ココ、がんばりポイントかも、しれませんねえ」
「おれ独りだったら、次の清麻呂で終了しちゃうとおもいますけどねえ」



ゼンラぼっちはオトナでらっしゃる。

「おれもおれも
独りだったら、これで終了でしょうねえ」

さすがだ。
エロいうえに、イケメンなうえに
コミュ力、高え。

「でも、あと10kmまで来ましたね。
がんばりどころっすね!」

。。。

一時撤退。

っていうか、このときまだ
「ここを一気に下ると桜田門」
残り2周半ぐらい。

10kmじゃ、ねえ。
少なく見積もっても、
12km、ある。

ポジティブだ。
マジでこのゼンラ、やる気だ。。。



東京駅が右手に見える。
あとちょっとで4周目が、終わる。

マジ、つれえ。
でも、ちょっと元気出てきた。
でも、マジ、つれえ。

「いま、がんばりどころっすね」
「がんばりどころっす」

どっちかが独り言を言い、
どっちかが呼応する。

を、くり返す。

ゼンラぼっちはさっき
2周が終わったとこで給水した。
このペースならたぶん
4周目が終わる、次、
清麻呂に着いたら給水する。

けん制球を投げてみることにした。
「とりあえず、あと1周してから
そのあとのおれらの処遇、決めませんか?」



長さ的にも話の切れ目的にも
きょうはここで終わる。

のがちょうどいいんだろう。
でも、つづける。
3連休も終わることだし。

あんまエントリーをダラダラつづけんのも、アレだし。
1エントリーはダラダラつづけてるじゃんって
かまってちゃん3回目の登板ね。




「とりあえず、あと1周してから
そのあとのおれらの処遇、決めませんか?」
っておれが独りごちる。

ゼンラボッチは
「そうしましょうそうしましょう!」
って、独りごちる。

それは事実上、
「あと1周でおしまいね」を意味する。
ふつうは。

でも、ガキの使いじゃねえ。
おたがい、いいオトナだ。



おれのこのぼっち練の真のねらいは
「ネタづくり」

ゼンラぼっちのねらいが仮に
「30km走る」と
「ネタづくり」と、する。

オトナってなんだかんだ、利害で動くもの。
大同小異って言葉がある。
たとえ小さな相違があっても
大きな目的が共通してれば、そこを基軸に動けるはず。

「あと1周でおしまいね」は
1周を終えた時点での
「からの~」「ええっ! マジすか~!?」
(しようがないけど、おいしい)
を、意味する。

けっきょく、6周走る。
を、意味する。

先方さんからも、ソレデショオーラが
むんむん漂ってる。



そのつもりで、5周目スタート。

なんだが、周回が始まった直後の上り。
右ひざが抜けるみたいになってきた。
ひさびさの、チョーケーっぽさ。
さすがの、運動不足だ。

軽いうちは、外モモを拳で叩けば、直る。
ガンガンガンガン。叩く。
でも、やっぱ右ヒザ抜けそうだ。
なんだか、痛くなってくる。

息は乱れてないし、きつくもない。
でも、脚が出ない。
こりゃ、NGサインかも。



たまに軽口を叩きながら
鼓舞、しあう。

いや、マジで、痛いかも。

このまま、いきおいに飲み込まれるわけには
いかねえ。

こっちゃあ、アソビでやってんだよ!!

桜田門の手前で、タップ、する。
「おれはこれでやめるっす。
ゼンラさんは続けてください」

やる気がみなぎってるゼンラ。
「そうすか。じゃ」
みたいなことを期待してた。

からの~
「おれも腰痛いッス。やめましょう!」



なんだこの、ダンディズム。
一糸まとわず、やさしすぎるじゃんか。
ネタになんねーじゃんか。

「そこはあれじゃないすか!
おれは30kmやってきます、でしょ」

もはやゼンラの情熱の阻害要因
でしかないおれ。
わかってる。

せめてこう、激烈ツッコミするしかなかった。
最後の一刺し。



もうすぐ、5周目が終わる。
本格的に痛くなった右脚をひきずりながら
清麻呂をめざす。

あと30m。

ムキムキぼっちがカメラをこっちに向けて
待ちかまえてた。
ムキムキなくせに、やさしすぎる。

コマネチをキメながらゴールする
ゼンラボッチ。

なんかしなきゃなとおもいつつも
ゼロアドリブヂカラで
小粋なポーズのひとつもとることなく
ふつうにゴールする、おれ。

いろんなもんにさいなまれながら
集合地点に向かう半ダッシュ含め
2時間45分48秒のぼっち練が、終わった。

あとづけの集合写真。
IMG_1818
ボッチたるもの。
「みんなで輪になって“行くぞ”」
そんなしゃらくせえシューズ集合は
撮らねえ。便宜上。

あれあれ?
長い割に、ネガティブな終わりかたすか?

いやいやいや。



もし。皇居のどこかで
おれが落としたメモ見つけたひと
いたとしたら、くれぐれも
公開なんかしないよう、おなしゃす。

なんならおれの代わりに
ゼンラぼっちにクエスチョン
ぶつけてやってやって!

つづく。