当時お世話になってたNさんから
「キクチくんも出てみな」
ってお誘いを受け、顔を出してみた。
文章教室ってやつに。
*
あらかじめ言っとく。
きょうのは、いつもに増して中身がない。
時間をムダにしたいひとだけ、
つづきをどーぞ!
*
その文章教室っていうのは
サークル、みたいなもの。
主宰者はNさん。
カルチャースクールだかなんだかで
「ノンフィクションの書きかた」
だかの講座をかつて持ってて
それは終了したんだケド、
そのときの生徒を中心に月1回
Nさんの事務所でおこなわれてた。
メンバーは10人ぐらい。
*
次の月に生贄になりたいひとが立候補し、
メンバーの誰かを取材して
原稿用紙5枚にまとめてく。
というのが、課題。教材。
Nさんがみんなの前で読みながら
直すべきところをチェックしてく。
というもの。
それを毎回2人ずつ。
Nさんの報酬は、
「アフターのNさんの飲み代を
その日、出席したメンバーでシェアする」
という。
これだけなら和気あいあいっぽいが。
*
内容は、かなりガチ。
はじめて文章教室に出た日。
生贄はかなりこてんぱんにやられてた。
じゃあ次回はどうするってなって
新参者として、立候補した。
すげえおっかなかったが、
それが、生贄以前に
俎上に上げられて話題になることで
超絶人見知りって関門をクリアする
近道になるに違いない。
とか、真剣におもってた。
おれの20代って、そんなもん。
*
結論から言うと。
(その日初めて会った
見ず知らずのひとに取材をお願いするという
超難関0次関門をなんとかクリアして)
かなり気合を入れて話を聞いて
かなり気合を入れて書いて
事前にライターさんにも見てもらって
臨んだ。
*
ものの。
激烈チェック。
もはや、チェックっていうよか
ダメ人間の烙印押し的な風情。
フルボッコ。ってよくいうが
ホントにサンドバック。血みどろ。
大げさでも何でもなく、
「ふー。こういうことだけは、やっちゃダメなんだよなあ」
っていう、必殺つぶやき右ストレートが。
400字詰めの原稿用紙1行あたり
3ヶ所ぐらいずつとんでくる。
おれの原稿用紙は
その右ストレートを聞きとめて書いた
赤字で、まっかっか。
まさに、血みどろ。
*
おれはわかりやすすぎるホド
あからさまに凹んでたらしく
Nさんもさすがに最後
「でも、句読点を打つ位置は、いい」
とか、わけのわからないフォローをし出すシマツ。
ほめどころがまったく見あたらない
デルモ志望のチャンネーに
「でも、肌はすごくキレイ」だとか
「でも、歯並びはすばらしい」とかいう
ああいう感じ。
*
アフターで誰かが質問する。
「先生。私はキクチさん、
それほどひどくない、というかむしろ
おもしろいとおもったんですけど。。。」
もう終わったことなんだから
蒸し返さんでくれるかな、とおもう。
でも、おもしろいって言われて
ちょっとうれしいかも。
とも、おもいつつ。
Nさんは返す。
「うちの事務所のホープだから。
プロとして、いつもよりちょっと
シビアにいってみたんだよ。てへっ」
てへって言ったかどうかは
アタマが真っ白で、覚えてないが
ニュアンスとしてはだいたい、そんなもん。
だった。ような。気がする。
*
ただ、この日はぐうぜん。
学生時代の仲間と千葉の白子ってとこで
どんちゃん騒ぎ合宿をすることになってた。
そしてこれもぐうぜんなんだが、
結婚2週間前・オブ・おれさまちゃん。
結婚相手が仲間うちのひとりなので
行かないわけには、ゆかない。
生贄と、して。
文章教室でも白子でも
一生のうちで、そうはねえだろっていう
すげえターゲッティング・ロックアウト感。
文章教室のアフターは(凹んでるおれ以外)
がぜん盛り上がってるが
そろそろ出発しなければならない。
「というわけでございまして」
と、事情を説明し、中座。
アタマが真っ白で、そんなたけしなてい
で言ったかどうかは覚えてないが
ニュアンスとしてはだいたい、そんなもん。
*
まあ、事情はどうあれ
「凹んだあまり、いたたまれなくなって、中座」
って映りますわな。
客観的に。どう見たって。
*
それが原因なわけじゃないけど
以後、なんとなく文章教室
足、遠のいちゃったんだよねえ。
というのは、措く。
*
こうして。
マラソンとは何も関係ないネタのまま
あまつさえ、本題に触れてもいないまま
続けてしまったわけだが。
*
表題は。
その文章教室で次回おれが書いてく。
ってときに原稿を見てもらった
ライターさんの言。
「アンタのことなんか、
誰も知らないんですからねーだ」
そのひとは
「アンタ」とも言ってないし
「ねーだ」とも言ってないが。
ニュアンスとしてはだいたい、そんなもん。
名のあるひとのエッセーとかならいざ知らず
キクチのこと知ってるアタシならいざ知らず
知らないひとがコレ読んで
どーしろっての?
みたいなこと。
*
文章教室では
そこらへんもバッチシ修正して
臨んだうえでのフルボッコ
だったわけだが関係ないので、措く。
*
さすがに語り口調じゃないものの
文章教室に書いてった作文もこのブログも
芸風はおんなじようなもん。
「そもそもおめえ、誰だよ?」
ってハナシ。なんだケド。
おめえ、フルボッコにされても
まったく進歩してねえじゃんかよ。
も、措く。
*
それで成り立っちゃうのが
ブログのおもしろいとこで。
このブログを見てくださるかた
ほぼ全員と、顔を会わせたこともないのに
なんとなく、おれがどういう感じか
バレてちゃったりする。たぶん。
逆に。
おれがブログを見ているかたも
ほぼ全員と、顔を会わせたこともないのに
なんとなく、そのひとがどういう感じか
わかってちゃったりする。たぶん。
「ひと夏の想ひ出」でおなじみの、或る
たまたまおなじところに居合わせたてい
のとき。
ピンTカモフラさんの
ほぼ第一声(独りごと)は
「初対面って気が、しないっすよね!」
だった。ように。
*
これにからめて
ドサクサにまぎれて「立ち位置」
みたいなこと
触れとこうとしたケド、やめとく。
*
個性。ってのが、ある。
個性ってのは
自己判断じゃなくて他己判断だ。
「アタシって、天然ボケなひとじゃないですかあ?」
ってのは、たけしが
「オイラはお笑い界の大御所だからよお」
イチローが
「まあおれ、不世出の大打者ですから」
って言っちゃうようなもん。
ん? ちょっと違うな。
たまにある、たけし連投は、措いても。
そんなもん、
他人が決めることで
じぶんでアピることじゃあ、ない。
じゃん。
みたいなことを言いたいわけで。
*
なので「個性を出す」ってのは
おこがましいハナシで。
そのダークサイド(?)が
もはや死語かもしんないケド
「じぶんプロデュース」ってやつで。
いくら装っても、すぐバレる。
まさに、上のコレ。
別におれの識別眼がゴイスー
なんてわけじゃなく、
みんなそんなもんでしょ。
おれがブログを見ているかたも*
ほぼ全員と、顔を会わせたこともないのに
なんとなく、そのひとがどういう感じか
わかってちゃったりする。
ちょっとブログのテンプレデザインを
くまのプーさんかなんかにして
きょうはシュークリーム、なんて書いたって、
はんぶん食べたら、おなかい~っぱい。
ぷはぁ、まんぷくまんぷくぅ~♪
ほっこり(はあと)
「おめえ、ムリしてんだろ」
って一発でわかっちゃう。ようなもん。
ホントはシュークリーム、って一発でわかっちゃう。ようなもん。
それも特大サイズのを3コ食ったよね!
しかもそのぷはぁは、
向こう三軒両隣まで響き渡る
ものすげえゲップ音だよね!
そのひとの個性は
くまのプーさんではなく
「よく食うさん」であり
「驚異的なゲップをかませるひと」
ということに、なる。
「じぶんだけがうまいことやってるつもり
でも、まわりにはソレぜんぶバレバレな
イタすぎるひと」
ということにも、なる。
*
「てめえの“超絶人見知りちゃん”は
じぶんプロデュースじゃねえのかよ!」
そうツッコミたいひと、たぶんいる。
いないかもしんないケド、いる前提で進める。
*
おれが自己分析したところでしょせん
「長えフィルター」
よろしく、まったく的外れなんだが。
わかってる。
*
いや。
超絶人見知りちゃんについては
エビデンス、あるですよ。
エビデンスといえるかどうか
統計的なことは知らんケド。
上のリンクとおんなじコレで
「コイツはひょっとして、むちゃくちゃビジョじゃんか」
って気づいちゃった後輩。
電車で話してておもむろに
「しかし、キクチさん。
ホント、人見知りですよねえ」
って言った。もん。
会話のコンテキスト、すべてぶった切って。
*
オトナになって。
仕事とかで初対面のひととも
あんがい喋れるようになって。
「もはやおれは誰にでも
すぐに打ち解けられるひとだ」
っておもってたので。
あらためて言われて、
あんがい凹んじゃった。もん。
そうだよねえ、やっぱし。
ってなっちゃった。もん。
*
なので、その。
個性を出そうなんてヘタにイキったって
「アンタのことなんか、
誰も知らないんですからねーだ」
ってなるだけなので。
じぶんが至極アタリマエとおもう
とこを、アタリマエにしずか~に
進んでく以上の個性って
ないのかな、といつもおもう。
うん、ハナシがあちこちとっちらかっちったまま。
袋小路だ。じゃじゃまるさんだ。
うやむやに、撤収だ、撤収!