イトコの孫が水泳をがんばってると聞き
父方の親戚関係を整理してみた。
古い記憶と伝聞が織りなす、ある意味、ミステリー。
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このネタのきっかけは、去年の7月。
「用賀のおばさん」の葬式でのこと。
母が久しぶりにイトコと会い、近況を報告しあった。
イトコってのは、おれからみてイトコね。
おれはまだ30代。
冒頭の「イトコの孫」から「???」だが
それはおいおい。
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そこで、イトコの孫娘が水泳をがんばっている
というハナシを聞いた。
ハナシを聞いたのは母。
おれは葬式に行かれなかった。
イトコの孫は高校生で
名前を聞けば、
水泳をまったく知らないおれでもわかるチョー有名コーチ
に教わってるホド、有望だという。
が、いかんせんスチャラカな母なので
かんじんなことはわからない。
種目はおろか、苗字や名前すら、わからない。
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手がかりは
○住んでいる地域
○高校生だということ
○有名なコーチについてるということ
だけ。
ちなみにコーチにかんしても
スチャラカ母から与えられたヒントは
「えーと、何だっけ? すごく有名なひと」
という、それすらきわめていい加減なもので
おもいあたる名前を挙げたら
「あ、それそれ! たぶん」
と自信マンマンに、
さもおのれの手柄であるかのようなお墨付きを得られた。
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さっそく、拙い手がかりをもとに検索したら
それらしいひとが見つかった。
そんなわけで、確証は、ない。
何できょう、こんなエントリーをしたかというと
おれの推測がビンゴなら
いまおこなわれてる水泳の日本選手権に出てるっぽいから。
おれはまったくのカナヅチなので
どんくらいスゴいのか、想像すらつかない。
ただただ、スゲーとおもうだけ。
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イトコの孫、ということは、7親等になる。
すでに法的に親戚かどうかすら、わからない。
っていうか、7親等の親類を知ってるひとなんて、いる?
地方で親類のつながりの濃い土地に住んでるか
よほどの名家ぐらい、でしょ。
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そんないいチャンスなのでついでに
親戚をアタマのなかで整理してみた。
とりあえず、父方の祖父母以降。
なかなかな陣容だ。
オトコは○、オンナは●、☆はおれ。
少なくともイトコ階層まではほぼ既婚だが
連れ合いは祖父母とおれ以外、省いた。
収拾がつかなくなるので。すでに収拾ついてないケド。
いちばん上の伯父と
いちばん下の叔父は夭逝してるので
数字は実質的な、呼びなれてるきょうだい。
イトコの子ども以下は、把握しきれてないので判明分だけ。
どころか、イトコももっといるかもしれない。
が、わからない。いわんや性別をや。
4/14修正
母に訊いたら、とくにきょうだいのうえのほうの
イトコがおおぜいにいることがわかった。
今回の主役、モリモリ泳ぐひとはいちばん上の伯母の、ひ孫。
1のいちばん下。
1は「綾瀬のおばさん」と呼んでいた。
冒頭の「用賀のおばさん」は5。
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祖母が2人いるのは、
父きょうだいの産みの母が、父が5歳のときに亡くなったから。
2番目の祖母はおれが小学校にあがるころまで生きてたので、かすかに憶えてる。
祖父はおれが生まれる4年前に亡くなっている。
以上、図表からココまで、長え注釈。
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おれの父は、実質的な末っ子。
しかも相当ぶっちぎってて
父と「綾瀬のおばさん」とは21歳違う。
祖母が父を産むとき、
「綾瀬のおばさん」はすでに嫁いでて
お産の手伝いに来た、というぐらい。
綾瀬のおばさんの長男は父の1コ下。
それが、今回の主役の祖父にあたる、おれのイトコ。
主役のモリモリ泳ぐひとの「苗字すらわからない」のは
綾瀬の伯母がすでに「キクチ」ではないうえに
イトコのムスメも嫁いで苗字が変わってる、ゆえ。
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3が実質的な長男「瀬田のおじさん」。
父とは15歳差。
祖父母が年老いていたし、父の父親代わりで
父はこの伯父に大学まで出してもらった。
家業のかたわら、子どもたちに剣道を教えていた。
江戸っ子らしく気が短くて、親分肌でもあったので
父はすごく慕っていた。
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「瀬田のおじさん」は
父を息子のように育てていたので、流れで
おれを孫同然にかわいがってくれたし
おれも、「瀬田のおじさん」が大すきだった。
江戸っ子らしく、シロシと呼んでくれていた。
ブチ切れて真剣を持ってイトコを追いかけまわしたり
ふらりと伯父の剣道場にやって来た三島由紀夫と
酒を飲んで話したけっか心酔するナド
とにかくキャラが立ってるので
また、そのうち紹介したい。
おれが走ってるのも
この伯父の遺伝じゃないかとおもう。
というハナシも、そのうち。
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「瀬田のおじさん」はきょうだい内で
圧倒的なリーダーシップを発揮していて
盆暮れや法事にはきょうだいが勢ぞろいしていた。
父が圧倒的に末っ子だし、
おれは父が32のときの子どもなので
イトコ階層はほぼ、1まわり以上、齢上。
それでもかろうじて知ってるのは、
「瀬田のおじさん」が集合をかけて
子どものとき、よく会っていたから。
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とくに年末になると毎年、餅つきをしていた。
瀬田の家は鍛冶屋だったので、
工場(こうば)でコークスみたいので、がんがんもち米を炊く。
男性陣が何臼もつきまくり、
女性陣があんこやら大根やらきなこやらを用意してまぶす。
つきあがったのをみんなで板状に伸ばしたり、鏡もちにして
近所にくばって歩いたり、おみやげにしたりした。
父はなぜかずっと相の手(ついてる餅をひっくり返す)役をやっていた。
炊き上がったもち米を、塩を振ってつまみ食いするのが
おれらガキどもの楽しみだった。やたらと美味かった。
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伯父が亡くなって15年あまり。
その前に長い間、患っていたのと
すでにきょうだいそれぞれが齢とって
本家っぽくなっていたので
親戚集合は平成になるころには、自然消滅した。
そんなわけで、
いまはほとんど行き来してない。
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春のウキウキ気分につられて
電車でチャンネーのケツを触ったら
「コイツ、血のつながりがあるんじゃんか!」
と二重の恥を背負うことも、十分ありうる。
という、遠い親戚のハナシ。
長姉と長兄に軽く触れただけでこんなに長くなっちゃったが
伯父伯母で健在なのはもう、3人だけ。
4「2番目のおじさん」(次男って意味)
7「横浜のおばさん」
8「ハタナカのおばさん」と。
遠い日の花火、だ。
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あ。いちおう言っとくと、
電車でじぶん以外のケツを触ったことは、ねえぞ。
触られたことなら、あるケド。。。
まあ、てめえの親戚なんか知らねえよ。
という、とんだ自慰エントリーなんだがな。