中高生のころ、「実力テスト」というものがあった。
校内でやるし、「テスト」と名前がついている。
にもかかわらず、学校の成績には結びつかない
なんともビミョーな位置付け。
学校オリジナルのものもあれば
大手予備校の模擬試験もある。
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ビミョーさを増幅しているのが
「実力」という言葉。
実力って何だ?
「じぶんの
ありのままを出せばいいから、
準備するひつようないよね」
などと。
言い訳をつくるにはかっこうのツールにもなる。
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高校のとき、
大学生のイトコに家庭教師をしてもらってた。
カレいわく
「そうじゃないよ」と。
ふだん以上に本気で取り組まないと
意味がないよ、と。
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いまおもえば
あの実力テストというのは
本気を出すトレーニングだった。
「今回はナントカだから」とか
逃げ道つくることばかりしてると
いざというとき
本気の出し方がわからない。
全力が尽くせない。
上達するのは逃げ道さがし
ばかり。
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おれにとって、ジョグはしょせん
ただの趣味だ。
楽しいから走る。
もっと速くなりたいから、走る。
そこにひとつも意味なんか求めちゃいない。
ジョグを人生になぞらえたり
「NO JOGGING, NO LIFE」
などとぶち上げるなんて
ムシズがランしてしようがない。
ジョグのこと言ってるんだから、
ムシズがジョグする。か。
いちじるしく、どーでもいいぞ。
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ただ。
ジョグするようになってよかったのは
「たまに本気出さないと
じぶんの本気スイッチが
どこにあるかわからなくなる」
と気づけたこと。
「本気を出し慣れていれば
いつでもスイッチを入れられる」
とわかったこと。
準備したしなかったにかかわらず
本気すら出せなければ、
その時点のMAXの「実力」は、測れない。
ジョグなんてしょせん
ただの趣味だケド。
本気スイッチのありかがわかってれば
ジョグにかぎらず応用できる。
のでは。
*
などと。
ほぼギャグなしで通してみた。
*
まあ、
中高生のころの「実力テスト」。
結果はそれはそれはヒドイものだったんだがな。
まあ、
中高生のころの「実力テスト」。
のころに気づかなかったからこそ
いまこうしてエラソーに
さも大発見のように語ってんだがな。