キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

おれから盗みなされ



最近、11/25のつくばマラソンに向けてちょっとずつ不安が増してきている。
練習はそれなりにプランに沿ってできているし、調子は悪くない。
自分で自分にすごく期待してるんだが、反面、不安も日増しになっている。
ま、なんつうかオトメゴコロみたいなもんなんだろうな。

とそんなとき、本屋でみつけたのがこの本。



「ネガティブスプリット」については、春のかすみがうらマラソンのあとに書いた。
超ネガティブ(2012/04/16)

この本は「おれのブログみて企画立てたんじゃね」ぐらい、ブログで書いてきたことやふだん考えてることとかぶってる。
あまつさえ、著者は筑波大学の先生らしいので、いろいろと実験データとか科学的なコンキョに基づいてくれてるので、おれのテキトーな感覚を裏づけてくれてナイス。

と、王様きどりで。



こんな本出しちゃったら、おれのごぼうぬき大作戦、みんなやっちゃうじゃんか。
なんて、ちいせえことはいわない。
だいたい、走りはじめてたかだか2年半ぐらいのおれが気づくていどのこと、みんなとっくに気づいてるにきまってんじゃんか。

なんだけどあえて、「おれの背中をみて盗みなされ」
と、王様きどりで。。。



とりあえず、この本のもくじとおれの感想。

序章 レースを成功に導く「ネガティブスプリット」とは?
ネガティブスプリットの紹介。
最近の世界トップクラスはみんなやってるぜい→藤原新だってやってるぜい→著者もそれで自己ベスト更新したぜい→だから市民ランナーもやろうぜい! みたいな流れ。

いいたいことはわからなくもない。んだけど、超絶すげえケニア人とかエチオピア人と市民ランナーを同じ流れの上に並べられても、と、なんとなくイワカン。まあいい。些細なことなんだろう。

第1章 ネガティブスプリットで速くなる5つのワケ
簡潔でわかりやすい。ここをもっと市民ランナー目線でケーススタディー式に取り上げれば、それだけで1冊つくれそう。

第2章 目標ペースを設定する方法
レースを想定する実践編。
乳酸性代謝閾値とか無酸素性代謝閾値とか、初心者にとってはハードルの高い用語の説明がガシガシつづくが、よくまとめられていて頭が整理できる。
ただ、PDCA(プランとドゥーとナントカとナントカ)とか、ビジネスマンの自己啓発書ぽい言いまわししてるのが、ちょっとなあとおもった。これも些細なこと。

第3章 後半粘れるトレーニング法
じゃあネガティブスプリットで走るためにどういう練習したらいいか、に言及。
この著者の方法論。自転車とのクロストレーニングについては、おなじ著者の違う本でさんざん述べられてる。期分けのやり方とか含め、説明をちょっと端折りすぎな気がする。

第4章 ネガティブスプリットを成功に導くフォームづくり
ココ、キモ。
「ランニングエコノミー」という言葉をつかって、効率的なフォームはどういうことか、どうすりゃ燃費走行ができるかについて言及。これもこの著者の別の本でさんざん述べてるんだが、3章と違ってこっちは「大事なことは何度くり返してもいいんだぜ」っておもう。

第5章 レース1か月前に体重を落とす
直前期の食事や調整の仕方。これも方法論の1つなんだろうケド、おれにはピンとこなかった。

第6章 レースで実践! ネガティブスプリット
4章と並んで、キモ。1章とおなじく、ここを広げるだけで1冊できるのになあ、な章。まあ、具体的な作戦とか考え方についてなんだが、どうもこの著者は、気持ち的な部分みたいな科学的裏づけのないことにはあまり紙面を割きたくない感じ。



ざざっとこんな感じ。
あまのじゃくりたくて、わざと絶賛部分を抑え気味に、ちょっとなあなところばかりを書いた。
でも、こんな長ったらしく紹介してんのは、すばらしい本だからこそ。
を汲み取ってもらえたら、うれすい。



あと、読んでとくに強く感じたところを2つ。

1つはタイトルについて。
「30分速くなる」って言ってるのに、なにがどう30分なのかにまったく触れられてないところがザンネン。
たぶん、編集者がタイトルを決めるときに「具体的な数字が出てるほうがヒキがいい」みたいな、くだらない考えで大して意味なくつけたんだろう。

「~な3つの理由」とか、あったよねえ。安いビジネス書じゃないんだから。
ムシズがランしちゃいますぜ。

もう1つ。
セルフコーチングするからこそおもしろいんじゃね。
といってるところに、モーレツに首肯しちゃう。

他人の決めたメニューに従ってちょっといい結果が出たからって、それは攻略本をみながらゲームをクリアするようなもん。本で「○○がいい」って読んで、それをジョグで試してみる。また本に戻って。という往復をしながら試行錯誤を重ねるのがシロートの醍醐味だと、おれも強くおもう。

まあ、シロートじゃなくても藤原新とか川内クンみたいなアスリートは日々そんなことしてんだろうケド。



そんなわけで、
「ネガティブスプリット」については、気が向いたらもう少し触れるつもり。

つづき→ネガティブスプリットあるある、的なもの(2012/10/31)



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