家族旅行のつづき。
城と温泉のほかに、3年ぐらい前、ハタと気づいた。
「高校野球が好きなんじゃん、おれ」
とりあえず、正門をパシャパシャ撮りはじめた。
ようやく出ました。
おれ主導の旅のテーマ。
*
学校の正門なんて、野球自体と関係ないといえば、
あんまり関係がない。
あまつさえ、学校のウェブサイトをみればいくらでも出てるし、
wikipediaにだっていくらでも出てる。
でも違うんである。
正門あたりを眺めるだけで、
行ってみなければわからないこと、
その土地の空気感、みたいなものを
いろいろ感じ取ることができる。
学校の周辺環境とか他校との距離感とか。
*
いちおう、そんな能書き。
もちろん後づけ。
*
そんなわけで、今年激写したところをカイチーン。
きのう、「丸亀城の石垣はすげえ」などとぬかしながら、
ビジュアルの1つもつけなかった。
そのぶん、きょうは写真満載しちゃう。
時系列でまずは岡山県から。
倉敷工業。
初日。岡山駅でレンタカーを借り、内陸部にある備中松山城へ。
その帰り「そんなに興味があるわけじゃないけど、観光的に抑えなきゃな」
と、倉敷の美観地区ってのを観る。
美観地区。
なんたる自信過剰。
さすがセンロックの生誕地。
さておき倉敷工業。
むかーし、延長戦で6点とったのに7点とられて負けた報徳学園戦とか、
駒苫戦での圧倒的リードされ→ノーゲーム→再試合で勝利とか、
劇的なイメージがある、どちらかといえば古豪。
なんつうか、左の写真。
岡山「縣」ってのと、「工業」の工の字、縦線がうねうね曲がってるところが、
ズキューン。
下に出てくる高松商や岡山東商みたいに、
商業高校で地元の誰しもが認める名門伝統校ってのは珍しくない。
ただ、工業高校ってのがまた、かっこいい。
熊本工業、みたいな。
右写真の垂れ幕の群れで、そこらへんの名門ぷりがよくわかる。
一本道が正門で行き止まりになってる、というあたりも。
*
あ、言い訳しておくと。
現地で訪れる学校を探すときも、行き当たりばったりだし、
ここに書くのも、ソースはおれの脳内だけ。
間違いもあるとおもう。
以下同。
倉敷商業。
今年の夏の甲子園でベスト8。
派手な感じではないが、歴史は感じられる。
大通り沿いにあったし。
それはいいとしても、ベスト8からまだ半月あまりなのに、
横断幕だのはもう撤去されてたのが意外。
その代わりに、というかコレ(↓)。
カレが偉大なOBであることは、イヤというほどわかった。
んだけど、
半月前の偉業の跡はなくなってて、
4年前の「日本の野球界的にはなかったことにしたいんじゃね」は、
いまだに堂々と飾られている。
おもしろい学校だな。
とおもいました。
と、小学生の絵日記を音読するていで。
*
2日目は香川県。
まずは丸亀高校。
野球的に超名門校というわけではないが、地元の進学校。
甲子園には2、3回出たことある(ような気がする)。
甲子園に出たとき、新聞で
「偏差値70いくつの秀才集団がどうたら」
みたいな書かれ方をしてた(ような気がする)。
そういう県内随一な進学校は、城に近接してることが多い。
滋賀の彦根東とかも、そうだった。
写真は正門かどうかはわからないが、城沿い。
あとで反対側をとおったら、それなりの大通りに面していたので、
そっちが正門なのかもしれないが、まあいいや。
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地方都市だと、中心部のつくりがむかしからおなじで、
ど真ん中=城、のまわりに市役所だのがある場合も、ままある。
平城の場合、とくに。
駿府城公園なんて、石垣の内側に静岡県庁(静岡市役所?)が
あった(ような気がする)。
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丸亀城西。
丸亀商でいくら検索しても出てこないとおもったら、
何年か前に校名変更してたんだっけ。
という。
たまーに出てきて、たまーにベスト8とかに勝ち残ったりする。
高松商。
14時ぐらいに丸亀で「まだ宿に行くには早いし」
と、高松城を観にいくことにした。
高松市内でほかにも高松一とか英明とか、
いくつか行きたいところがあったが、
時間のつごうで1つしか行けないとわかり、迷わず高松商へ。
戦前からの超名門校。
宮武四郎とか水原茂といった
レジェンド中のレジェンドも生み出している。
最近ゴブサタ気味だが、なにしろこの風格。
四国では、四国四商という名で並び称されてきた。
徳島商、高知商、松山商と、この高松商。
松山で松山商は抑えたので、あと2つ。
こういう伝統的な商業高校って、各県に1つぐらいずつ必ずある。
地元の実業家をあまた輩出してきた矜持が前面に出てて、
たまらなくかっけー。
正門を入ると、こんな記念碑が何本も立ってる。
胸がきゅんきゅんする。
ボールのモチーフをはさんで、
左がセンバツ、右が選手権の戦いの記録。
まだまだ空欄がたっぷりありますゾ。
おれはフッカツを待ってますゾ。
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香川では坂出商もいったんだが、写真がうまく撮れなかった。。。
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3日目。岡山県に戻る。
今度は岡山市内。
創志学園。
去年だかおととしの春、創部1年目で甲子園出場という快挙をやった学校。
初日、備中松山城に行く途中、関西高校を発見して、
この日は岡山城をみてまず関西高校に行こうとしたが、
その道すがら、たまたま前を通った。
カーナビが古くて旧校名だったが、とりあえず。
関西高校。
「かんぜい」と読む。
最近、岡山県内では頭ひとつ抜け出してる感がある
むかしからの強豪校。
去年の甲子園でベスト4。
「月に向かって打て」の大杉勝男をはじめ、けっこうな人材を輩出してる。
10年ぐらい前、吉年っていういいサウスポーもいたなあ、などと。
体操でもたしか、森末とか水島、水鳥が関西高校だったとおもう。
岡山駅からクルマで10分くらい。
幹線道路のカーブの頂点、在来線沿いにある。
みずから、地元の有力校デスヨって雰囲気を出してる学校。
というイメージ。
こういうとこ、けっこうある。
正門と校舎やグラウンド、体育館が離れていて
1枚でその雰囲気を収めることができなかった。。。
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さて、17時にはレンタカーを返さなくてはならない。
まわれてあと2校。
ということで、岡山南高へ。
関西高校からそんなに遠くなくて、クルマで行きやすかったから。
「かわいらしいバント」でおなじみの、
元ジャイアンツ・川相の出身校。
スカイブルーのユニフォームがカッコよかったんだが、
最近はとんとゴブサタだな。
ラスト。岡山東商。
「県内随一の商業高校」という意味では、
倉敷商業もなかなかだったんだけど、岡山はやっぱ岡山東商だな
と、実際にみてわかった。
中心地からはやや距離があったが、
大通り沿いにあったし、
敷地内に県高野連の事務所もあったし。
岡山南の時点で
時間的にあと1校しか、ということになった。
いずれも岡山駅からちょっとかかる
岡山理大附と岡山城東と、この岡山東商。
どれにするか迷ったんだが、ここ大正解。
カミソリシュートの平松政次を輩出。
平松のときにセンバツ優勝した。
ここもフッカツが待たれる。
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長くなったが、そんな感じ。
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冒頭でもいったが、
「正門激写」をやろうとおもったのは、3年前。
愛媛からだった。
2年前に金沢から福井。
去年は滋賀の琵琶湖東岸に行った。
この3年分だけでも、激写した正門の数がそれなりにたまってきたんだけど、
それ以前に、
静岡とか奈良とか京都とか松本とか甲府とか
仙台とか会津とか郡山とか
行った。
そこでどうして気づかなかったんだろう。
もったいねえ。