やくざ監督と呼ばれて ~山陰のピカソ・野々村直通一代記
著者:野々村 直通
販売元:白夜書房
(2012-04-28)
販売元:Amazon.co.jp
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きょう、白夜書房主催の野々村直通さんのトークショーにいってきた。
学生時代、毎週月曜に飲んでた高田馬場に降臨。
大正製薬系のテニスコートが学校の裏にあって、
うちのサークルは毎週月曜にそこで練習をしてて、
学生が騒げる2時間飲み放題の店が高田馬場にあったという、
20世紀のできごと。
そんなことはまったく関係ないけど、
白夜書房主催のトークショーということで、ひさかたの高田馬場。
*
とりあえず、主題から紐解いていく。
トゥー・シャイ・シャイ・ボーイ
とぬかしたかったんである。
「ボーイ」は、おれ。
断じて、野々村直通さんではない。
*
われながら、
野々村直通「さん」というのに、イワカン。
監督とか、先生、が適当だとおもう。
*
とりあえず、いまのおれは野々村さんの話にとても心酔してて、
興奮さめやらず、帰り道で酒を買い込み、独りで飲みはじめちった。
だから、このエントリーは、トークショーの野々村さんのことというより、
おれのジイ的行動から。
性分として、次のエントリーにつづくかどうかは疑わしいが、
トークショーにおける、おのれのアクションを描く。
まとめると、表題。
*
復習。
誰に対しての復習かはさておき。。。
おれは、高校に入ってから1ヶ月間、
クラスメートとひと言も話さなかった。
正確にいうと、
話さなかったんではなく「話せなかった」。
んである。
そんくらいの、観月ありさ的。
*
こーゆー仕事をするようになって、
初対面の人にもやたらとフレンドリーに話すようになった。
取材、という武器をうしろだてに。
おれもやればできんじゃん、
ヤレ~バデキ~ルヨデキルヨヤレ~バ~
などとおもってたんだが、
生来のそういうものは、変わんないらしい。
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まわり道がくどい。
*
おれは、野々村直通さんっていう人を勝手に大好きになったのは、
そのきっかけは2010年春のセンバツ甲子園の中継。
向陽高校に負けたとき、試合後のNHKの中継で
「野々村監督はひと言も話しませんでした」
という、前代未聞の談話があったこと。から。
仕事場でこの様子をみて、
なんだかわからないけど、
「負けたほうのあるべき姿をとうとうみちゃった」
という気分になった。
異常にすがすがしい気分になった。
*
そのころのエントリーでいったけど、
その後のバッシング意味がよくわかんない。
*
おっと、まだ前フリが長い。
本題に入る。
*
きょう、野々村さんの上のほうに表示されてる本の
出版記念トークショーにいった。
6月に入ってから、
ずっと、ワクワクしていた。
きょうの昼ごろなんか、
仕事場の女史に
「おれ、きょうコノ日なんっす」
などと、
冒頭にある本をチラ見せしつつ、
とる方向によっちゃ、カンッペキにセクハラまがいの発言をほざいてた。
*
そんくらい、ワクワクしてた。
*
あいかわらず、前フリが長い。
観月ありさの首が伸びすぎちゃってるんである。
*
トークショーが19時だからっていうんで、
18時すぎに仕事場を出て、
あわてて、高田馬場の会場へ。
*
トークショーのことはさておき、
その後、「会場は100人弱いるから1人ずつのサイン会は不可能」
ということで、
限定20名の直筆サイン配布。
入場時に、ドラフトのときのくじ引きみたいな箱に、
おのれの名前を書いた札を入れる。
当選した2名は、野々村監督じきじきに
即興の似顔絵を描いてもらえる。
それは、はずれ。
*
はずれた中から、20名へ、講演前に書いた直筆サイン色紙のプレゼント。
15人目ぐらいで、来ました。
キクチヒロシさ~ん。
ジ・キ・ヒ・ツ・
jkht。
*
呼ばれた瞬間、モーレツに感動してた。
んだけど、うれしすぎて、アドリブすぎて、どうしていいのかわからない。
名前を呼ばれて、当然のように席を立ち、
通過儀礼のように監督と握手をして、色紙をいただく。。。
*
いや、
当然のように席を立ったんではなく、
びっくりして、トリニダーゴ・トバゴ、じゃなくて、すっかり取り乱しちゃってたんであるし、
通過儀礼のように監督と握手したんではなく、
感激のあまり、なんにもできなかったんである。
観月ありさ、ことトゥー・シャイ・シャイ・ボーイ
だったんである。
そのシュンカンに~。だったんである。
*
握手をさせていただいた野々村監督の手は
ものすごく温かかった。
握手をして「もったいねえから手を洗わねえ」とおもったのは、
30年以上前、多摩川グラウンドで原選手と、以来。
ぐらい。
*
でも、その感動を表に出せなかった。
行動だけを見れば
ナマエ、ヨバレル、
オレ、マエ、デル、
アクシュシテ、カミ、モラウ。
だけ。
*
きょうのトークショーはほんとうに楽しみだったから、
本を何回も読んで、必ずしようとおもってた質問を10コぐらい書きだして、
そういう万全の状態で臨んだはずだったのに。
*
講演が終わり、会場を出る。
外には、受付のロビーの傍らに監督の作品集が展示されてる。
「高校野球小僧」に載ってた、おれが大好きな絵もある。
山陰のジャイアンこと、白根投手が安田選手の肩を抱き、
どこかを指さしている絵。
添えてある
「花道を斗う子らのたのもしく末代までの誇りとぞ思ふ」
の句。
その横に、講演を終えた野々村監督が立っていらっしゃる。
でも、おれは気づかれないようにいつもより深めの会釈をして、
そそくさと会場をあとにする。
高田馬場で山手線に乗り込むやいなや、
自分の観月ありさ的なものを、強烈に攻め立てる。
おめえ、監督にありがとうございましたぐらい言えよ、
バカヤロコノヤロ。
たけしなていで。