ドラゴンボールとドカベンとキャプテン翼の間
『ちはやふる』。
かつて本屋大賞を獲ったりなんかして、前々から気にはなってたんだが、
年も明けたことだし(?)、満を持して(?)手をつけた。
成人の日がらみの3連休で
最新の15巻まで、ざざっと。
事前情報は「百人一首モノ」「少女マンガ」ということ以外、
一切、知らず。
*
書こうかなとおもったことはいくつかある。
そもそも
凡人(=おれ)にしてみれば
競技かるたなんてもの、
ルールも知らないし、どこに行けばできるのかすら知らない。
そこらへんも含めた「競技かるた界に流れてる空気感」みたいなものは
随所随所でそれとなく説明されていて、
読んでてそれとなくわかったような気になった。
とか。
*
ここではとりあえず1つ。
というのが表題。
まあ、たぶんに乱暴な紋きりだということは自覚しつつ、
記号だからさあ、というエクスキューズ付きで。
*
この『ちはやふる』は、
綾瀬千早っていう主人公の女子高生がいて、
高校にかるた部をつくって、
日本一を目指す。
という話。
今のところ、高校の団体戦と個人戦で1位を目指している。
高校2年生。
変な話、百人一首という題材は
こりゃまた斬新な舞台を設定したよね、
という位置づけにすぎない。
つまり、野球でもボクシングでもサッカーでも、
大学受験でも、このテのストーリーは成り立ちうる。
まあそもそも、百人一首が題材になってること自体が、
おれの心をグワシとつかんだわけなんだが。。。
*
このマンガのおもしろいところはバランス。
そりゃあ、ストーリーの行きがかり上、
ライバルだの圧倒的な天才だのといった存在が登場する。
そして主人公の千早が高校1年のときには、すでに
主要キャラは出尽くしてる。
当面は、高校3年間をかけて敵に挑むんだろう。
にもかかわらず、
『ドラゴンボール』のように
敵キャラの強さをインフレ的に上げることで物語を成り立たせることも、
『ドカベン』のように
同じような敵と同じような対戦を繰り返すマンネリ感も、
ましてや、
『キャプテン翼』のように
だいいち主人公が天才すぎるじゃんといったことも、
ない。
このバランスは、地味だが、ものすごい。
とおもうわけですよ。
*
じつは『ちはやふる』だけではなく、
百人一首については、
語りたいことが山ほどある。
iPhoneに小倉百人一首のアプリを入れてるぐらいだし。
なので、極私的百人一首カタリは、おいおい。
といいつつ、この手の「つづくっ」ニュアンスで
つづけたこと、ほぼないんだけどなっ。