キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

「恩師は末代までの誇り」って言ってくれてね

高校野球小僧2011夏号 2011年 08月号高校野球小僧2011夏号 2011年 08月号
販売元:白夜書房
(2011-06-22)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

今号の表紙イラストは、福島・聖光学院の歳内投手。
池田高校の蔦監督や、「東海大相模」の原選手など、
ずっとオールドファンをくすぐる系だったので、
一瞬アレっとおもったが、
まあナットク。


夏の地区予選が始まる時期なので、各地区の予想がメインなんだが、

今回、刺さったのは
島根の開星高校・野々村直通監督のインタビュー。

いちお補足しておくと、

開星高校は去年のセンバツ1回戦で、21世紀枠の箕島高校に敗れた。
試合後のインタビューで
「死にたい」「末代までの恥」と
言ったことが(その発言だけが切り取られて)問題になり、大炎上。
影響で一時、監督を退いてたんだけど、最近また復帰した、

という。



高校野球小僧は、こんな感じで(↓)
当初から野々村監督擁護のスタンスなんだが、

ちゃんとわかってるわいな、相手が(2010/06/22)

今号のインタビューは、大炎上の総括。
人間、野々村直通のものの価値観、生き方がうまく表現されていて、
まじ、読みながら泣きそうになった。

こういう、不器用だけどきわめて純粋でまっすぐな人を
言葉尻や見た目だけであーだこーだ言っちゃいけない。

むしろ、こんな言い方が適当かわからないが、
みんなで温かい目で見守らなくちゃいけないよな
そうおもう。

実際、炎上後、地域の人たちは彼を一切非難せず、
見るともなく温かいまなざしを送ってくれてたんだそうな。



表題はインタビューの一節。
「言ってくれ」たのは、かつての教え子である片岡光宏(元広島ほか)。
センバツ後、新聞社の取材にて。

記事は、ライターの野々村監督への思い入れがすごいんだけど、
それでいてフシギとうっとうしさは感じない。
という、けっこうな技量。
これ、簡単なようですごく難しい。

エピソード1つ1つに説得力があって、
「高校野球の指導者の実態って、おおかたこんな感じなんだよな」
ってわかる。

ふだん、
メディアがいかにある種の固定観念とか偏見を持って、
一面的な結論ありきで、興味本位プンプンな報道をしているか
ってわかる。

プンプン。。。

箕島戦の1年前のセンバツ、慶應戦との対比や
箕島戦前のミーティングのことなんかも興味深い。