キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

家庭訪問

きのう、小学校の家庭訪問があった。

娘の担任の先生と話してみたい、
親としての家庭訪問がどういうものか体験したい、
という、きわめてセルフィッシュな好奇心で
職場を早々に抜け出し、家で先生を待ちかまえた。



あ、くり返すが、おれにはとくだん
子どもの教育について語る(先生に伝える)
べきポリシーがあるわけではない。

だから奥さんと
「平日の昼間なのに、またオヤジがいる
って訝しがられるよね」
と話し、まず最初に、
「おれのただの興味本位っす」
を伝えなきゃね、となった。



同時に、モンペア的な見られ方を
してもイヤだなとおもったので
「そーゆーつもりはさらさらないですよ」
をアピールする意図もあった。

でもまあ、オヤジだてらに
そんなちょくちょくおうちにいりゃ、
そりゃもう、リッパなモンペアなんだな。



さておき。

ピンポーン
と家の呼び鈴が鳴る。

奥さんが茶を淹れてたので、
玄関に出たのはおれ。

案の定、先生がいっしゅん
「またオヤジ登場か」の表情をみせる。

ここですかさず、用意した
上のエクスキューズをかぶせる。



話したのはおよそ15分。

事前に
「入学して2週間足らずで
家庭訪問がおこなわれる」ということは、

○先生もまださほど、児童を把握してるわけではない。
○だからむしろ、親からなんらか情報を仕入れたいんだろう。
○あと、こんなご時世、児童の家庭環境を見ておきたいんだろう。
○そのほか、こんなに早く家庭訪問をするべき事情もあるやも。

という見立てをした。
つまり「今回はこっちから情報を発信する場である」と。



入学式とか父母会に出たかぎりでは、娘の担任は
「コミュりょくが相当高い人」

たとえば、
入学して一週間ぐらいの父母会のとき
「このクラスはいいクラスになるとおもいます」
という話になった。

その話が、
「このクラスはいいクラスになるとおもいます」
「たとえばきょう、『あいさつにはどういうのがあるか、思いつくだけ挙げましょう』という授業をしたんです」
「そうしたら、クラスで20コも出たんですよ!」
「私だって、そんなにおもいつきません」
「今まで、そういう活発なクラスは必ずいいクラスになりました」
「だからこのクラスもいいクラスになるとおもいます」

といったぐあいに、
具体的なエピソード、感想、前例が
ほどよくミックスされててわかりやすい。

そればかりか、これだけで先生がふだん
いかにていねいに、子どもたちと接してるか
よおくわかる。だからこそ、
ちょっと話してみたいなあとおもった。

いやこういう語り口、アタリマエみたいだが。
案外なされていない。

ここまで2、3回、学校関連の集まりで
何人かの説明を聞いたが
こういった語り口をしたのは、
娘の担任の先生だけだった。



今回もこちらで用意した質問に、
そういう対応をしてくれた。

始まってまだ間もないし
時間もかぎられているから、
そんなに話すネタがあるわけではないが、
興味本位としては、十分に満足した。



さて。

実は、
前々から、自分の子どもが学校にあがったら、
担任の先生に2つ、
ぜひとも話しておきたいことがあった。

ただ、なんか押しつけがましくなるので
今回はやめておいた。
それをカイチーン。



1つは児童との接し方。

おれが義務教育だった30年程度むかしには、
まだまだ悪いことをすりゃ、ひっ叩いたり、
「脚が痛いです」→「走れば治る!」的な
根性論だってまかり通る時代だった。

もちろんきょうび、是非はあるんだろうが
いまはちょっとナイーブに過ぎる部分もある。

と、保育園の先生を見てておもった。

保育園では、子どもがちょっと転んでヒザをすりむきゃ
「何時ごろ、外で遊んでいてヒザをすりむきました」
と、連絡帳に書いてあり、口頭でも伝えてくれた。

確かにこっちの安心感にはつながるんだけど。
遊んでてすっ転んだのをいちいち伝えるのは
負担が大きいよなあ、と。

だから、(まああっちにも縛りはあるだろうが)
わが家は、自分が子どものころのように
してもらっても一向に構わない。
それにかんしてクレームをつけたりは
一切するつもりはない、と伝えたかった。



もう1つは、おれ自身の
小学校1年生のときの家庭訪問のこと。

おれはわりと担任の先生に恵まれてたほう
だとおもうんだが。
なかでも小1、2年の担任の先生は大恩師。

この先生がいなかったら、
こんにちのおれは絶対にいない
と言い切っていい。



ちなみに、
忌野清志郎の「ぼくの好きな先生」を聴くたび、
この先生のことを思い出す。



といいつつ、長くなったので、
おれが小学校1年のときの家庭訪問のことは、のちほど
と、おもわせぶる。