キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

ある友人のハナシ

カレと初めて会ったのは去年の年末、
皇居かなんかでのことだったとおもう。

近くにいらしたたかしさんを指して
「このひとのブログ、すげえおもしろいんですよ。ぜひ読んでみてください!」

「読んでみます!」と答えた。
(そんなこと、知っとるわい)と思いつつ。


ほどなく、ハーフマラソンで2度目の邂逅を果たす。

おれはリハビリとして。
カレは、カメラマンとして。

「走らないんですか? 走ればいいのに」
軽口を叩いておいた。

「いや、ボクはコッチのほうが楽しくて」
カメラと三脚を抱えながら、言った。



3度目に会ったのは、2月の駒沢公園。
ペース走でうっかり、身の程をわきまえないグループに入ってしまったおれは
前評判どおりの撃沈をカマし、心のなかで膝を抱えてうずくまってた。

心のなかで膝を抱えてうずくまりつつ
コースを見やると、カレがジョグをしてた。

「お、ニシコリモデルすか?」

カレが着ていたウエアのネタを端緒に
何周か、ジョグをトゥギャザーした。

このとき初めて、じっくり話した。
すると。
カレはいろいろなひとのフォームを
ジツによく見てるということがわかった。

それぞれ指摘も、まっこと的確だった。
「キクチはもう少しフッキンをつけりゃ、脚のバネを活かせるんじゃないすか」
ナドト。



「マラソン走らないんですか?」
「いやいやマラソンなんて、ボクはムリっすよ!」
そういう楽しみ方もいいな。
おもった。



それから大ウタゲ、小ウタゲで
よく顔を合わせるようになった。

いちばん最初はショージキ
チャラめで、なんだかわかんねえけどやたら色黒だし。
怒らせたらおっかなそうだし。
もっともリズムの合わないたぐいのひとだとおもってた。

マラソンする気ねえし。

でも、ときおりアタマをもたげる
カレの心のなかにあるゲキアツなものが
なんだかとても心地よく、好ましいもんに感じられた。



カレが今年のつくばマラソンにエントリーしたことを知ったのは
秋になりなんとするころだったか。

「走るんかーーい」
って感じだった。

おれがもしなんらかの53世だったら
ワイングラス片手に。

なーにが。
「ボクはやりたいこといっぱいあるので、マラソンなんかやってらんないす」?

しかも。
「サブフォーする」
「サブフォーをキメて、マラソンを引退する」
とかほざいてる。

ナメてるな。
おもった。



ナメてるのは、カレではない。
カレがナメてると考えてるおれのほうだ。
と気づくまでに、大して時間はかからなかった。

エントリー以後のカレの取り組みを聞きかじり
それはそれは感心した。

前はいつでもファンランって感じだったのが
なんか、必死に走ってるし。



カレには、つくばでぜったいにサブフォーしてほしい。
と、おもってる。
できると、おもってる。

がんばれ、カレ。
カレ、がんばれる。




ただ。

たぶん。だが。
カレはつくばでサブフォーできてもできなくても
「もう1回、マラソン走りてえ」
って言い出すような気がしてるんだ。

スポーツ観戦、カメラ、競馬とか忙しく走り回りながら
マラソン、も加えてさらに忙しく走り回る。
んじゃないかって、気がしてるんだ。

Exit



ジョグとブログ(とウタゲ)を通じて。
数多くのひとに出逢えた。

けっこう齢上のひとも
10以上齢下のひとも
ジツは社会的にけっこうエラいんだろうなってひとも
ジョーダマチャンネーってひとも、いる。

けっこう、いる。

尊敬するべきひとも少なくないが
それとて、ただの友人っていう範ちゅうを出るものではない。
っていうこの感じが、すごくすきだ。


だから何だってわけじゃない。
おもいましたとさ。
ってだけのことだ。


おれ、つくば、ちょっとは、がんばれ。



超絶斬新新企画!!!
「ほぼ日刊、おれのつくばの目標(変動制)」

松:ネガティブスプリット
竹:3時間42分37(オーバーザ2014富士山
梅:完走