きのう、長嶋茂雄が死んじゃったじゃないすか。
コレ、大げさでも何でもなく国葬案件だとおもうんっすよ。
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いっぽう。
キクチはだいぶオトナになるまで巨人ファンで。
小学校の卒アル、クラスのページにみんな何かしら「○○ナンバーワン」ってやるみたいなコーナーあったじゃないすか。
そこに「巨人好きすぎナンバーワン」って書かれたほどで。
でいて、昭和49年生まれだから昭和49年に現役を引退した長島(現役時代はこういう表記だったそうな)選手のプレーはロンのモチ、リアルタイムで観てない。
ただ、「ものすげえスーパースター」ってのは世間的に共通認識みたくあったからそうなんだあって自然におもってはいたんだが。
親戚も家族もとりわけ野球に興味があるひとがいなかったからなおさらぼんやりしてて。
「あのビートたけしが緊張するぐらいだからすげえ人なんだろうなあ」程度で。
物心ついたころは1回目の監督を辞めたあとで、そのあと10数年解説者とかしてた印象だから、実感としてよけいイマイチピンと来てなくて。
「ヘイ! カール!」とか言う愉快なおじさんいるな、ぐらいのイメージ。
あ、そんなんどうでもいいな。
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歴史のifってあるじゃないすか。
なんらかの岐路?分岐点?で、実際には選ばなかったほうを選んだら歴史はどう変わったんだろう的な。
たとえば。
歴史っていうほど大きくないことにしろ。
てめえのこと。
もし高校で陸上をつづけてたらどうなったかなあとか。
あるいは母校じゃない、行きたかった大学やほかに受かった大学に行ってたら。。。
大学の同級生であるにょうぼうとは出会わなかったし、ってことはにょうぼうと結婚することもあろうはずはなくって。
すなわち、ななちゃんが存在してないってことになる。
逆に。
違う誰かと出会って、その人と結婚して、子どもが生まれたり生まれなかったりするとか。
はたまた、誰とも出会わず、おひとりさまを楽しむかなとか。
いずれにしろ、いまの世界線?とはぜんぜん違う人生をあゆんでたはずで。
。。。
まあ、「ななちゃんがいないのはやだー!!!」って。
けっきょくいまのチョイスがベスト。空虚な妄想をしてもほんとうに意味がないからやめってとこに落ちつくんだが。
みたいな、しようもねえ帰結をするわけだが。
(そういう妄想は大なり小なりするもんだよね? まさかキクチだけじゃないよね?)
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東京六大学野球のスーパースター長嶋茂雄が読売巨人軍に入ったことで。
それまで「職業野球」と蔑視されてたプロ野球の人気が高まり、プロ野球選手の社会的地位も上がった。
のち、王貞治とのON砲により、あるいは巨人がV9という金字塔を打ち立てることにより。
野球人気は確固たるものとなり、長らく国民的スポーツと言われるまでになった。
そして野球界は圧倒的な人気を誇る巨人を中心に成り立ってきたと言っていい。
いい意味でもそうじゃない意味でも。
。。。
実は長嶋は同級生の大エース・杉浦忠とともに南海入りがほぼ決まってた。
っていう有名な話があるじゃないすか。
立教大学の先輩、大沢親分の口利きによって。
現実には、それを蹴ってジャイアンツに入るんだけど。
もし、すんなり?南海に入っていたとしたら。
長嶋茂雄の野球人生はとりもなおさず、野球界は、ひいてはいまのニッポンは今とはだいぶん違う姿になっていたかもしれない。じゃん?
まず、長嶋茂雄が南海に入ったことによって。
南海が圧倒的な人気球団になる。
パリーグのほうが脚光を浴びていたかもしれない。
同世代の南海には、野村克也という王貞治に勝るとも劣らない大打者がいた。
ONじゃなく、NNが子どもたちの憧れの対象となり。
現実では巨人がやったようなV9を、南海がやっていたかもしれない。
王選手が観客がまばらな後楽園球場でホームランを打ちまくるも。
不人気でまったく脚光を浴びず。
「長島が太陽なら、王は月見草」なあんつって、ぼやきまくったり。
南海が球界の盟主として揺るぎない地位を築き。
ロンのモチ、南海ホークスは身売りなどせず。
南海が本拠地としていた大阪も、いまとは違った勢力図になり。
かたや、巨人はスーパーに、のちIT企業に身売りし。
野村が巨人の監督になっちゃったりして。
するってえと。
原は?江川は?桑田は?松井秀喜は? どうなったんだろうなあ?
伝説の「地獄の伊東キャンプ」が、「地獄の伊東キャンプでんねん」になってたのかなあ?(←おいこらキクチ、そういうとこだぞ!)
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とかとか、その世界線。
ダイナミックすぎて想像の範囲を超えてね?
ちらっと上記しちゃったケド。
大阪、東京という都市。
ひいてはニッポンがいまの現実とはだいぶ違うありようになってるわけさ。
飛躍しすぎかもだが、この文脈だと。
「大阪都」っていうどっかで聞いたことあるようなことも。
あながち、あながち。
とかとか。
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。。。
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そんなんぐあいに。
「長嶋茂雄が南海ホークスを蹴って読売巨人軍に入った」
っていう、言っちゃえば当時はさほど大きくなかったであろう分岐点ひとつ取ってみても。
(だってしょせんもともと「大学生ひとりの就職先」ってだけじゃん?)
妄想の先にある世界の様子の振れ幅がダイナミックすぎる。
何を言いたいかというと。
つまり、長嶋茂雄ってそういう存在だってことで。
「長島茂雄選手」の全盛期をリアルタイムで知らない。
=スーパースターっぷりを肌感覚として持ってない身としても。
控えめに言ってもやっぱ、国葬案件じゃないかっておもうんっすよね。
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蛇足。
今回の訃報に触れてじぶんのなかで象徴的だったのは。
なんつうか、じぶんが知るかぎりでは。
そういう国民的なスーパースターの訃報ってどうしようもない悲しさしかないものだったのよ。
美空ひばりとか。
千代の富士とか。
志村けんとか。
とかとか。
でも、きのう長嶋茂雄の訃報に触れたあと。ついつい「長嶋茂雄 名言」でググっちゃって。
そんでもって、ものすげえ悲しいはずなのに。ついついなんかしらにやにやしちゃう。
長嶋茂雄の語録のなかで「こんばんは、長嶋しげるです」がじわりすぎてやばい。斜め上すぎる。
— キクチヒロシ (@rFsPIZFyucNM3Z2) 2025年6月3日
ポジティブに前だけを見ちゃう。
勝つ勝つ勝つ! pic.twitter.com/vRNdyM1g2e
— キクチヒロシ (@rFsPIZFyucNM3Z2) 2025年5月3日
長嶋茂雄の偉大さがどれほどかを端的に表すとしたら、とどのつまりこういうことなんじゃないか。
ナドト勝手にミョーに納得しておるんだが、どうであろう。