キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

ミシンの音

先週、平日某日の夜。

おうちに帰ってじぶんの椅子に座ろうとしたら「!!!」ってなった。

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「コレ、アレじゃんね!!!」言うと。

いつもなら飯を食い終わったら19時ごろにはじぶんの部屋に寝に行っちゃう母が、珍しく起きててちょっとドヤ顔をしてる。

 

「覚えてる?」

よおく覚えてますとも!

 

小学校低学年のころだったか。

お稽古ごとに行くときのカバンと、防災ずきんのカバー。

(防災ずきんって、ふだんは学校でクッション代わりに椅子に敷いてたよね)

あと、リコーダーだかそろばんを入れるカバーもこの柄だったっけ。

洋裁ずきな母がつくってくれたやつ。

 

あのころは、夏のパジャマなんかもよくつくってくれて。

ヒロシ少年はジャイアンツの原選手と江川投手が大すきだったので。

背中に8だの30だのっていう背番号が縫い込まれてるのを見て、たまらなくwktkしたりした。

 

 

「ゆうべ、押し入れをまさぐってたらこの布が出てきて!」母が言う。

 

そういえば、今朝。

6時ぐらいから母は自室でミシンをウインウインしており。

 

「んだよ、朝っぱらからうっせーな。。。」って思いながら目覚めたんだっけ。

 

45年だかぶりに懐かしいプリントの布っきれをみつけ。

てんしょんが爆上がりし。

「これをヒロシの椅子のクッションにしたら喜ぶだろう」

きっと母はそうおもって、目覚めるやいなやミシンを駆ってたんだろうね。

でいて、反応を見たくって起きてたんだろうね。

 

しかしして。

冒頭にほざいたとおり、キクチは発見したしゅんかんまんまと術中にハマり、「!!!」ってなって。

「うおお!」だの「なついな!」だの「防災ずきんの!」だの。

おそらく母が期待してた以上のリアクションを見せたのを見て。

 

母は「じゃ、寝るわ」ってチョーご満悦な感じでもって、自室へと去っていったのであった。

よくわかんないケド、ほんの少しだけ親孝行できたような気になった。

おもいましたとさ。

 

 

しかし、45年前の布っきれ。

こんなに、色が鮮やかなまま残ってるってことはよっぽど奥底にしまいこまれてたんだろうな。

 

って、ちょっと座るのがもったいなくなっちゃったケド。

エセ親孝行的には、ちゃんと使い倒すのが道理かなっておもって。

とりあえず、新品(?)を写真を撮っとくことにした。

 

どっちがオモテかウラかわかんないが。

オモテ(↓)。

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ウラ(↓)。

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巻物みたく横長に絵柄がループしてる布っきれなんだろうな。

オモテとウラでビミョーに構図?がズレてるのも、またいい。

 

 

。。。

 

 

去年の秋に後期高齢者になった母はまだまだチョー元気で。

じぶんでガンガン予定を入れて、平日は地元の自治体のなんたら教室にかよったり。

土日は毎週、(老人は無料パスで乗れるから)都バスめぐりなんかに出かけたりしてる。

 

サンデー毎日のくせに。

てめえで勝手に用事をつくって。

「忙しい忙しい」なーんつって。

 

せまい庭を勝手に耕して、花だの野菜だの育てたりしてやがって。

 

 

かたや、齢なりに足腰は弱ってきておって。

家の階段はよっとこよっとこ言いながら上り下りしてるし。

たまーにいっしょに外出すると、あるくスピードがものすんげえ遅くなってることに気づく。

 

いっしょに暮らしてるし、実の親子っていう甘え?もあってか。

ふだんはついつい当たりがキツめになっちゃったり、「いて当たり前」ってどこかでおもっちゃってるものの。

 

たまに不意に。

「かあちゃんはもうおばあさんだから、どっかでちゃんと労わらないと」

おもいつつ、やっぱついつい日常に流されちゃったりしてる。

 

それこそ、たまに不意に。

「このままもし母が亡くなる日が来たら、それこそああしとけばよかったこうしとけばよかったってぜってー後悔しまくるんだろうなあ」自覚しつつ。

やっぱついつい日常に流されちゃったりする。

 

誕生日とか母の日以外にも、些細なことでもいいから母を喜ばすようなことしたほうがいいのかなあっておもったりもするけど。

 

仕事帰りにスーパーのレジ横にあるやっすいおまんじゅうのひとつも買ってってやるとか。

 

いざとなると、いまさら感とか照れくささが先に立っちゃっう。

こうして明日もあさってもたぶん、やっぱ日常に流されちゃうんだろうなあ。

まあ、そんなこと思ってるいまのうちがハナなのかも。

 

なーんつったりしてね。