きのう、東京マラソンの太田蒼生をテレビで観ながら、脳内でずっと中島みゆきが再生されておった。
仮に「日本三大無謀な飛び出し」なるものがあるとすれば。
1987年福岡国際マラソンの中山竹通、
2019年MGCの設楽悠太に加えて、
2025年東京マラソンの太田蒼生がwhat's new!されたとおもう。
これについちゃ、ネットやSNSをみるとまあ賛否両論あるが、個人的にはほぼ全面的に賛側。
賛にも否にもそれぞれ一理あったり、「ファンってすげえな!」ってのも「信者すぎんだろ?」ってのも、「アンチだからってそんなに?」ってのも「おめえ何様だぜ?」ってのもあったりしたが、個人的にはほぼ全面的に賛側。
(なんでおんなじようなことを2度言ったのかは不明)
失敗を恐れずにチャレンジ(して、結果論的に失敗)したというところがよけいいい。
日本人がこれまで誰も挑まなかった闘いに挑んだんだもの。
こういう言い方はアレかもだけど、なんかイマドキの若者っていいよね。
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ひとつ気になったのはDNF。
アクシデントがあったらしいから致し方ないとはいえ、完走しなかったのは経験値を積むという文脈でどうなんだろう。
(しかし20度オーバーの天候で低体温ってホンマかいな? は関係ねえので措く)
トップ集団からこぼれ始めたとき。
解説の高橋尚子が「いまのだんだん遠ざかっていく背中をよく憶えておいてほしい」みたいなこと言っててぶんぶん首肯したんだが。
それも、ゴールまでたどり着いてこそなんだよなあ。
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あ、根性論とか石の上にも3年みたいなことを言いたいんではなく。
これはキクチの妄想にすぎないが。
太田蒼生の取り組みの基本って逆算じゃん? ロス五輪の金メダルを起点とした。
そんでもって逆算するには、まず全体像「マラソンってどういうものか」「どう走るか」を俯瞰できてなきゃなんないはずなのに。
今回、俯瞰すべきマラソンの全体像がつかめなかった。
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次、マラソンを走るのは今年の終わりか来年のはじめだとおもうんだけど。
ということは、太田蒼生はあと半年以上も、取り組むべき対象の全体像がわからないままトレーニングをしなきゃなんないわけで。
あまつさえ、ロス五輪のMGC出場権を得るには来年の東京マラソンまでに一度結果を出さなきゃなんないわけで。
そう考えると、今回のDNFって地味にチョー痛くね?
ま、「ロス五輪」って期限を切らなければ、また話は変わってくるし。
ま、そんなキクチだって「闘う君の歌を 闘わない奴らが笑うだろう」にほかならねえんだろうが。
才能も実力も、華もあるんだろうし。
次、闘わない奴らが片っ端からてのひらを返しまくるような爆走を切に願っちゃう。