4月の後半になって、いっちさんがよこしてきなすったLINEには。
「当日は、大雄山線の大雄山駅に集合しましょう!」とあった。
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今回の目的であるミュージカル観劇。
ビルドアップのカミさんは小田原のほうにお住まいで。
お子さんがガチめのミュージカル教室?に取り組んでなさってて。
その発表会を4月30日にやるって話ならば。
ふつう「小田原駅に行けばいいのかな?」おもうじゃないすか。
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小田原なら小田急線一本で行けるし。
新幹線の駅があるような大きな街だし。
後北条氏が関東一円をシメてたのの拠点だったとこだし。
秀吉が天下統一の最後の攻め手とした難攻不落のとこだし。
だから。
「ハコ」ってえの?
そういうのもふつう、中心地に集約されるはずだ。
東京でいえば。
「新宿で一旗あげんべ!」
「初台のオペラシティとかあんべ!」的な。
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しかしして。
いっちさんから下りてきた情報は。
「14:30に大雄山駅で待ち合わせましょう」だった。
大雄山って、小田急線じゃねえべ?
(このとつじょ、相州弁?三多摩弁?「べ」を連発しだすこんなキクチって何なんだろな?)
(いや、いちおう川崎出身だから子どものころ「べ」はふつうに遣ってたとはいえ、な)
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今回の会場を聞いたとき。
キクチはビビり返った。
それは「小田原駅じゃねえのかよ」もさることながら。
「大雄山駅って何だぜ!?」という。
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いや、いちおう神奈川県民のはしくれだったし、そういうとこがあるってのは知ってるですよ。
ただ、感覚的な物言いになっちゃうケド。
「じぶんとはまったく関係のない土地」
「結界の向こう側に存在する場所」
ぐらいのイメージしかなかった。
学区外、ってえの?
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小田急民・オブ・狛江〜向ヶ丘遊園としては。
最果て(物言い!)はかろうじて電車一本だから小田原。
なんだけど。
町田から先は異国ってイメージがあるし。
もっと言うと、新百合ケ丘を越えると「ずいぶん遠くまで来たなあ」感が醸成される。
何を言いたいかというと。
なもんだから。
最果ての小田原からさらに乗り換えて行く大雄山なんて。
もう、月とか火星に行くのとほぼ近似値。
あとは、イメージ100で。
「大雄山って、どんな至高のメニューが出てくんだよ?」
「海原雄山のさらにでっけえ版かよ!!」
ぐらいの異国感。
(萩原健一が何でショーケンっていうかというと)
(子どものころ、近所に「大きいケン」がいたから、小ケン=ショーケンなんだそうだ)
(いらねえ情報ぇだし、この文脈にどう関係あるのかはワケワカメだ)
(フインキ100、大事!)
「料理人を呼べえ!!!!」(勢い100)
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ただ、至高のメニューにせよ究極のメニューにせよ。
いっちさんのお誘いであることは間違いない。
(何度も何度もひつこいし)
(『美味しんぼ』がわからなければ何言ってんの?だし)
(そもそも、いっちさんじゃなくカミさんのお誘いなんだよなw)
そりゃ異国ぐらい、ホイホイ行きますですよ。
そんな知らない土地でいっちさんにお会いできるとか。
パスポートぐらいラクショーでとってから臨む気合いはあるし。
その非日常感だけで、いますぐこの場で卒倒しそうっすよ。
。。。
やっべ。
キクチのキモさに歯止めが効かん!
そして、前日。
14:30に駅で待ち合わせということで。
時刻表アプリで何やかや調べてるうちに
世紀の大発見をしてしまったのであった。
つづく。