キクちゃん、おたんじょうびおめでとう!
マルコリーニに、おそるおそる1冊の本を渡そうとする。
コロナ禍のオンラインウタゲが盛(さか)ってたころ。
「今度、持ってゆきます!」ってほざいたやつだ。
*
ある日のオンラインウタゲで。
夜が更けて大阪在住のサトさんってひととマルコリーニと3人になったことがあって。
サトさんが、キクチがちょうどそのころつくった本をクソ辺境で触れたら。
のちに買って読んでくだすった。
そういう話の流れで。
「15年以上前に、はじめてゴーストをやった本が」
「意外におもしろいとおもうんっすよ」
っつって、ブログでは話せない裏話も披歴して。
「次に飲んだとき、それ持ってきますね!」
ほざいたことを思い出して。
きょう、持ってった。
むろん。
割引の具として、お店に渡すのとは別ルートで。
*
えっと、何の話だっけ?(いまさら!)
*
なお、この時点で。
主役のヨッチさんはまだいらしてないし。
キクチは、すぐ隣にいっちさんがいらっさるので。
ものすっげえふわふわした気持ちを抱えながら。
マルコリーニとの数年越しの約束をはたせて満足しておった。
*
その内容は、一般的におもしろいかどうかはわからないし。
マルさんがどう思いなさるかはわかんないけど。
「お約束」って大事じゃん?
*
で、そのお店のルール。
「古本を人数分持ってきたら、割り引く」
キクチは文学部のバカだから。
前日に書庫をひっくり返して、25Lのリュックがパンパンになるほどの古本を持ってったんだけど。
持ってった古本は、3つのカテゴリーに分けられる。
1つは、お店にあずけられるもの。
もう読まないダニエルズさんの本とか、文庫本とか。
2つ目は、てめえあっぴーる。
自己顕示欲の権化。
古本としてお店に差し出す気はさらさらない(じょりじょりない)ケド。
酒のつまみとして、ネタとして、おいしいんじゃねーか?ってやつ2冊。
1冊は、1991年のプロ野球名鑑(日刊スポーツ刊)。
「野茂が新人のときだぜ!」もさることながら。
本の端々にある広告が超絶タイムスリップ案件で。
たとえば、当時人気絶頂だった石田ひかりとか牧瀬里穂が、ぶりぶりにアイドルとして登場してたりして。
*
もう1冊は、「窓ぎわのトットちゃん」。
「日本でいままでいちばん売れた本のひとつ」ということもさることながら。
黒柳徹子が通ってた、トットちゃんの主舞台である「トモエ学園」が、東急大井町線沿いにかつてあって。
九品仏だか自由が丘だか、そこらへんだったよな。
空襲でなくなったトモエ学園の跡地。
ということは措いても。
キクチは「窓ぎわのトットちゃん」がひそかにものすごく大すきで。
いままで、大げさでなく100回以上は読んでるっていう思い入れもあったんだろうな。
*
きょうは蒲田で飲むってんで。
蒲田っていえば、かつての東急目蒲線の終点だし。
大井町線とか目蒲線のローカル感ってのがおんなじフインキだなって。
キクチ内で謎の回路がつながって。
「ニアミスしてんじゃん!」
(むりやり表題につなげようとしておる。。。)
っていうつながりで。
ただ、トットちゃんのネタはおもったよかウケなかったばかりか。
「???」ってよけい凍らせちゃっただけであった。
*
そうやって、みんなで持ち寄った古本を店員さんに差し出したんだけど。
その時点でまだ、主役であるヨッチさんもミノルさんも来てないんだよな。
そして、キクチは。
マルコリーニに、くだんの本を押しつけたことに満足して。
「(いっちさんとも濃密だったし)おれ、きょう全部やり遂げた!!!」
って満足しながら、レモンサワーを飲みはじめた。
つづく。
。。。
なお、
3つのカテゴリーの3つ目は、お店にあずけるつもりも誰に見せるつもりもさらさらない本。
前日に書庫をまさぐってて見つけた、
「火の鳥 黎明編」が掲載されてるマンガ雑誌『COM』の初版本。
あと、学生のときのゼミのテキスト。原書のランボーなんたら。
何となくてめえのためのお守りって感じで持ってったんだけど、どっちも「ランニングフォーミュラ」ぐらいの大きさで重かった。
ござる。