日曜余談。(毎日余談みたいなもんだケド)
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9月のはじめだったかな。夕方。
「ちょっと、行きましょうかね」と、ボス。
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ボスとはかつて、週一、二でコンスタントにサシで飲んでたんだが。
コロナ禍になってから特別なことでもなければ、ウタゲをカマすことはけしてない。
弊社の監査役のひとが来社しなすったからとか。
ボスもキクチも昵懇にしてくだすってるカメラマンさん(還暦)が、奥様の子に新しい命が宿ったと報告にきてくれたときとか。
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キクチは基本的にウタゲに飢えてる派で。
コロナがちょっと落ちついたら、隙を突いて飲みたいし。
むしろ、ここ3年の経験則で。
第○波と次の第△波のはざまをいかに「うえーい!」ってするか。
その潮目を読みつづけてる人生と言っても過言ではない感じで。
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かたや、ボスは。
かたくなにウタゲを控えてる派で。
夕方、職場でちょっと雑談が盛り上がって。
いままでなら、ぜってー酒場になだれ込むんだろうなって流れになっても。
「じゃ、きょうはぼくはここらへんで」ってなる。
のにも、いいかげん慣れてきた。
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こういうのって、大げさに言うと思想のもんだいだから。
行く行かないの思想が食い違うひとと行っても、
なんらかのギャップを感じて、ウタゲを楽しみきれないし。
その「なんらかのギャップ」が些細であればあるほど。
双方がギャップを感じてしまったときには、逆に取り返しのつかない溝にハッテンしかねないし。
みたいな、地味だけどデリケートな問題が内包されてるじゃないすか。
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なので、ボスが控えるという思想?ならばこちとらは静観するしかないわけだし。
逆に、この日みたくボスがソノ気になったら、こちとらはそもそも飲りたいマンだから断る理由もないわけで。
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ボスとのマンツーのウタゲは楽しかった。
おもに最近の野球の話をしていたんだけど。
基本的に、ボスとキクチは細かいところで野球の見方がちょっとズレてて。
それをお互いに吐露してお互いに納得する。
みたいなことが醍醐味なわけだが。
そういうたぐいの話って、相手をえらぶじゃん?
野球に興味のない人に話してもお互いつまんなくなるのは当然としても。
興味ある人でも、トーク的に噛み合わなければそんなに楽しみきれない。的な。
ボスとキクチは、そこらへんの相性が。
大げさに言うと運命の出会い級にそぐうので。
帰りに駅のホームで。
ボ「いやあ、きょうはひさびさにおもいきし野球の話ができてほんとうに楽しかったよー」
キ「おれもっす。たまにはこういうことを吐き出さなきゃですね!」
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って、うきゃうきゃしながら。
中央線が新宿に着いておわかれしたんだが。
キクチは「じゃあ、これからもまたちょくちょく行きましょうよ」とは言えなかった。
のは、そこでよしんば思想のギャップが露わになっちゃったら先々つまんないから。
あと、いらねえ情報的には。
上記したような、「かたくなにウタゲを控えてる派」なボスだけに。
気軽めに「ちょっといきましょうかね」って言われたとき。
「なんか、ものすげえ重大な報告なり相談があるのかな」って、いっしゅんすんげえ緊張した。
杞憂でよかった。
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。。。
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何を言いたいかというと。
「キクチ、ウタゲ、カマしてえ!!!!」で。
昭和の旧型にんげんなので。
最低、週に1度ぐらいウタゲがないと。
「おれ、このままでいいのか?」おもっちゃうほうで。
コロナで否応なくカマせない時期がつづいたが。
やっぱ、「このままでいいのか?」おもっちゃった。
じかに顔をつきあわせて杯をかたむけるって。
そんくらい得がたいことだとおもいこんでおるんですもの。
そういう来たるべきウタゲにそなえてスマホを機種変したし。
急速充電器にも対応できるようになって、心おきなく回り道もでけるようになった。
もうね、シンドロームみたくなっておる。
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ので。
そこらへんの思想が噛み合えば、ぜひ、ひとつっ。